機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ The GOETHIA-LOGUE   作:Rick Mocky

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ごきげんよう、クーデリア・藍那・バーンスタインです。
両親の反対を押し切り、私のメイドのフミタンと一緒に今、鉄華団の皆さんと行動を共にしています。火星でのGHとの度重なる衝突を乗り越え、地球へと向かう道中、テイワズの下部組織・タービンズと遭遇。彼らの艦・ハンマーヘッドに、元CGS社長でもあり、エドワーズさんの実父であるマルバ・アーケイが載っている事が判明、テイワズの力を借りて、資産奪還を訴えられたようです。
鉄華団としては、タービンズとの交渉を計ろうとしますが、決裂に終わり戦う事に。
総力戦になりつつある中、エドワーズさんとエルヴィンさんの二人が善戦されていました。

今、タービンズの奇襲攻撃に晒されている状況にあります。

三日月、早く戻って来て下さい......

果たしてどうなる、第4話?


やっぱり、フミタンに頼り過ぎては...「成長」に...なりません、よね??


(GOETHIA-LOGオリジナルキャラ追加です。作者が暖めてた「方言使うキャラ」第1弾、投入します。)






第4話: 激突!鉄華団 VS タービンズ・中編~劣勢~

LOG-「侵」第4話

 

Chapter-6:イサリビ防衛:仕込み

(イメージBGM:「真・三國無双4」より「合肥-GREAT RED SPIRIT-」)

エドワーズ:「さあ来い、蛇姫。「燻製」にしてくれるわ!」

 

ハイパーバズーカを構えるG-3。

 

アミダ:「「煉獄帰りの軍神」の異名が本当なのかどうか......見定めてやるよ!」

 

右に片刃式ブレード・左にアサルトライフルを構え、躍りかかる赤い百錬。

 

一騎討ちが始まる!

 

G-3、ハイパーバズーカ発射。砲撃の雨をすり抜けながら間合いを狭め、更にアサルトライフルで撃ち返す赤い百錬。

 

アミダ:「どこ狙ってんだい?当ててるつもりなのかい?」

 

バズーカの弾を撃ち落としながら接近、そして...

 

アミダ:「でぇぇいッッ!」

 

ガァンッッ!

 

エドワーズ:「ぐぅッッ!?」

 

右手で持っていたハイパーバズーカを弾かれ後退。弾かれた反動で爆発四散。

 

エドワーズ:「バズーカがッッ....ならこれでッッ!」

 

すかさず、ランドセルに備え付けておいたバトルアックスに持ちかえる。

 

エドワーズ:「はぁぁッッ!」

 

百錬に向かって仕掛けるG-3。G-3に向かってライフルを放つ。銃弾の雨をシールドで防ぎながら詰め寄る。

 

アミダ:「中々タフなようだねぇ。さっさと墜ちて、ぐっ!?何処から?」

 

流れ弾を受け、のけ反る百錬。センサーを確認するアミダ。映されたのは....

 

アミダ:「なんだい、あの「赤い鳥」は?」

 

エルヴィン:『エドワーズ!助けに来たぞ!』

 

エドワーズ:「おいおい、せっかくイイ所だったのにorz.....」

 

エルヴィンのゼロ炎が助太刀に来た。

 

第4話:

激突!鉄華団 VS タービンズ・中編

~劣勢~

 

エルヴィン:『先見隊のMSは、適当にあしらっておいた。どうする?』

 

エドワーズ:「俺は良いから兎に角イサリビの防衛に、三日月君と明弘君のフォロー頼むわ」

 

エルヴィン:「『分かった、そうさせて貰う。』エルピス、イサリビの状況は?」

 

エドワーズに託し、イサリビの方向へ飛び去るゼロ炎。

そのコンソール上では戦況が映し出され、エルピスが淡々とガイドを始める。

 

エルピス:「今現在イサリビは、奇襲に遭われている模様。バルバトス・グレイズ改の両機は、防衛の為後退を開始。(ピーピー)タービンズ艦・ハンマーヘッドより増援出撃を確認。数は3。2機は百錬。もう1機は......」

 

解析を急ぐエルピス。

 

エルヴィン:「どうした、エルピス?まさか!?」

 

コンソールを眺めるエルヴィン。そこに表示された型式番号・機体データを観た瞬間、絶句した。

 

エルピス:「もう1機のMSは......「エヴァンス様が解き放った"駒"の一つ」、異世界から呼び寄せたMSです」

 

エルヴィン:「何、だと?機体名は?」

 

エルピス:「機体型式番号:XXXG-01W。通称:ウイングガンダムです」

 

エルヴィン:「「ウイング、ガンダム」だと?」

 

(イメージBGM:新機動戦記ガンダムW OP「JUST COMMUNICATION/TWO-MIX」、と行きたい所だが、佐咲紗花Ver. を推奨、フルで流します。)

 

モニターの先に映ったのは......

 

濃い青と白の機体色に、赤・白・黄色のトリコロールカラーで彩られた、二枚羽根を持つ、鉄の鳥の如きMSだった...

 

 

ー時を遡る事半刻前、タービンズ母艦:ハンマーヘッド。

 

アミダ:『名瀬、聞こえる?アジーだけじゃ心許ないし、

斬り込み役が心へし折られて戦意喪失状態。増援寄越してほしいけど、大丈夫かい?』

 

名瀬:「アミダがそう言うんだったら....良いぜ。イケる子たち何人か向かわせるよ。双子も回収しとくから、安心しな」

 

アミダ:『助かるよ、名瀬』

 

矢継ぎ早に指示を出す名瀬。

 

名瀬:「エーコ、ビルト、出撃可能(イケそう)なコたち適当に募っておいてくれない?」

 

エーコ:「らじゃ~、適当に募っときま~す(* ̄∇ ̄)ノ」

 

出撃要請のメールを、ハンマーヘッド各定点に着いている「百錬操縦可能メンバー」に送信し始めた。

そんな中、マルバの背後に「ある気配」を感じた。

 

マルバ:「な、名瀬さん?"指南役"の先生が、お話しがしたい、と仰ってますが....」

 

流石のマルバも、血相を変えて話す位だ。何しろタービンズ御抱えの「戦術指南役」だ。

 

名瀬:「マルバ、何か言いたげだから、通してやんな」

 

はい、とマルバが返事をして、ブリッジのドアが開くと同時に、「指南役の先生」なる男が入室。

 

???:「入るよ、タービンの旦那。ぶちわやな事になっとるみたいだのぉ。「武闘派」の名前で知れ渡っとるあんたたちタービンズが、見知らんひとらに負けて、どうする?稽古付けちゃった事を無駄にしてぇ、どうするん?」

 

中国系の拳法家のようや出で立ちの武官が、マルバを軽く突き飛ばし、血相を変えてズカズカと入ってきた。

 

名瀬:「すいませんねぇ、ヤン"先生"。ウチの斬り込み役の双子が....先生が手塩にかけて育てたお弟子さんが、いとも簡単に戦意喪失、心をバッキバキにへし折られたようでしてねェ....ちょうど困ってた所だったんですよォ┐('~`;)┌」

 

名瀬が"先生"と呼んで、一目置いている武官。

ーGH木星支部から「出向」と云う形で、タービンズの戦術指南役を務めているエースパイロットー

 

ー『カイエル四衛将』の一角・『青龍』の称号を受け継ぐ、GHの「喪われた名家」の一つ・ヤン(楊)家の嫡男にして、『木星の青龍』の異名で畏れられている異名持ちー

 

「スティーブ・ヤン」が、腕を組みながら姿を現した。

 

スティーブ:「へぇ、それで、旦那の連れもわやな事に、大分苦戦しとるようで?出撃要請のメール、確認させてもろぉたよ。「わしにも出て欲しい」ゆぅてのぉ。メールにゃぁ、『MS戦に慣れとらん「こーへぇーげなしごんぼう共」の癖して、何かおかしい上に......守りの壁が薄いのに、手厚いような「錯覚」を感じて、迂闊に手も足も出せんとぉに、手こずっとる状況』だとか?

それに......『「煉獄帰りの軍神」に、「今まで観たことも聞いた事もないいなげな兵器を使う、赤い鳥に変形するMSがいる」』との文面があったようだのぉ。冗談じゃろ、これ?今まで、ゆい訳した事もないアミダも、流石にお手上げ、となるワケだ...そりゃぁそれで良しとして、アジーたちゃぁどうなっとる?」

 

矢継ぎ早に名瀬に質問するスティーブ。

 

名瀬:「アジーたちは、ガキ共の艦落としに向かってますよ。ちょうどラフタがプレッシャーかけに行ってるようで....」

 

スティーブ:「成程、そうゆうことのぉ。それで、ステイシーとシアンビーは大丈夫なんか?自分の力で帰還出来るんか?」

 

名瀬:「それが....立ち直れずにいる状態なんですよ。なので先生、出撃ついでに回収、お願いしますよ」

 

目配せして、スティーブにお願いする名瀬。

 

スティーブ:「まったく....ぐうの音も出んわ....しゃぁない、行って来るとしょぉで。ビルト、出撃メンバーはわしが決める!そうじゃのぉ....アスカとサラの二人に声かけちゃってくれんか?あの二人なら、アジーのケアに最適じゃけぇね!わしゃぁ.....「拾い物のMS」で、あのしごんぼう共を、ぶちまわしたるわ!」

 

名瀬:「頼みますよ、先生。アミダが塞がってる中で、頼りになるのは、先生しかいませんから....」

 

と、スティーブを椅子越しに手を振りつつ、見送る名瀬。

スティーブは、ブリッジを後にして、格納庫へと向かう。

 

スティーブ:「クックックッ、大人の怖さァ、身をもって教えちゃるけぇ、覚悟しときんさいやァッ!」

 

と、ヤベーイ笑みを浮かべながら呟き、足早にMSデッキへと向かった。

 

エーコ:「だーりん、先生の指示通り、アスカとサラに出撃するように、伝えましたぁ~」

 

ビルト:「先生が言うのであればと、喜んでましたよ~」

 

名瀬:「良いんだ、これで.....(ヤン先生、何を考えているのか、さっぱり分からん気がするし...それにしてもあのガキ共も、ビルトが言ってたように、ホントしぶといなぁ.....)」

 

戦況を注視しつつ、艦長席で思考を巡らせた。

 

そして、MSデッキでは......

 

タービンズ整備クルー:『先生のシュヴァルベ・グレイズ、間に合いませんでした。調整に調整を重ねないとムリなようで......』

 

スティーブ:「気に止む必要はないよ。げによう頑張ってくれた。そりゃぁそれでええから、とにかく、整備はこのまんま続けてほしぃんじゃ。今の段階で、出撃可能な機体は、この拾い物しかありゃぁせんけぇのぉ。かなりピーキーな機体だし....頭に埋め込まれた「コイツ」を頼りにして、この戦況、覆しちゃろうかァ!?」

 

射出カタパルトへと移動する「機体」。

 

ハッチ展開、射出タイミングが移譲された。

 

スティーブ:「ほいじゃぁ、行くとしようか。スティーブ・ヤン、「ウイングガンダム」行くよ!覚悟しんさいや....しごんぼう共が!!」

 

ハンマーヘッドからウイングガンダム(以降W)が飛び去ってから数刻後、アスカとサラが操る青い百錬が、後を追うように出撃した。

 

(イメージBGM: 新機動戦記ガンダムW OSTより「黒い風が死へ誘う」)

スティーブ:「分かっとるね、二人とも。ラフタとアジーのフォローをかけつつ、こーへぇーげなしごんぼう共に、やいとを据えるだけじゃ!向こうはまだ「戦いの作法」を知らん素人じゃ。日頃の成果、見せ付けちゃろうか!」

 

アスカ:『了解、先生!』

 

サラ:『その前に、ステイシーとシアンビーの回収、忘れてませんかぁ?(´・ω・`)?』

 

スティーブ:「あー、そうじゃったそうじゃったんじゃ。双子の回収が先じゃったね、忘れとったよ....恐らく無事じゃけぇ、丁寧に対応しときんさい。心バッキバキにへし折られとる状態だと、何かの拍子で、フラッシュバック引き起こして、手が付けらりゃぁせん状況になるからの。すぐメディカルチェックを受けた後、カウンセリングを受けるよう手配してくれんか?」

 

アスカ:『分かりました、先生。だーりんに伝えておきまーす。サラ、行くよ!』

 

サラ:『あいよっ、アスカちゃん!』

 

二機の百錬が、青い放物線を描きながら、双子の回収へと先行していった。ーーー

 

時間軸を戻し、戦闘宙域。

 

(イメージBGM:「真・三國無双4」より「合肥-GREAT RED SPIRIT-」)

 

エルヴィン:「まさか、テイワズが「駒」を持っていたとでも?(それにしても「あの女狐」の媚びに毒された空気すら微塵にも感じなかったのに、何故?)」

 

コクピット上、焦るエルヴィン。

 

エドワーズ:『ダニエル、大丈夫か?』

 

エルヴィン:「何でもない」

 

エドワーズ:『「蛇姫」は、俺がココで食い止める。三日月君と昭弘君のフォローを頼む!』

 

エルヴィン:「『言われるまでもない、任せろ!』エルピス、捕捉出来ているか?」

 

エルピス:「既に捕捉済みです」

 

タービンズの猛攻を防ぐ為に、各々が修羅に入ろうとしていた。

 

Chapter-7:イサリビ防衛:煽り煽られ振り回されて...

 

その頃イサリビは、タービンズのMS・百里の銃撃の雨の真っ只中にいた。

百里からの射撃を撃ち落とし、単機で孤軍奮闘するMW。

脆弱ながらも、防戦必死の状態だ。

対する百里は、ヒットアンドアウェイの離脱戦法を取りながら、隙を伺っている。

 

ユージン:「アレンさんとダンジ二人っきりに任せっきりじゃ、どのみち持たねぇぞ!」

 

チャド:「相手のMSが、やけに速すぎて捉えきれない!」

 

イサリビ周辺を飛び回る百里。

 

ラフタ:「"エビ"だけに、かっったいなぁ~....(ダンッッ!!)ヒャッ!?いっったいなぁ、もー(ピーピーピー)何なの、あの「赤い鳥」?」

 

苦戦するラフタ。その直後に、何が被弾。赤い鳥のようなMSに背後を取られた。

その戦況を注視していたスティーブが、ラフタにこう言った。

 

スティーブ:『「"エビ"だけにかっったいなぁ~」って、ぽんすーか、ワレぇ!しっかり狙えてるんかよ、ラフタ......と云うか何じゃ、あの赤い鳥は?(ひょっとして、噂の「厄祭戦」を終わらせた伝説のアレなんか?「固有周波数」は、一致しとるんに.....「喪われたMS(ロスト)」か、それとも......)』

 

赤い鳥のようなMS:エルヴィンのゼロ炎が、全速力で反転、イサリビ防衛の為に戻って来た。

更にMS形態に変形、ツインバスターライフルを右手に携え射撃、砲撃の雨をひらりと避けながら距離を詰める。

 

スティーブ:「ほぉ~....危ない危ない。あの赤い鳥、人の形に「変形」するんじゃと?びっくりしたなぁ.....って、ここで驚く「ワケ」ないじゃろうが、ワレぇ! わしのこの機体も、あんたが乗っとる機体と同じように.....「変形」出来るんよ。さて、教え子にカッコええトコ見せて、生意気なしごんぼう共に......やいとぉ据えたるわ!」

 

そう話すとグリップを操作、人型の姿:MS形態へと変形を始めた。

 

右手にバスターライフルを携え、ゼロ炎に向かって砲撃開始、更に距離を詰める。

 

エルピス:「御主人様。ウイングガンダム、接近してきます!」

 

エルヴィン:「撃ち合いだけでは埒があかない!接近戦で迎え撃つ!」

 

エルピス:「了解、装備を「ハイパーカレドヴルッフ」に切り換え...」

 

スティーブ:『胴体がら空きなんでぇぇ!隙ありィィッッ!』

 

バスターライフルを即座に「格納」し、シールド下部からグリップを取り出しビームサーベルを抜刀、ゼロ炎に斬りかかる。絶体絶命のピンチ。次の瞬間!

 

ダァンッッ!

 

Wのビームサーベルの勢いを相殺するかのように、後方から、ガンダム・バルバトスの滑腔砲が炸裂。どうやら間に合ったようだ。

 

三日月:「俺たちの艦(ふね)に勝手に手を出すなよ!」

 

昭弘:「教官に任されたんだ!ここで止まる訳には、行かねぇんだァァッ!!」

 

バルバトス・グレイズ改の両機がイサリビに間に合った。

奇襲を仕掛けるタービンズ勢に反撃を仕掛ける。

 

スティーブ:「ここで真打ち登場? あの機体が、ウワサのASW-G-08「ガンダム・バルバトス」:「厄祭戦」を終わらせた72機のガンダム・フレームの1機、か。更に、ありゃあ....色がちぐはぐで妙ちくりんなグレイズか?「急いで間に合わせましたよ」感バレバレだって。マトモな調整もしとらん上に、あたかも初心者丸出しの後方支援(バックアップ)......げに、腐りきった火星支部を出し抜いた上に、更に名家の嫡男と一戦交えた、ゆぅて聞いたがなぁ....

まぁ、そがぁなこたぁどうでもええとして.....

ラフタは目の前の角を生やしとるヤツを、アジーは、色がちぐはぐなグレイズを懲らしめちゃってくれんか?わしゃぁ赤い鳥のヤツと戯れてくるよ。徹底的にしごいちゃりな!」

 

ラフタ:『はいはーい♪』

 

アジー:『ラジャー』

 

バルバトスには百里(ラフタ)を、グレイズ改には青の百錬(アジー)を、それぞれ充てるよう指示を飛ばしたスティーブ。戦線は分散し、「青龍」の独壇場となった。

 

スティーブ:「これで主戦力と敵本陣との分断に成功、

っと。次は、孤軍奮闘しとるMWを楽にしちゃろうかと....(ダァァン!)ガフゥッッ!何しよーるん?」

 

前方のモニターを注視。どうやらMWからの流れ弾を喰らったようだ。

 

そのMW では......

 

ダンジ:「アレンさん!当たったみたいですよ!」

 

アレン:「敵の注意を向ける事は出来たが.....頼みの綱である主力が分散され、ピンチである事に代わりはない」

 

MW 砲手席のモニターを注視しながら、ダンジに状況を伝えるアレン。弾薬が底を尽きるまで後少し、補給で一旦下がらないとマズイ状況だ。

 

ダンジ:「このままだと、僕たち犬死にですよぉ~、アレンさんどうしますかぁ~?」

 

単機だけでイサリビを護りきったのは良いが、MS数機がよって集って潰しにかかる、と云う事態に。エドワーズに託された任務を全うしようかとした矢先の事であった。

 

ブリッジから通信が入った。

 

ユージン:『ダンジにアレンのオッサン、一旦下がってくれ。ここから討って出る。後は俺たちに任せろ!』

 

アレンが冷静に返す。

 

アレン:「「討って出る」......君たちは正気か?敵艦に「特攻する」とでも言うのか?無茶な事を云うんじゃ.....」

 

ユージン:『前線に出てる三日月や教官たちだけに、イイカッコされてたまるかよ!俺たちなりの....「宇宙ネズミ」なりのやり方で、アイツらに見せ付けてやりてぇんだ。俺たち鉄華団の...「筋」と云うヤツを』

 

少し黙るアレン。彼はふと思い返した。かつてGHにいた時、アインとロッカーで語ったあの日の事を...ーーーー

 

 

ーーーーーCGS夜襲後にまで遡る。

 

コーラル:『何、「失敗した」だと!?どういう事か説明して貰おうか、ゼント二尉!』

 

モニター越しのコーラルが、クランク(アレン)を詰める。

 

クランク:「指揮官であるオーリス・ステンジャが死亡、三割の兵とグレイズ1機を失い、やむを得ず撤退を余儀なく.....」

 

コーラル:『ふざけるなッ!(机を叩く)「独立運動の旗頭であるクーデリアが"戦死"を遂げ、火星は"今以上"の混乱に陥り、地球への憎しみを強くする」:そういうシナリオ(手筈)だったのに......貴様も知っていようが、後日本部から監査局が、視察に見えられるんだぞ?分かって言ってるのだろうな?それで....誰にオーリスがやられたと云うんだ?』

 

躊躇いながら言葉を返す。

 

クランク:「相手は.....子供でした...二十歳にも満たぬ...子供でした.....」

 

コーラル:『「子供」?雁首揃えてガキ共に....してやられたと?』

 

クランク:「実際に感じて思った事だが.....子供を、否!少年兵を相手に戦争など出来ません!彼らが自らの意思で戦っているとは思えない!GHの「清廉潔白たる正義」の御旗のもとに集いし護り手が、なぜこのような事を...」

 

コーラル:『甘い事を抜かすな、ゼント二尉!相手が子供だろうと関係ない!事が明るみにならぬよう、一人残らず駆除しろ、いいな!これは命令だ!絶対に失敗は許されんぞ!!』

 

ブツンッ!と、一方的に通信が切れた。

 

拳を握り、歯ぎしりをしながら、やり場のない怒りを堪えるクランク。一路、ロッカーへと向かう。

 

ロッカールームに入ったクランク。アイン・ダルトンが座っていた。

 

クランク:「アイン、お前にこれを預ける」

 

アインに向かって投げ渡した物ーGHの紋章:角笛に月桂樹をあしらったバッジだ。

 

アイン:「クランクさん?どうしましたか?コーラル司令に詰められたようで....」

 

クランク:「アイン、お前も先の作戦で痛いほど感じたろう.....我々の知らない所で、年端も行かぬ子供達が、武器を手に取り戦っている現状を.....」

 

アイン:「ええ....私も感じました。ですが、あいつらはオーリス隊長を手に掛けた、それに我が隊のMWまで....許す訳にはいきません!」

 

クランク:「無論、そうだな...「本来なら」な。しかし蓋を開ければ、相手は「子供だった」と云う事実。罪の無い子供を相手になど、辛いものがある。アインのように、これからのGHを担うお前達に、「兵士としての汚名」を着せたくはないのだ」

 

 

アイン:「しかし!」

 

アインの肩に手を置くクランク。まるでアインを諭すかのように......

 

クランク:「「戦いたくはない」それが俺の本心だ......だが、戦わずには済まされないのなら.....それがGHが長年提唱してきた...「清廉潔白たる正義」の正道に反しているか否か....今一度、己自身に問うといい......」

 

アイン:「クランクさん!!」

 

アインの静止の声も届かず、クランクは独り、MS格納庫へと向かい、「決闘」へと赴いたーーーーーー

 

時を戻し、イサリビ甲板上では。

 

ダンジ:「アレンさん?一旦退きますよ」

 

ダンジが声をかける。

 

アレン:「ああ、スマン。昔の事を思い出していた....艦に下がろう」

 

そう云うと、二人を乗せたMWが撤退した。

 

スティーブ:「へぇ、降参かのぉ?それにしても何かおかしゅうないか?(まるで勝利を確信したかんような退き口。何を考えとるんじゃ、あんなぁらぁ?)」

 

エルヴィン:『前線で物見とは.....戦上手にも程があるとはな....』

 

(イメージBGM:「真・三國無双4」より「合肥-GREAT RED SPIRIT-」)

 

敵MS:ゼロ炎のバルカン掃射にたじろぐW。

 

スティーブ:「ぐっ.....寝首を掛かれる所じゃったよ......戦い慣れしとるようじゃのぉ、ちぃと手合わせしようか、のォッ!」

 

ビームサーベルとシールドを携え、ゼロ炎に躍りかかるW 。

 

バチバチバチバチと、蛍光グリーンの光の刀身がそれぞれ交わり、スパークしている。

鍔迫り合いだ。力は互角。互いの意地が刃に乗り、一歩も譲れない状況だ。

 

エルヴィン:「中々"出来る"ようだな。修羅場慣れしているようだが?」

 

スティーブ:「そうゆうワレも、案外骨のある、かなりええ線行っとるようじゃのぉ。刃にのしかかって来る「重さ」が、いっつも稽古つけとるのと違うようじゃがァァッ、押し負けてしもぉた!」

 

ゼロ炎が競り勝ち、のけ反るW 。ビームサーベルをシールドに納刀し、バスターライフルを「召喚」し、体勢を立て直す。

 

スティーブ:「それじゃったら......これでどうだ!」

 

バスターライフルを放つ。その雨の中を縫うように回避しつつ、Wの懐に接近する。

 

エルヴィン:「エルピス、回避出来るか?」

 

エルピス:「回避可能、相対速度維持で回避します」

 

そして....

 

ガァァン!!

 

 

スティーブ:『相対速度を落とさず、鮮やかに回避。同時に背後を取ってトドメの間合い、か......流石のわしでも恐怖を覚えたよ......あんたァ......アミダより、ぶち強そうじゃけぇの。「勝ち」は、ほうじゃのぉ......ワレに譲っちゃるよ。逆鱗に触れのぉて......えかったのォ』

 

エルヴィン:「見応えのある戦ぶりだった......「使いこなせて」いたようだな.....敵ながら見事、称賛に値するな......」

 

スティーブ:『「称賛に値する」か......大袈裟な事言いよる。わしの事を誉めとるんか、それとも、貶(けな)しとるんか.....ハッキリ言いんさいや、濁すようにゆわれると、どんように解釈すりゃぁええんか、わしゃあどうも分からのぉて......』

 

 

翼を持つMS同士の対決は、不死鳥の心臓(フェニクスのリアクター)を宿したゼロ炎に軍配が上がった。

 

Chapter-8:イサリビ防衛:劣勢濃厚、そして......

 

Wとゼロ炎の両機の戦闘が始まるのと同時に、戦線は分断。イサリビ劣勢の空気の中、昭弘・アルトランドが駆るグレイズ改は、単機で青い百錬と対峙していた。

 

昭弘:「ぐぬぅぅ....この状況、どう切り抜けれりゃあ....」

 

アサルトカノンの銃撃を耐え凌ぎつつ、反撃のチャンスを伺う昭弘のグレイズ改。

ナノラミネート装甲材を外装甲としているMSとは云えども、執拗なまでの銃撃に晒され続けている上、何れ「傷口」が出来る。銃弾の雨など、ただのかすり傷同然だ。

 

昭弘:「そぉこだッッ!」バシュゥゥン!!

 

アジー:「ぐぅぅぅっッ!」

 

グレイズ改が放った一撃が、百錬のアサルトカノンに命中、その場で爆発四散した。

 

アジー:『やってくれる....なら、これならどうだい!?』

 

すかさず片刃式ブレードを抜き、躍りかかる。

 

昭弘:「抜かれて、たぁまぁるゥかァァッ!」

 

躍りかかる百錬に対して、ライフルで応戦するグレイズ改。

 

次の瞬間!

 

ガキィィィッ!!

 

昭弘:「ごがあァァァッ!」

 

強烈な前後からの不意打ちとスタン状態に陥る昭弘。どうやら、「青龍」があらかじめ増援として出撃させた、アスカとサラが間に合い、電磁ナックルで挟撃。グレイズを黙らせた。

 

アスカ:『アジー姉さん、遅くなりました』

 

サラ:『良ければこれ、使って下さい』

 

サラから、アサルトカノンを渡されるアジー。これで挽回出来そうな気がしてならない。

 

アジー:「(まさかヤン先生、このような展開になることも、お見通しだったのか?)ありがたい、一気に盛り返すよ!」

 

アスカ:『了解!』

サラ:『遅れた分、きっちり返しますよ!』

 

グレイズ改に、鮮やかなサマーソルトキックをかまし、体勢を立て直すサラの百錬に対し、アスカの百錬は、ナックルガードを納めてアサルトカノンをグレイズ改の右手に向かって照射、マシンガンを弾き飛ばした。

 

昭弘:「グッ、マシンガンがッッ!ならこれでぇぇッ!」

 

左腰に帯刀しているバトルアックスを抜く。

 

昭弘:「教官に任されたんだ。退く訳には、行かねぇぇんだよォォ!」

 

勢いのまま、突撃を開始!

 

サラ:「ふーん、「力任せの単機突撃」....なんか暑苦しいんじゃないの、アスカちゃん?」

 

アスカ:『そうね、ぶきっちょなんじゃないの?あの「ちぐはグレイズ」のパイロットさん』

 

アジー:「相手は、バトルアックスを抜いて来たようだ...近接戦で追い込むよ。アスカ、サラ、「プランC」で行くよ!!」

 

アスカ:『了解ッッ!』

 

サラ:『「予習通り」ってヤツね。アジー姉さん、サクッと済ませましょ!』

 

各機、グレイズ改に踊りかかる。

 

昭弘:「グゥゥゥゥッ....(捌ききれるか、この状況よぉ......)」

 

「木星の青龍」の薫陶を受けただけの事はある為、対応はスムーズに行けたようだ。

 

2機の僚機で敵を追い込みつつ挟撃し、メインの機体でトドメを差す。

MS の機動性を充分に活かした戦法:プランCだ。

 

時同じく、バルバトスと百里との戦況は?

 

三日月:「くっ....コイツ、足が速すぎる。捉えきれない」

 

狙いを定めて滑腔砲を放っても、上手く回避しつつ反撃の隙を伺う百里。

 

三日月:「んぐうッッ!!」

 

百里のライフル被弾。

 

ラフタ:「ビィィンゴ~♪」

 

バルバトスを翻弄し続ける百里。それに食らいつくバルバトス。一進一退の攻防が続く。鬼ごっこのような展開となる。

 

三日月:「くっそッッ!速い!」

 

ラフタ:「推進力が違うっての!」

 

態勢を立て直すバルバトス。百里から見れば、格好の的だ。

 

ラフタ:「遅い遅い遅い!!」

 

旋回しながらのライフル連続掃射。バルバトスが受けるダメージは、ひとたまりもないだろう。

華奢な体躯に相反する大型のバックパック、それに積んであるのは3基の大型ブースターと両足のブースターの計5基で実現出来た高推力を生かした一撃離脱の高機動性。

シュヴァルベ・グレイズより扱いが難しいピーキーなMS を、いとも簡単に操るラフタ・フランクランドの技術は、侮れないだろう。

 

三日月:「んぐうッッ!今のでスラスターが....それにしても、このままじゃ埒が明かない」

 

三日月も昭弘と同様、苦戦を強いられていた......

 

一方イサリビでは、「次の作戦」の準備に取りかかっていた。

 

シノ:「よう、ヤマギ!」

 

ヤマギ:「あっ...(シノ.....)」

 

シノ:「準備はどうだ?」

 

ヤマギ:「今終わったとこだよ」

 

シノ:「そっか....いっつもわりぃな!」

 

互いに見つめあい、暫く沈黙が続いた。

 

シノ:「ん?(何か言いたげだぞ、どうした?)へっへへ!遠慮なんかすんじゃねぇよ!ほら、よっと!」

 

整備クルーのヤマギ・ギルマトンに手を伸ばすノルバ・シノ。茫然とした表情のヤマギを引き上げ、同時にMW に乗り込むシノ。そんな中、雪之丞の檄が飛ぶ。

 

雪之丞:「整備班!手ェ空いたのからとっとと上がれェ!すぐにエアロック閉じるぞお!!」

 

シノ:「お前ら、準備はいいよな?」

 

共に行く団員を鼓舞した。準備は出来た。

 

シノ:「ブリッジ!こっちは準備出来たぞ!!」

 

ブリッジでは、ビスケットとユージンが待機していた。

 

ビスケット:「ユージン!」

 

ユージン:「ああ、わかってんよ!」

 

そう言うとジャケットを脱ぎ、コンソールを操作し、「あるモノ」を現出させた。何かのコネクターのようだ。

 

現出させたコネクター...すなわち、イサリビと「阿頼耶識」で繋いでMWと同じように操船する為のコネクターである。

 

 

鉄華団はタービンズに、ひいては、かつての社長:マルバに一矢報いる為の策に討って出ようとしているのだった。

ユージンの脳裏に、開戦前のやり取りが過った。

 

(イメージED :Wings / 山本彩)

 

ーーオルガ:「あんたの要求がどうだろうと、俺たちにも通さなきゃいけねぇ筋がある」

 

名瀬:『ああ...俺たちと「戦う(やり合う)」って意味で良いんだよな?』

 

オルガ:「ああ...俺たちが「ただのガキじゃねぇ」って事を教えてやるよ。マルバ!てめぇにもな」

 

マルバ:『はぁ?』ーーーー

 

 

イサリビと「繋がる」前、モニターを見ながら、ユージンはこう呟いた。

 

オルガ・ユージン:『「死んでいった仲間のケジメ、キッチリつけさせて貰うぞ!!」』

 

 

 

 

 

To be continue the next LOG.....

 

 

 

 

 

 

 

 

 




次回、LOG-「侵」、第5話。

フミタン・アドモスです。

更に加熱する鉄華団・タービンズの激せ.....お嬢様、何故ブリッジに!?

「この戦いを見届けたい」!?

お嬢様を揺り動かしたのは......あのスラム街を観てしまわれたから、なのですか?

それに......いえ、何でもありません。
私は、お嬢様から託されたのです。
「どうか、鉄華団(みなさん)の力になって欲しい」と。

え?謎のMS襲来?


次回、機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ
The GOETHIA-LOG

LOG-「侵」第5話

「激突!鉄華団 VS タービンズ・後編~乱入と落とし前~」

お嬢様、私に託して良いのですか?

私は......



いいえ何でもありません。


次回も凄いことに...なりそうですよ。
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