今日も元気にメゼポルタ広場からお届けします。【完結】   作:沙希斗

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なんかハナが暇を持て余していたらしいです。


【山菜爺】の怪

 

 

 

「ねぇベナ、つまんないからお話して?」

「つまらんって……。俺はそんな暇じゃねぇんだがな」

「いいじゃんちょっとぐらい」

「あ、こら準備中のポーチを取り上げるんじゃねぇ!」

「お話してくれるまで、返してあげないっ」

「ったく餓鬼ってのは……!」 

「なんか言った?」

「あぁもう! 話しゃ良いんだろ話しゃ!!」

「わ~~いっ♪」

 

 

 あれは、俺がハンターになって間もない頃だったな。

 【雪山】の【採取クエスト】でよ、頂上辺りに【クシャルダオラ】の脱皮した抜け殻があるんだが、そこで【ピッケル】でもってカンカンやってたわけよ。

 あそこは凍り切ってっから、【ピッケル】使わねぇと【朽ちた龍鱗】や【鋼の龍鱗】は取れねぇからな。

 で、掘れた欠片の中を探ってたら、なんか噛み付いて来やがった。

 

【挿絵表示】

 

 そいつは噛み付くや否や体内に潜り込みやがってよ。そのまま体内を食ってやがる。

 悶え苦しんだがどうしようもなくて、とにかく【ベースキャンプ】まで帰ろうと、ふらふらと歩いてた。

 

 すると地図でいう《4》に、ちっこい爺さんがいたんだよな。

 

【挿絵表示】

 

 爺さんは俺を見るなり言った。

「おぉ、お主【フルフルベビー】を持っておるではないか♪」

 そして、嬉しそうに小刀を取り出すと俺に突き立て、切り開くように抉り切った。

「ぎゃあぁ~~~!!!」

「ホレじっとしておれ! 取り出せんではないか」

 暴れる俺を押さえて体内のものを引き摺り出した爺さんは、「よぉ我慢したの」と傷薬を塗ってくれた。

 それで助かったんだが、聞くと【フルフルベビー】ってのは【フルフル】の子供でよ、そいつは卵から生まれると、ある程度大きくなるまで他の生物に寄生して、体内を喰い破りながら生活するんだと。

 だからそのままにして置くと、内臓を喰い尽されて死んでしまうんだとよ。

 

 その【フルフルベビー】を氷漬けにした【フルベビアイス】ってのが高値で取引されてるらしくて、爺さんにしか作れないってんでかなり貴重品らしいんだが、「我慢した褒美に差し上げるとしようかの」と、壺を渡された。

 俺はそれを売った金で武器を強化出来たし、爺さんにとっても貴重な素材を俺が渡した事になったから、嬉しかったんだろうぜ。

 

 

「ベナぁ~~~」

「なんだよ?」

「そんな気持ち悪い話、女の子にしないでよぉ!」

「なんか話せと言ったのはお前だろうが。それに【モンスター】の生態を知る事も、ハンターにとってはだな――」

「もぉいいっ! ベナのバカっ!」

 

 ハナはベナトールのポーチを叩き付けると、憤慨して去って行った。

 




ベナトールが駆け出しの頃の話らしいので、挿絵は初期装備(レザーライトシリーズ)に着替えて撮影しました。
(ただし足だけは「グリーンジャージー」ではなく「ブルージャージー」です)

でもレザーの頭は嫌いなので、頭だけガンナー用の「ハンターキャップ」にしています。
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