退屈な日々を忘れたい俺がなぜバンドの手伝いをしているんだ...... 作:haru亜
第1話 平穏な日々はまだ来ないようです
「……遅いな…」
教室で香澄達を待ってから、1時間程経った。
もう帰ろうかと思っていると、扉が勢いよく開き、開けた本人と沙綾が出てきた。
そして猫耳のようなモノが生えている少女が目をキラキラさせて
「陽菜っ!アレが始まるよっ!!」
「沙綾通訳」
全く意味がわからなかったので沙綾に聞いた。
「あはは…。
アレっていうのはですね。
かなり前にやったガールズバンドパーティの事で、昨日、まりなさんに会った時に知らされて陽菜さんにも来て欲しいそうです」
「?なんで俺が…」
あっ…察し
「多分、またお手伝いをして欲しいんだと思いますよ?」
「だよね…うん知ってた。
ていうか、まだ第2回やってなかったんだな」
「はい。
オーナーさんが『あの子達が揃わないと第2回はやらない!』って言い張ってしまったらしくて…」
「…わかる。
とりあえず、夕方だから帰ろうか」
そう言って教室を出ると
「あっ!陽菜さん、待たせたお詫びにうちのパン買いませんか?」
「お詫びなのに買うのか…。
そういえば、沙綾のパン屋ってつぐみのカフェの近くって言ってたっけ?」
教室の鍵を閉めながらその質問をすると
「はいっ。
近くというよりお隣さんですね。
あっ、それに、コロッケ屋さんもはぐみの家がやってるんですよ」
「へぇ、今度行ってみるか。
あ…!しまった!俺スタジオに行かないと!」
時間を見ると既に2時間経過していた。
「ごめん!先に帰ってる!」
「あっ!陽菜さん」
そして急いでスタジオに向かった。
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ライブハウスに着き入ろうとすると、一本の電話が来た。
「もしもし?」
思わず出てしまった。
そしてその相手は
「あっ!もしもし?
陽君、ちょっと帰りに買い物してきて〜」
「……母さん…俺今日も遅くなるんだけど…」
「ええ〜?
あっ!まーた女の子とイチャついてるんでしょ?
ダメよ〜そんなんじゃ、マー君に勝てないぞ〜?
あの人、一途でほんっとにカッコ良かったんだからっ♪」
「はぁ……誰もイチャついてねぇよ。
…珍しいな母さんが父さんの話をするなんて」
「私もいい歳だし、この際乗り切っちゃおう♪ってなって」
「…あんたまだ40代だろ」
「小遣い減らすよ陽君?」
「うわぁ……せこい。
ていうか、もう切るぞ。
友希那達待ってるから」
「友希那?
陽君、もしかしてRoseliaの湊 友希那ちゃんの事言ってるの?」
「…ああ、そうだけど…」
「ホントにホントにホント!?
陽君、友希那ちゃんと一緒にいるの!?
今度会える!?」
「いや、無理だろ…。
友希那、そういうの嫌がるだろうから」
「そっか〜…でもっ!
友希那ちゃんってすっごい歌上手いよね!
私ファンになっちゃったもんっ♪」
「そうか」
「あっ!それと今日は早く寝るからね♪
あっ、咲織が呼んでるから、じゃあね〜♪」
「え、ちょま」
プー…プー…
「………はぁ」
まだ何買うか聞いてないのに…
すると
ブー…ブー…
「もしもし?
さっきの」
「…報告を」
「っ!!」
その冷たい声の主は、俺にSAOに潜れと命令した親父さんの声だった。
「……ニュースでも見てるだろうが、全部あんたの予想通りだ。
これで課題は終わった、もう連絡して来なくていいだろ…」
「…いやまだだ。
お前が私と会った時、お前の目には光があった。
あの日から絶望し、なんの希望も抱こうとしなかった。
そんなお前に希望を与えた者がいるはずだ」
「……何が言いたい」
「近日、そちらに向かう」
「っ…!
来て…どうするつもりだ…」
「マサヤの奴は使えなかったからな。
アイツは非道にはなれない」
「俺にはなれると…?」
「……お前のSAOでのデータを見た」
「!!」
「お前はあの世界で8人殺しているな。
お前がいた場所にお前を合わせて9人いた」
「……」
「そして、その数分後にはお前1人だけが残っていた。
他の8人のレベルを見ても、そこら辺の雑魚に負けるわけがない」
「…さすが、日本一の懐刀と言われるだけはある…。
全ての情報はあんたの所に行くから当たり前か」
「…そんな事が言える程回復したか。
私が、お前が抱いた希望は間違いと、改めてわからせよう」
「っ…あの子達は間違ってなんかない…!」
「…自惚れるなよ。
お前の見込んだ者はお前が見誤っただけだ」
そう言い残し、通話は切れた。
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楽屋の場所を教えてもらい、中に入ると
「あっ!陽兄ぃ来たーっ!」
「遅いわよ如月」
「ごめん…ちょっとな。
それより、次のFUTURE WORLD FES,のコンテストに向けてやってたのか」
「ええ。
次は優勝を目指すわ」
「…優勝を目指して欲しい、なんて俺達でも言われた事なかったな」
「私達は審査員に言われたから優勝するわけじゃないわ。
私達は、自分達の音楽で優勝して、今度こそフェスのメインステージに立ってみせる。
それだけよ」
「そうだな」
…まぁ、一応言っておくか
「みんな、次のライブイベントって知ってるか?」
「?何ですか、それは」
「第2回ガールズバンドパーティがそろそろ始まる頃なんだけど、参加するか?」
「「やる!!」」
リサとあこの元気な声が返ってきた。
「3人はどうする?」
「私はいいと思いますよ。
コンテストまでは気は抜けませんが、今まで通りに油断せずにやれば問題ないと思います」
紗夜は意外と乗り気のようだ。
「燐子は?」
「わ、わたしも……やってみたい…です…」
燐子も最初より、少し積極的にはなってきた。
「わかった。
じゃあ…」
みんなで友希那の方を見ると、やれやれ顔で友希那は
「…わかったわよ。
私達も参加するわ」
「よし、それじゃ、Roseliaは参加って事で。
練習の邪魔してごめん、再開してくれ」
そして、いつも通りだが、懐かしい練習が始まった。
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練習が終わり、片付けをしていると
「あれ?陽菜くん1人?」
「まりなさん?どうしたんですか?」
「お久しぶり!
今度のガルパの事知ってる?」
「はい、香澄達から聞きました」
「そうなんだっ!話が早くて助かるよ。
土、日になるんだけど、その日にまた手伝ってもらっていいかな?」
申し訳なさそうにして聞いてきた。
しかし、やるからにはちゃんとしたいので
「いいですよ。
Roseliaの手伝いを優先しますが」
「そうなのっ!?
それじゃあ、陽菜くんに頼み事してもいいかな?」
ものすんごい嫌な予感がする…
「なんでしょうか?」
「前回に引き続き、ポピパのみんなはもう決まってるから。
他の後3バンドにも出て欲しい。
っていうオーナーの頼み、陽菜くん引き受けてくれるかな?」
「……単身で個性豊かな子達に話しかけるの勇気いるんだけど…」
「お願いっ!
オーナーすっごい楽しみにしてるからさ!」
「オーナーが聞けばいいのに…。
まぁ、同じ学校ですから…頼まれました」
「ありがとうっ!
じゃあ、みんなが集まったら、日時伝えるね!」
そう言ってまりなさんは戻って行った。
「…さてと…『お手伝い』始めるか…」
誰もいないスタジオで呟き、片付け終わった。
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帰り道
食材を買い終わり、そのまま家に帰ろうとすると
「あれ?陽菜くん?」
呼びかけられ振り抜くと
「?彩、こんな所でどうした?」
そこにはサングラスをかけて荷物を持っている彩がいた。
すぐに俺と同じで頼まれた事だろうとわかった。
「ちょっと散歩のついでに明日の食材の買い出しに出てて。
陽菜くんも一緒?」
「ああ。
ていうか、もう9時だぞ。
アイドルがこんな時間までいて大丈夫か?」
「家がすぐ近くだから大丈夫だよ」
「気をつけろよ。
あ、それと、近々第2回ガールズバンドパーティがあるんだけど、参加するか?」
「そうなの!?
知らなかったよ」
「土曜日にあるけど、日時はまだわかってないんだ。
それで、一応パスパレのみんなにもガルパに参加するかどうかを聞いてみてくれ」
「うん!わかった」
「じゃあな。
帰る」
そう言って家に歩き出すと隣にピンクの髪の子が並んだ。
「奇遇だね!私もこっちなんだっ。
途中まで一緒に帰ろ?」
「…わかった。
暗いから気をつけてな」
「はーい!」
大丈夫かな…
そんな心配をしながら、家に着いた。
「じゃあ、俺ここだから」
「えっ!?お隣さん!?」
「?何が?」
何の事かわからずそう言うと彩は
「私もここに住んでるんだ。
すっごい偶然だね!」
「えっ?」
そういえば隣の家、丸山って書いてあったな
「確かにすごい偶然だ…。
ん?」
待てよ…彩の家がここって事は…
「彩の家ってみんな遊びに来るのか?」
「うん!たまに、みんなでパーティしたりとかするよ?」
「……俺の家は誰にも教えるなよ。
絶対に」
「えっ?どうして?」
教える気あったのか…
「とにかく、絶対に教えちゃダメだからな」
「?わかった!」
「助かる。
じゃあな」
「うんっ!じゃあまた明日!」
彩は手を振っていたので、手を一振りしてからドアを閉めた。
真っ暗な玄関の中で静かに『ただいま』と静かに呟いた。
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彩 side
ドアを閉める時、陽菜くんが少し悲しそうな顔をしていた気がした。
「大丈夫…だよね…」
そう呟きながら前を見ると
カシャッ
「?今、何か光ったような…」
するとまた光った。
それも何度も。
よく見ようとすると向こうも気づき、どこかに行った。
「?」
よくわからないまま、家に入った。
「彩おかえりなさいっ♪
荷物台所に置いといていいわよ」
台所からお母さんの声が聞こえ、すぐに置いてから自分の部屋に入った。
そして、しばらくしてから風呂上がりにネットを見てみると
「!ええ!?」
そこには『Pastel*Palettesの丸山彩、スキャンダル発覚』と大きく書かれていた。
「ええ!?
ど、どうしよう…!!と、とりあえず千聖ちゃんに!
でも、こんな時間に電話したら迷惑だよね…」
すると電話が鳴って、見てみるとそれは千聖ちゃんからだった。
「っ!もしもし?千聖ちゃん?」
「良かった…彩ちゃん。
このニュースどうしたの?」
「ええと…」
そして陽菜くんと帰っている時に撮影された事を説明した。
「…そういうことね。
全く、誤報でもスキャンダルにはアレほど気をつけてって言ったのに」
「うぅ…ごめん千聖ちゃん…」
「起こった事は仕方ないわ。
とりあえず、明日まで様子を見ましょう。
下手に言い訳をすれば、悪化するかも知れないわ」
「うん……わかった」
「明日、もしかしたら事務所から呼び出されるかも知れないから、それにも備えて、今日はもう寝ましょう」
「うん……ごめんね」
すると千聖ちゃんは優しい声で
「いいわよ。
それに、陽菜が驚く姿見てみたいわ」
「あはは。
……おやすみなさい千聖ちゃん」
「ええ、おやすみなさい」
そして通話を切った。
彩 side out
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翌日
「…」
眠い…
「はーるな☆おはよっ♪
どうしたの?」
廊下を歩いていると背中をポンと叩きながら隣に来たのは、相変わらず校則を無視した格好のリサだった。
「…リサって不良に見えるよな」
「ええ!?
朝の第一声がそれ!?」
「いやいや。
リサの髪とか、紗夜が生徒会に入ったら絶対に注意されて、悪目立ちするぞ」
「あはは〜☆」
笑いで誤魔化された。
「それを言ったら、陽菜だって悪目立ちしてたじゃんっ♪」
「何の事だ?」
「ほーら☆このニュース…ってあれ!?」
「…どうかしたか?」
「昨日あんなにすごい論争だったのに…ニュースが1つも載ってないんだけど!」
「まぁ、無いものは仕方ないだろ」
「ええ〜…確かにあったんだけどなぁ…」
すると
「陽菜くーんっ!」
かなりの衝撃と花の香りがきた。
「うぐッ…!!
日菜!お前はアメリカ人か!」
「あはは☆ねえねえ!陽菜くんっ!
彩ちゃんと付き合ってたの?」
「なわけあるか!
ていうか、早く離れろ」
「ええー…なんかやだっ♪」
「なんかってなんだ…ほら、早く離れろ。
思春期の男子程、危険なモノはないぞ?」
「そんな事より、おはよう♪」
「ああ、おはよう。
じゃねぇよ、紗夜に怒られるぞ」
「ええー…いいじゃんっ!
ちょっとくらいさー、陽菜くんも青春すればいいのに〜」
日菜が珍しい事を言っていると、向こうから2人くらいが走って来た。
「日菜!
すみません如月さん。
妹が急に抱きついてしまって…」
そう言いながら紗夜は日菜を離れさせた。
「いいよ。
もう慣れそうな自分が怖いけど」
「日菜、これからはそういう事はしないで。
あなたいつも、如月さんに抱きついてるんだから。
アイドルとして気をつけなさい」
ん?
「はーい…」
落ち込む日菜を見ていると視線に気づいたのか日菜は目をキラキラさせて
「そうだっ♪陽菜くん!
彩ちゃんとのスキャンダルってホント!?」
「えっ」
なんか面倒な事になりそう、と思った矢先
「あっ!それアタシも聞こうと思ってた!」
「「スキャンダル?」」
「えーっとね〜♪。
実は陽菜が…」
リサが誤解を生むような説明をしている間に、こっそり抜け出そうとすると
「!」
手首が握られたような感覚があり、引っ張られた。
「如月。
リサの説明が終わるまでそこに居なさい」
「えっ、いや」
「いいから居なさい」
「今回だけ見逃してくれ」
「嫌よ」
「ははっ、ですよねー…」
そしてリサが話してる間にも、リサが誤報を話すと、手首を強く握られるのが、2.3回程あった。
とりあえず、事実を話して、叱られる事は回避した。
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1.2.3.4時間とほぼ寝ながら過ごし、休み時間に校舎を歩き回った。
そして、かなり良い場所を見つけた。
キーンコーンカーンコーン
チャイムが鳴り、急いでその場所に向かった。
そこは校舎裏でも目立たない所だが、綺麗な緑の芝生が植えられ、少し日差しが覗く場所。
「……よし。
誰もいないな」
そして、芝生に座って食べ始めた。
するとしばらくして
「あれ…?陽菜さん…!?」
「あれ?燐子、こんな所でどうした?」
右手に弁当を持った燐子が少し周りを気にしながら、こちらに来た。
「あの…お隣いいでしょうか…?」
「いいけど…教室で食べないのか?」
「そ、その……周りの人が怖くて……。
…時期…慣れると思います……」
「いいよ。
でも、明日は、こんな所じゃなくてリサ達と食べたらどうだ?」
「……わたし…邪魔…ですか…?」
その回答が返ってきて本気で焦った。
「そうじゃないから!
ただ、燐子がみんなと一緒に食べてくれたら、俺も安心できるから言ったんだよ」
そしてしばらくして食べ終わり校舎に、もたれかかると
「…そういえば、今日の5.6時間目。
燐子のクラスも委員決めと席替えがあるんだよな」
「?はい…そうですね」
「燐子は何に入るか決めたのか?」
「わたしは……図書委員に入ろうと思います……。
図書室が好きで……読書も好きです…」
「へぇ、なんの本を読むんだ?」
「えっと…ライトノベルから純文学まで……なんでも読みます…」
「神話とかも読んでるのか?」
「はい…。
あこちゃんが好きなので…。
たまに…あこちゃんに……読んであげたりしてるんです…。
でも……あこちゃん、すぐに寝ちゃうんです…」
「なるほど、それで代わりに知識を深めてるのか」
「はい…」
「なんか…燐子があこのお姉さんに見えて来たよ」
「ええっ…!?
そんな…わたしなんて…」
「…燐子ってよく自分の事『わたしなんて』って謙遜するけど、しなくていいぞ。
本当に尊敬出来る所もあるんだから、お姉さんっぽいし」
「えっ…!
あ…う……あ、あの……その…ありがとう…ございます…」
「……そんな顔を赤く染めんでも…」
熱が出たみたいに真っ赤に染まっていた。
すると
「あっ…陽菜さん…」
「どうした?」
燐子はハンカチを取り出して俺の口元を拭いた。
「ふふ…ついてましたよ…」
「……やっぱりお姉さんだ…」
「ええっ!?」
そんな会話をして教室に戻った。
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授業中に俺は左の袖にイヤホンを通してバレないように音楽を聴きながら、委員決めを見ていた。
ああ…何もない授業に聴くのが一番だ…
先の席替えでなった窓側の席に座り、そんなバカな事をしていると
「陽菜くんっ!
何に入るか決めた?」
不意に後ろから声をかけられ、イヤホンを急いで外した。
「いや、まだだけど。
日菜は?」
「んーっとねー☆
あたしはおねーちゃんと一緒がいいなっ♪」
「紗夜か…。
紗夜は生徒会長…とか?」
すると日菜は得意げに
「ふっふーん♪
陽菜くんもまだまだだねー☆」
「え…違うのか?」
「おねーちゃんは風紀委員だよっ!」
「風紀か…。
あはは、リサが困りそうだな」
「だから!
風紀じゃなくても副生徒会長とかに入れば、あたしはおねーちゃんと一緒になれるんだー♪」
風紀委員の枠は確か1人か…
「まぁ、俺は日菜が生徒会に入ってくれれば助かる面もあるな」
「?なんで?」
「まず、日菜が生徒会に入るという事は、生徒会の仕事を全うしなければならないだろ?」
「そーなの?」
「そうだろ…。
それで、入ってくれれば俺は日菜に抱きつかれなくなり、イブにさえ気をつけていれば、俺はしばらく平穏な日々を送れるんだ」
「あたし風紀じゃないからそんなの効かないもーん♪」
「紗夜の近くにいるという事は、風紀にいつも監視されてるって事だからな?」
「…そんなの気にしないもんっ♪」
なんだ今の間は
てか、気にしろよそこは…
「それで、陽菜くんは何に入るか決まったー?」
今の会話の間に考える暇なんてなかった…
「俺はいつも余り物を選ぶんだよ。
余り物には福があるって言うからな」
「陽菜くんらしいやっ♪
あっ!そうだ!
あたし達もガルパに参加すると思うよっ♪」
「独断じゃないだろうな…」
「違うよー!
お昼休みに中庭で彩ちゃんから聞いてみんなで決めたんだよっ!」
中庭なんてあるのかこの学校…
「そうか」
じゃあ、後2バンドだけ…
ハロハピは花音か薫に話せばいいか…
アフロは…屋上にいるだろ、多分
周りから視線を感じた。
すると前に立っていた先生がこちらが気づくまで待っていたらしく、気まずい雰囲気が流れた。
「えーっと…如月くんは、余った委員でいいのかな?」
「えっ!?は、はい…いいですよ」
背後から笑ってるような声が聞こえるが無視した。
そしてしばらくは、次の生徒会に立候補する話が始まり、退屈過ぎて眠りに落ちた。
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「……ふわぁ…」
「あら、起きたのかしら?」
もうとっくに終礼が終わったようで、まだ教室には何人か生徒が残っていた。
そして机の横に2人ほど立っていた。
「…彩、千聖?
なんで…別のクラスじゃ…」
「ちょっと話があって…いいかな?」
「そうか。
じゃあ、ここで…」
立ち上がって周りを見ると注目を集めていた。
おそらく、2人がいるからだろう。
「…ここじゃダメだ。
歩きながら話そうか」
「うん、ごめんね」
「?」
そして教室を出て、無言で歩いていると彩が立ち止まったのが、視界の横で見えると千聖は彩に何か言った後、先に階段を降りていった。
「昨日のニュースの事なんだけど…。
本当にごめんなさい!」
「…スキャンダルの誤報か。
終わったんだから、別に気にしなくても」
「ううん!
あの時、私がもっと気をつけていればあんな事にならなかった。
だから、本当にごめんなさい」
頭を下げ謝る姿を見て
「…わかった。
謝罪を受け入れるから、頭を上げてくれ」
「本当?」
「ああ。
それと、ありふれた事言うけど、アイドルが泣いてちゃダメだろ。
彩は笑ってる方がいい」
「うぅ…ごめんね…」
「まあまあ。
ただ、帰る時は気をつけてな」
「うんっ!
ありがとう陽菜くん!」
「…じゃあ、俺はちょっと用事あるから」
そう言うと彩は階段を降りていった。
「……影、見えてるぞ2人とも」
「バレちゃってたか♪」
「洞察力は高めなんだよ。
それで、リサと友希那は何か用事でもあったのか?」
「別に…帰ろうとしたら、如月が丸山さんを泣かせている所に来ただけよ」
「えっ!?」
「あはは☆友希那、陽菜の事は厳しいねー♪」
「この人がちゃんとしないからよ。
授業中も、寝てばっかりよ」
「そーなの?」
「う、うむ……。
…アレは仮眠と言うのだよ」
「一緒よ。
それより、早く行きましょう。
練習に遅れるわ」
そう言って友希那は先に行った。
「あはは☆陽菜って友希那には頭が上がらないんだねっ♪」
「厳密には友希那だけじゃないけど…。
友希那は一番頭が上がらないな」
「どうして?」
「いや…だって……怒ったら一番怖そうじゃん…」
「そんな理由!?」
「何か言ったかしら?」
「「何でもない何でもない!」」
「?早く行くわよ」
そしてスタジオに向かった。
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練習の合間休憩
「如月さん、今日はどうでしたか?」
「DeterminationとOperaの譜面とか貰えると助かる。
それと、Neo,Aspectの譜面も」
「そういえば、如月さんがいない時にも作りましたね。
わかりました。
では、今日の演奏の方も何も問題ありませんでしたか?」
「ない。
みんな、前より少し上手くなってる。
紗夜もギター、今までで一番良かったぞ」
「ありがとうございます。
如月さんがそう言ってくれると助かります」
「そうか」
すると
「陽兄ぃ!あこはあこは!?」
はしゃぎながら聞いてきた、あこの頭を撫でて落ち着かせながら
「あこは、リサと一緒でミスする回数が減ってきたよ。
燐子も、集中力はRoseliaの中でそんなに大差ないけど一番だな」
「あ、ありがとうございます…!」
「やったよリサ姉!」
「うんっ☆陽菜ちゃんと見てくれてたね♪」
「……」
「あっ…友希那も、最近喉の調子が良くなってきたのにも関わらず、声量が変わってないのはすごいぞ」
「そう、ありがとう」
なんで目を逸らすんだ…
「じゃあみんな、そろそろ休憩終わろうか」
『はーい!』
そして練習が再開しようとすると電話が鳴った。
「!…ごめん、ちょっと電話だ」
そう言って外に出た。
「…もしもし」
「これで、おあいこだ」
「…わかってるよ」
「…お前の周りにいるのは、バンドを組んだ者ばかり。
バンド…お前が見誤ったモノをまだ続けているとはな」
「…調べたのか…」
「それも、お前がやっているのではない。
一部の傾向を見るに、お前は指揮…いや、手伝いじみた事をしているな。
…言ったはずだぞ。
お前が選ぶのはいつも見誤るモノだけだ、と」
「…だから、言ってるだろ。
彼女達は間違いじゃないって…!」
「…なら、お前はどうだ?
お前は間違いだらけだ、必ず失敗する」
「っ…」
「…少し話し過ぎたな」
プー…プー…
「……はぁ…」
静かな夕焼けが木の陰に消えていく中、不安と無力感を感じながら、スタジオに戻った。
突然ですが、学生の皆さんに答えなくてもいい相談です。
そろそろ文化祭が始まると思いますが、予算っていくらぐらい何ですか?(`・ω・´)
うちの学校は多分2万くらいです。
では!本題に入りましょう♪( ´▽`)
文化祭って何すればいいの?
(とある文化委員の末路)