【SAO+PSO2】ソードアートオンライン【パラレルダイヴファンタジア】   作:ポメラニマン

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第9章「大画面は訴える」

 

 

「SAOイベント」の告知、予告ムービーが終わり小一時間も経っているにも関わらず、観客達は帰るそぶりも見せずその場に留まり歓談に明け暮れていた。

未だ感動の余波が残っているのか、

 

「レベル上げとくのが得策じゃね?」

やら

「敵は弱点属性なんだろ?ラフコフなら闇っぽいし光武器作っとくか〜」

 

など、根拠のない考察交換に夢中である。

しかし、イベントを心待ちにするプレイヤー達にとっては、そんな意味の無い情報交換が「楽しい」のだ。

決して、確証を得たいが為に行なっているのではない。

対価もいらない、隠す必要などどこにある。

会場内は各々の情報がダダ漏れ状態で、一画に集中して耳を澄ませば会話の内容が聞き取れる程であった。

 

その場は、話せる友達のいない「彼」にとっては格好の餌場で、彼もまたイベントを心待ちにするプレイヤーの一人なのであった。

 

「なるほど、光弱点ね…ありえるな」

 

幼児程の大きさの「ちっちゃなキャスト」、プレイヤー名「you」は観客に混じり聞き耳を立てていた。

 

集団の中、何もせずに小一時間立ち尽くす者がいれば、普通であれば「不気味」であり、周りも警戒するだろう。

しかし、ここは「VRMMORPG」の中。不気味であろうが危害を加えらる心配のない世界。

付け加えると、彼は「キャスト」だ。「アミュスフィア」が脳波から表情を読み取ろうが、超合金ロボットの鉄仮面はその表情を写さない。

四方を観衆という大きな壁に囲まれているため目視も困難。約束された安全地帯なのである。

 

「おいっ、なんだあれ!!!!」

 

耳の尖ったプレイヤーは余程重要なことなのか、敢えて皆に情報を漏らす様に大声を上げて目的地を指した。

隣にいるプレイヤーからその隣にいるプレイヤーへ。

目的地の方を向く視線が発信源から観衆の最後尾を目指して波打つ様に広がっていく。

気がつけば、その場にいる者全員が先程まで告知ムービーを上映していた大画面の方を向いていた。

 

「なんだっ、どうしたんだ?何が起きたんだよ!?」

 

四方をプレイヤーという大きな壁に囲まれていることが裏目に出てしまい、状況がわからない。

 

「you」は告知ムービーを観ていた時と同じ様に、目の前のプレイヤーという大きな壁によじ登り、そこから一同が向いている方向へと自身も視線を向けた。

 

 

「行方不明のエネミーを探せ」

 

 

ただ一言だけ、大画面は訴えていた。

大画面がどういう意図を持ってその情報を伝えたかったのかなど、誰にもわかるはずがない。

しかし、告知ムービーが終わったこの時間帯においてそれは当てはまらない。

タイミングが良かったのか、「you」がそれを確認してから数秒と待たぬうちに文字は消え、大画面は感情を無くし無表情に戻っていった。

 

 

その後、「大画面の訴え」はゲーム内でプログラムされた正規のクエストでも無いのに関わらず、居合わせたプレイヤーの手によって瞬く間に広がっていくこととなる。

 

「イベントに関係がある」と判断されたそのクエストの情報を集めるべく、「PSOP」をプレイする者は思い思いに捜索を開始するのであった。

 

「you」も負けじと、情報を集めるべく「その場の皆」に習い、ショップエリアを去っていった。

 

 

これにて、イベント告知の「予告ムービー」は本当の意味で終わりを迎えた。

 

代わりに、先走ったプレイヤー達の勝手な妄想から「SAOイベント」は事実上、なんの根拠も無く開始されていた。

 

 

 

 




始まるよ!!!!!!!


読んでくれて感謝です!!!
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