【SAO+PSO2】ソードアートオンライン【パラレルダイヴファンタジア】   作:ポメラニマン

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第13章「観たことないイベント」

 

 

艦橋の中央に据えらた大画面は情報の海と化しており、文字達は「スイスイ」と気持ち良さげに泳ぎ回っていた。

しかし、「この騒ぎ」は彼らの泳ぐ海に大波を立ててしまったらしく、泳ぐと言うよりは駆け巡るになってしまっている。

その大波をもたらした者は、出現と同時に捕らえられ絶叫したことからか、画面上の情報達は「いい気味だ」と彼を見下ろし嘲笑っていた。

 

「おや、コイツ毛が抜けちまってるじゃないか。あんたどこで身ぐるみ剥がされて来たんだい?」

 

六芒の御意見番、「マリア」はこの争奪戦を勝ち抜いたらしく、その手には幼児程の大きさのロボットが逆さまに吊るされている。

彼女が逞しいせいか、その光景は狩人が獲物の両足を掴み持ち帰る様にも見えて、少し虚しさも感じさせた。

 

「おいおい、あねさんよぉ。そりゃどう見ても食べられる訳ないと思うんだが。早いとこ捨てちまった方がいいと思うぜ」

 

六芒の〈四〉、「ゼノ」はため息混じりに捕らえられた獲物をじっと見つめ、先輩に見解を仰ぐ。

 

「そうさねぇ、見たところ牙は抜けちまってるみたいだが……猛毒があるかもねぇ。そこの所どうなんだい、シャオ」

 

経験豊富な御意見番の見解によると、目視でわかり得る領域ではないと判断され、その対処は管理者である「シャオ」に託された。

先程まで捕縛に乗り気だった面々も、「マリア」の言葉を重く受け止めたらしく、些細な情報さえも与えまいと口を硬く閉ざしている。

 

「わからない、でも僕の演算が及ばないとなると事態は深刻だ。みんなも知ってる通り、僕は〈シオン〉と違って全宇宙を観測する程の力は持っていない。つまりその幼児のキャストは異世界から来た可能性が非常に高い!あぁー、こんな時に〈シオン〉がいてくれればっ!!」

 

管理者を名乗っていても、こういう姿を見ると彼もまだ子供なのだと感じさせる。

子供はこういう場面で親に助けを求めたくなるものだ。「シャオ」の親、「シオン」は先代の管理者であり全宇宙の観測者(アカシックレコード)なのである。

 

彼にとっての母親像は、まさに「絶対」なのだ。

 

助けを求めたくなる気持ちもわかるものだが、「シオン」はもう消滅してしまっている。

この世界に「シャオ」を超える演算能力を持つ者はいない。

自分でどうにかするしかないのだ。

 

一方、晒し吊るされているキャスト「you」は「鉄仮面」であり、オマケに微動だにしない。

ここにいる者は、「いつ情報を晒すか」と彼の一挙一動に目を凝らしていたが、彼は微動だにしない。

 

それが不気味であり、彼が「くせ者」なのだとこの場の者に良からぬ緊張を与えていた。

 

しかし、当の本人「you」は目の前で繰り広げられる光景に「感動」しているのだった。

 

「こんなエピソード見た事ない」やら、明らかにいちプレイヤーでしかない自分を話題にしている様が、ゲームであるのにその枠を飛び越えた「臨場感」を彼に与えていた。

 

今現在、彼は大人しく「ゲーム内イベント」を見ている真っ最中なのだ。

 

シャオが大慌てで演算に取り掛かると同時に、緊迫した空間を切り裂く様に、突如として「その穴」は再び開かれた。

この場にいる六芒均衡全てが自身の「創世器」発動を準備し、古参二名は「シャオ」の元へとつく。

 

拍子抜けな事に、「その穴」は来訪者の姿を見せる前に自己紹介をし出したのだった。

 

「ごめんなさいニャゥゥゥウウウ」

 

特徴のある語尾から「犯人」の情報は割れ、それは同時に「幼児のキャスト」は連れ去られたのだということを結論付けさせた。

しかし、問題はそこにはなかった。

彼には聞かなければならないことがある。

 

「こりゃあ、お仕置きはまたの機会だねぇ」

 

一同は一斉に警戒を解き、現れる猫の登場を待った。

 

「到着ニャウ、聞いてほしいニャウ。凄く怪しかったニャウ」

 

ニャウは到着と同時に弁明と言う名の「言い訳」に必死だが、「シャオ」にとっては「動機」は二の次であった。

 

「あっ、まるごしじゃん」

 

沈黙を破り発せらた「you」の脈絡の無い第一声の行く末を一同は監視する様に見つめると、何やらニャウは怒り出したが、そこに「恐怖心」は無い。

どうやら、「敵対関係」では無さそうだ。

 

「ニャウはニャウニャウ!!!」

 

「いや、そんなん知ってるよ。でもお前丸腰じゃん」

 

「ニャウは君を知らないニャウ!!やっぱり怪しいやつニャウ!!シャオ、怪しいやつを捕まえて来たニャウ!!」

 

一同は、なぜ彼が異世界から誰かを「捕まえて」来ようと行動したのかに心当たりがあり、皆一様に驚愕した。

管理者「シャオ」はその答えに辿り着いてしまい、誰よりも早く我慢の限界を迎えた。

 

「捕まえて来ただって!?」

 

「!?」

 

ニャウは今まで感情を剥き出しにした「シャオ」を見たことがなかったので、言葉に詰まり黙ってしまった。

それは、彼がただの「演算機」でない証明だ。決して悪気があった訳では無い。

しかし管理者の答えが正しければ、事態は最悪の結末を迎え兼ねない。

 

「ニャウ、君は彼をどこから連れ去って来たんだい?」

 

「シャオ達が、…話してた…場所ニャウ」

 

 

そのたった一言に、「アークス最強」と「〈オラクル〉の心臓」は青ざめた。

 

 

 

 

 




( ˘ω˘ ) スヤァ…しおり挟んでくれてありがとう


読んでくれて感謝です!!
また来て下さい!!!!

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