【SAO+PSO2】ソードアートオンライン【パラレルダイヴファンタジア】 作:ポメラニマン
2025年12月。世界中から注目を浴びたデスゲーム、SAO事件から一年の月日が経とうとしていた。
あれだけの大事件にも関わらず、世間は安寧を取り戻し街並みはイルミネーションで冬支度を始める頃、せっかちな小鳥達は既に冬支度を済ませ日本から飛び立っていた。
そんな変わらぬ日常を噛み締めるべくか、はたまた別の何かが彼の足取りを急かしているのか。
全身を黒でコーディネートした青年は青のバイクに跨ると、早々に都内の高級店を去っていく。その2stエンジンの特徴的な排気音はこのエリアでは珍しく、彼がここから去って行ったことを店内にいる男にさえ、容易に知らせた。
「何も無ければいいが…」
店内の男は小さく「フゥ…」と、ため息まじりに眉間にしわを寄せる。
スーツ姿に縁有り眼鏡、分け目をしっかりと整えた髪型はその男の知的さをグッと押し上げている。
男の着くテーブルには空の皿が何枚か放置され、さっきまで誰かと食事をしていた事を伺わせた。
男の表情は考え事をしているのかどこか堅く、どうやらお気楽なティータイムではなかったらしい。
しかしながら、男が悩める時間は僅かなものだった。
ーーーータイミング的にはそろそろ来てて欲しいところだが。
次の来客者への布石は万全の状態で、その時は訪れた。
「クリスハイトさん、ご無沙汰してます」
透き通る黒髪をポニーテールでまとめ上げ、年齢より少し背伸びをした服装の来客者。その凛とした瞳にはリアルでゲーム仲間、それも歳上の男性と会うことに一片の曇りも無かった。
スーツの男、「クリスハイトこと菊岡誠二郎(きくおかせいじろう)」とはVRMMORPG、ALO内である事件をきっかけにちょっとした関係なのだ。
色恋沙汰ではないにしろ、この信頼は少女の姿勢から確かなものを感じさせた。
「あー、ごめんごめん。片付け終わってないけどよければ座って」
「それでは、失礼します」
何気なく目の前に腰掛けた少女の表情は少し硬い。少女はテーブルの惨状を確認するとすぐさま呟いた。
「嫌な予感がします」
「いやいや、今日はスウィーツをご馳走しようって。やましい事は何もないよ!ほら、何でも頼んで!」
「釣られるとでも?」
少女の疑いを込めた双眸は、菊岡を射抜く。
「信用ないなー、ただ少し気になることがあって僕の代わりに見て来てくれたら嬉しいなとかスウィーツのついでにお願いしてみようかなとは思ってたけど」
「はぁ…聞くだけなら」
「それじゃ僕も話すだけ。そういえば、さっきまでその席、誰が座ってたと思う?」
「………」
「君が憧れて止まない、SAOサバイバーの中でも一際周知される存在。二刀流、黒の剣士」
「からかわないでください、あり得ません」
「事実、僕の職業が総務省通信ネットワーク内仮想空間管理課職員であり、SAOから生還した黒の剣士とは仕事上接点があることを君も知っているはずだろう?」
「それは勿論考慮の上です。でも黒の剣士がここにいたのなら、私に依頼するよりも彼に任せた方がよっぽど確実です。記録では断るような人柄にも思えません」
「そのつもりだったんだけどね…こっちよりも早急にあたらなければならないことができちゃってね。彼にはそっちを頼むことにしたよ。ついでに言っておくと、その件は彼以外には任せられない」
「……事情は何となくわかりました。けど私でなければならない理由が無いのであれば政府関係者に取り入った方が…」
遮る様に、菊岡は切り札をきった。
「黒の剣士に会わせてあげよう。それが本件の報酬だ。勿論危険な依頼では無いし、悪い話ではないと思ってる。それに、少しの危険程度なら問題無いと踏んでる。君もALO内では〈名刀秋雨〉を振るう剣士として、ちょっとした有名人じゃないか」
「からかわないでください…」
「それに僕は、友達は少ない方なんだ。こういう私情が先行するお願いともなれば、特にね」
「はぁ……依頼内容の説明、お願いします」
黒の剣士、報酬の件は勿論喜ばしい事なのだが今はまだその時ではない。そもそも達成してこその報酬なのだから。
だからこそ、抜けかけた気を再び引き締めた。
「近々、とあるVRMMORPGで個人主催運営全面協力の大規模なイベントが開催されてね。君にはそのイベントに参加して貰いたい」
「ゲームの…イベントですか」
「このイベントは運営全面的な協力もあってか、密かに話題になっていてね。でも、たかがゲームのイベントがここまで話題になっているのは訳があってね」
菊岡は眼鏡の位置を薬指でクイと掛け直し、本題へ切り込む。
「主催者は、自らをSAOサバイバーだと名乗っている。しかもイベントの内容はどうやらSAOに関するものになるらしい。ガセネタならそれでもいいんだけど、僕としてもSAOに関する情報なら見逃せなくてね」
ところ変わり、ビルの屋上
「アインクラッドが監獄?私にとってはこの世界が監獄だよ」
建物の屋上階。安全上非常にきわどい位置から少女は街並みを見下ろし立ち尽くす。
「どうせもう帰れないなら、いいよ」
徐々に、覇気の無い表情に邪悪な色が蘇る。
「ここでやろーっと、デスゲーム」
月明かりに出来た影は、嬉しそうにスキップした。
もはやpso関係なくなってきてる…
そして菊岡さんのキャラ読めなくてプチキャラ崩壊。
会話文の「」の文末は 。をつけないものだとラノベ読んでいて気がつきました。小説って難しい。
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