【SAO+PSO2】ソードアートオンライン【パラレルダイヴファンタジア】   作:ポメラニマン

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第6章「次元干渉」

 

 

「この世界と強い繋がりを持つ別のどこかで異常が発生し、この世界は干渉を受けて巻き込まれる事になる」

 

それが、〈オラクル〉の管理者である「シャオ」の演算に突如として現れた事象。これから起こりうる可能性の一つであった。

 

「ここと強い繋がりを持つ、ここに干渉をもたらすその場所を、僕は〈特異点〉と呼んでいる」

 

「呼んでいる」と表現した事から、彼がその場所をある程度調べ上げたのだと一同は理解した。管理者が手を焼く程の事象を、人でしかない者たちが口を挟める筈もない。管理者から語られる「事の顛末」を聞き届ける事が、彼らに許された事件解決への最初の一歩であった。

 

「演算の結果、〈特異点〉の座標を捉える事に成功はしたんだけど、今回は今まで解決してきたそれとは全く異なるものになる。みんなには、これまでの経験を一旦捨てて僕の話を聞いて欲しい」

 

六芒達は各々思考する。つまりは「初体験」、或いは「未知」に、これから〈オラクル〉は挑むことになる。「初めて」というのは皆が一斉に同じ位置から始まる。この世界にその概念は無いが、「全員がレベル1」からスタートするのだ。つまりは「自力」が試される。その「自力」は、下手をすれば命取りになる危険性を秘めている。「自力最強」である「六芒均衡」は正に適任者であり、一般の〈アークス〉に知らされていない理由の一端に辿り着いた。

 

「言葉にして説明するより手っ取り早い方法を取らせてもらう。演算によって得た収穫の一つ。断片的な情報ではあるけど、現在〈特異点〉で何が起こっているのか。今からその映像をみんなに観てもらいたい」

 

「聞く」から「見る」に変わる程度の事。しかし、一般人が「得体の知れない危機」に晒されながらそれを瞬時にやれと言われれば、出来る者はおらず皆パニックを起こすだろう。そんな状況においても顔色一つ変えずに居られる「この者たち」の精神力は、歴戦によって培われたものであり、〈オラクル〉にとっては非常に頼もしい存在であった。

 

管理者が虚空をひと描きすると、コントロールパネル中央の大画面に、その映像は映し出された。

 

映像の舞台は、まさに「ここであって、ここでない」場所だった。何よりそれを物語っているのは、ここと瓜二つの〈ショップエリア〉の存在である。そこでは、「ここ」と全く同じ人種の者達が、中央に据えられた大画面を見据えごった返しており、何やら「上映会」でも開かれている様だった。

 

自分達は今、どっちの世界の映像を観せられているのか?

 

そんな錯覚に陥っていた。

初対面の者が、双子を見分けられる筈が無いのだから。

 

「上映内容」は、ぼんやりと影掛かっていて内容を確認するには至らなかったが、それを一頻り見終わると盛り上がりをみせる観衆の様子を見れば、何となく予想はついた。

「シャオ」が観て欲しいと映し出した映像は、画面上の歓声と共に終わりを告げた。

 

「状況はよくわからないけど、何やら催しがあると僕は思っている。そして、その催しが〈特異点〉の不確定要素であり、ここに干渉をもたらす元凶。この催しを知る事が、起こりうる未来の正解を導き出す鍵だと演算した」

 

管理者が〈六芒均衡〉に何を求めているのか。その答えに辿り着くと、六芒の〈五〉である童顔の少女の一声により、事実上の「話し合い」は幕を開けた。

 

「ふんっ…馬鹿らしい。場所がわかっているのならば、その会場ごと吹き飛ばしてしまえば良いではないか」

 

六芒均衡の〈五〉、三英雄の一角「クラリスクレイス」は管理者の返答を伺う様に「私ならばそうする」「悩むことも無かろう」と言わんばかりに、敢えて馬鹿正直に直球を投げかけた。

管理者の返答は予想出来ていたが、この場に着いて行けていない者の為にも「復習」をする必要があった。

その優しい「真意」を知ってか知らずか、管理者「シャオ」は丁寧に回答する。

 

「さっきも説明した通り、その〈特異点〉である世界は、僕達のいるこの世界と非常に強い繋がりがある」

 

管理者は一瞥し(いちべつ)、各自が理解していることを確認すると、一呼吸あけて再び語り出す。

 

「その〈特異点〉の変化が、僕たちのいるこの世界の危機に直結しているのだとすると、〈特異点〉で騒ぎを起こすのは得策とは言えない。その結果、こっちでどんな副作用が起こるのか…想像もつかない」

 

「シャオ」の説明が途切れてしまったので、言葉には出さないが「もう一押ししとこうぜ」と言わんばかりに頼り甲斐のある美声が補足する形で割り込んだ。

 

「ましてや会場ごと爆破なんてしちまった日にはー、向こうの世界で死人が出るのは間違えー無し。こっちでも死人が出るかもな」

 

短髪赤髪はサッパリと好印象だが、その頬に深く刻まれた切傷と筋肉質が無骨さという隠し味となり、「〜過ぎる」を「丁度良い」に押し上げる。

 

六芒の〈四〉「ゼノ」は補足を終了し引き下がった。

 

そうなると再び一同の視線は「シャオ」の元へと注がれる。

「彼」は再び一瞥し、現在の考察に異議を唱える者がいないかを確認するが、どうやら満場一致らしく「視線」は管理者はどうなの?と「シャオ」が語り出すまで沈黙は続いた。が、察した彼もすぐ様応じる。

 

「僕も、あり得ない話ではないと思う。寧ろ、起こりうる可能性の方が高いだろうね」

 

大人達の会話に「ヒート」は着いて行くのがやっとであった。先程の「初めて」は、捨てる経験もない彼にとっては致命打であり、頭半分パニックを堪えた状態であった。

本来彼らは多くを語らず、曖昧な言葉を一言交わすのみで意思疎通を済ませていた。

しかし、「ヒート」が理解出来ないということは、話し合いに関して「対等」では無い。

「六芒均衡」は言葉の通り、「均衡」していなければならない。

必死で着いていこうとする「ヒート」を時折目配りする面々を見れば、「均衡」を保つことが真の理由ではないことを伺わせた。

 

「〈特異点〉で何が催されるのか。君たちに探って来て欲しい」

 

自らの為すべき事は、とうに決心していたからか「いつでもどうぞ」と大人達の背中は物語っていた。

 

「といっても、ちょっとばかし交通手段に問題があってね」

 

「あはは…」と自身の後頭部を撫で回し、照れを隠す様な口調に一同は頭上に疑問符を浮かべた。

 

「惑星探索とは訳が違うらしくてね、アークスシップじゃ……行けないんだ」

 

一瞬眉をピクリと吊り上げた者もいれば、「はぁぁぁ!?」と如何にも文句有り気な者もいる。

 

「けど、方法もわからずにお願いした訳じゃないから、そこは安心して欲しい…」

 

「その方法に問題ある訳ですか?」

 

「ヒート」が先輩に習い補足すると「おぉー!」と一同はパチパチと拍手し小さな成長を祝福した。

 

「時空を渡る、次元超越レベルじゃないと行けないんだよね、困ったものだよ」

 

「時空を渡る」というワードは一同の脳内検索にヒットしたらしく、すぐ様「シャオ」と同じく「困ったものだ」「やれやれ」と大きく息を吐いた。

 

「それが可能な〈困ったちゃん〉に、1匹だけ心当たりがあるけどねぇー……」

 

忍び装束は鋼鉄を浴び輝く。その輝きはキャスト特有だが堪え忍んで生まれた色は年季の違いを思い知らせる。悟ってみろと口元を黒い布で覆い隠し、毛髪のみならず身に纏う装束さえ身体の一部のご意見番。

 

六芒の〈二〉、「マリア」は「どうしたものかね…」と呆れ気味に年季の入った溜め息をついた。

 

「状況の打開策を演算したところ、どうやらこれ以外に道は残されていないらしい」

 

「了解〜」と気怠げに、皆それぞれが態度で示した。

 

 

「〈超時空エネミー〉個体名称〈ニャウ〉、彼に協力を取り付け〈特異点〉へと飛ばしてもらう」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ふふふ…」とニヤけ悪い顔をする半人半猫は、その一部始終を盗み聞きして企んだ。

 




祝ッ!!!簡易シナリオ進行が全て終わりました。

たまたま、矛盾無く終わりまで行けました。やったぜ!
シナリオ後半、あなたの予想を裏切りたい


読んで下さって感謝です!!!
読みにくい文章かもですが、また来て欲しいです!!!

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