【SAO+PSO2】ソードアートオンライン【パラレルダイヴファンタジア】 作:ポメラニマン
現在、菊岡誠二郎(きくおかせいじろう)は「一つの事件」と「一つの疑問」に追われる身である。
片方は誰が見ても明確に「事件」である。「ガンゲイルオンライン」略称「GGO」
そのゲーム内では、「死者」が報告されている。彼は事件の調査を、「SAO開発者のお墨付き」を貰っていたであろう少年に、「依頼」という形で託している。
しかし、その事件はあまりにも「不可解」な事が多すぎるため、「彼」程の強さを誇っていても不測の事態が生じる事は想定しておかなければならない。
その為、現在菊岡は現実世界からできる手助けを欠かせない状況なのである。
一方、「疑問」について語るならば、その疑問の始まりは「自身をSAOサバイバー」と名乗る人物が主催するゲーム内イベント。
その「お遊び」にゲームの運営が全面的に協力している事だった。
このVRMMORPG「ファンタシースターオンラインパラレル」略称「PSOP」を運営する会社は、個人が趣味で立ち上げたものとは訳が違う。
株式会社SOGAは、ゲームを中心にして様々なジャンルで世界にまで周知されている「大手」である。
それに加えて頭文字の「PSO」は、シリーズタイトルであって関連するタイトルに派生し続けるBIGタイトル。
「個人程度」が構って貰えるはずもないのだ。
勿論、この疑問を「彼女に依頼する」にあたって菊岡自身も脚を動かしていた。
「PSOP」運営本部に直接出向き、プロデューサーである人物に話を伺ったところ、
「風の噂が広まったのではないでしょうか。運営がその様な広報を行なった形跡は一切ございません」
との事。菊岡が思い当たる情報も、実際に運営コンソールを操作して見せて貰ったが、見事に空振りした。
運営は起動に乗り始めた所らしく、「ユーザーのいざこざに一々構ってたらキリがない」と締めくくり、忙しそうに常務に戻って行った。
完全な「白」と判断するには情報が不足しすぎている。それに、まだイベントの全貌はその一端すらも明かされていない。
一先ず、運営は白としておく。
となると、「一個人」或いは「団体」が流した事になる。「総務省職員」の肩書きを使い、関連する情報の詮索に持てる力を尽くしたが、「風の噂」の出所は「総務省職員」の権限を持ってしても、掴むどころか辿る事さえ出来なかった。
同様に、「SAOサバイバー」と名乗っていることから、総務省が「SAO生還者」たちの証言を基に纏め上げた情報を利用することにした。
「SAO」というデスゲームは、世界ごと全プログラムを抹消し、既に消滅してしまっているため、その情報は「生還者たちの証言」でしか知ることは出来なかった。
まさに、死人に口なしである。
この証拠のない資料は「トップシークレット」ではあったが、誰に話したところで特に問題はないだろう。
そんなもので、探し物の手掛かりが見つかるはずもなかった。
つまり、本当に「SAOサバイバー」なのかは本人以外に誰にもわからず、イベント主催者は「一個人」或いは「団体」で有りながら、「大手ゲーム会社」と「総務省職員」を欺ける(あざむ)力を持っていることになる。
そんな強大な力を持つ者、或いは者たちはイベントを何のために開催するのか。
何故に、「SAOサバイバー」を名乗り出ているのか。
そう考えると、これもまた「不可解な事」が多過ぎると言えるかもしれない。
ただの「悪戯」にしては、力が強大すぎる。
現在、菊岡は出先のネットカフェにいる。
あくせく激動の一日であったが、「この時間」だけはどうしても空けておかなければならなかった。
菊岡は、自身の端末を選択することも出来たが、「不可解な事」に備え、ネットカフェから予定された「イベント予告」を観ることにした。
もしも、プレイヤーズサイトからその光景を観ることが出来れば、「運営全面協力」は真実になるだろう。
その瞬間、運営は黒に変わる。
全ては、この「イベント予告」の顛末を観ないことには始まらない。
ただ、「得られる情報」が一つでも確定していれば菊岡にとっては、それでいいのだ。
ーーーーー時間だ
現在をもって開戦された「この情報戦」において、止まる事など一刻の猶予も許されない。
ましてや、こちらは後手なのだ。
素早く既に開かれたプレイヤーズサイトの更新ボタンを叩く。選んだ部屋のPCは、この店で最先端な物を選んでいる。
瞬く間に、パッと一瞬点滅し全く同じ画面を映し出す。
「案内」が増設されるならこの場所だろうと、菊岡は予め目星を付けていた。
しかし彼の努力も虚しく無駄なものになる。
プレイヤーズサイトの画面上。
デスクトップクリーナーが掃除をするのと同じように、先程まで無かった「バナー」がゆっくり画面中を動き回っている。
先程まで涼しげだった彼に、追い打ちをかけるように寒気が到来し背筋が凍る。
サァー、と顔中の血の気が引くと脳みそが酸素を求めて息が荒くなる。
画面中を、「笑う棺桶」が動き回っていた。
「ハッキングかっ!!!!!」
ガタッ、と椅子から飛び上がり店内である事も御構い無しに驚嘆する。
ーーーーーーくそ、やられた。
菊岡は一瞬で反省を終えると思考をフル回転させる。
自分がやるべきことの順序は一瞬の内に決定された。
飛び回る棺桶をクリックすると、画面上に新たに立ち上がる小型の空間。真っ黒い画面に「準備中」と真っ赤なフォントが不気味に浮かんでいた。
「菊岡です、株式会社SOGAに至急むかっ!?」
ハッ、と息詰まり言葉は終わりを訪れる前に遮られた。
画面を見据えながら緊急連絡の最中、突如映し出された「告知イベント」
クリスハイトさん、ご無沙汰しております
あー、ごめんごめん。片付け終わってないけどよければ座って
それでは、失礼します
そこに映し出されたマネキンは、「彼女に依頼」をした時と全く同じ言葉を発し、一挙一動寸分の狂いなく「再現VTR」の様に「あの光景」をなぞっていた。
「くっ……、何が起こっているんだ……」
菊岡は本件の警戒レベルを何段階も上げた。
菊岡さん頭良すぎて、再現は無理でした。
彼がどう動くのかは予想がつきません。
それと、タイトル名の変え方ようやく見つけまして変更しました!!
読んでくれて感謝です!!
また来てくれると、嬉しいです!!
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