星降る空といろは道   作:高橋かりんとう

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第1章
阿形とサッカー


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星章学園:グラウンド

 

この場所ではサッカー部員が集まって練習を

したりしている。

そんななか鬼道と阿形が話していた

 

「だから、サッカーでは手を使わないのが

ルールだと言っているだろう」

 

そんな基本中の基本であるルールを

説明しているのは雷門中から来た強化委員の

鬼道有人

 

そして真面目顔でその話を聞いているのは

片手でボールを掴んでいる阿形

 

「なんで手があるのに使わないのな?」

 

先程からその繰り返しであまりルールを

理解してくれない阿形に、

 

「それがルールだからだ」

 

根気強く鬼道が繰り返し教える

 

「なぁ、あのやり取り1時間くらいやってね?」

 

佐曽塚が早乙女に小声で話しかける

 

「うん…練習始まってからずっとやってるもんな」

 

この2人以外にも練習をしながらちらちら

鬼道と阿形の様子を伺い見ている人は多い

 

阿形をみてから吽形をみる、

その繰り返しをしている人ばかりだ

 

吽形は阿形と全く違い、

サッカーのルールをいち早く理解し

あっという間に自分のモノにしている

 

必殺技の予兆も出ているし

実力も申し分無し、スタメン入りは

確実と言ってもいいほどだ

 

一方阿形は運動神経、センス共に

いいもののルールを一向に理解しない為

未だ戦力とはなりえない状況だ

 

「お前は一体どうやったらルールを

覚えてくれるんだ…」

 

水神矢がため息混じりにそう言う

 

「う〜…覚えても理解できないのな…」

 

自分が面倒かけている事をわかってか

少ししょぼくれて話す

 

「まあ習うより慣れろだ、

ゆっくり出来るようになればいいだろう」

 

鬼道が優しくそう言うと阿形は

 

「はーいなのな!」

 

やる気満々と言った様子で嬉々として

返事する阿形は星章学園サッカー部の

末っ子の様で愛らしくも思えるようだった

 

 

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星章学園VS雷門中伊那国島イレブン

 

試合当日

 

 

「今日はりょうへい居るのな!」

 

ロッカールームで嬉しそうに

ぴょんぴょん跳ねながら阿形が言う

 

「うっせぇ……」

 

周りをうろちょろする阿形を押し退けながら

灰崎が言う

 

「…今日はよろしくお願いしますね」

 

吽形が少し小さな声で言う

 

「よろしくとか知るかよ

俺は俺のやりたいようにやるだけだ」

 

灰崎はそう言いながら先に行ってしまった

 

「うぅ…りょうへいつれないのな…」

 

先程のきらきらな笑顔は一転、

すぐにしよぼくれてしまった

 

「まあそう落ち込むな。

灰崎はいつもあんな調子なんだからな」

 

つむきがそういいながら阿形の頭を撫でる

 

またもやコロッと変わってにっこり

笑顔になる阿形にその場にいる全員が

癒されていた

 

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星章学園VS雷門中

 

試合開始

 

暑苦しい…もとい気合の入った

角馬王将の説明実況が済むとまもなく

キックオフ

 

なんと、何故か不在の鬼道と、監督の指示で

センターに灰崎、右側に阿形、左側に吽形の

布陣で試合が始まろうとしていた

 

独走する灰崎、ルールを覚えない

自由奔放な阿形、プレイはいいが

口を開かない吽形

 

噛み合わないようなメンバーを

主軸にした状況で試合は

幕を開けようとしていた………

 

 

 

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