IS/stay scape   作:昆布さん

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もはや雁夜が蚊帳の外に・・・合掌。
後なんか最近友人マリオから聞いたラグナの「ぐがぼっ!」がどこかで使いたいと思う。
またギャグ回で使ってみるかなあ・・・


act8 正義の味方

ブラックアウトしそうになる意識をつなぎ止める。

ここは戦場で、今は戦闘中。意識を飛ばす暇なんて無い。

(解析・・・『無毀なる湖光』・・・損傷無し、エネルギー残量・・・13)

『バーサーカー』の解析を終了。続いて肉体の解析に移る。

(全身に軽度の打撲。動作に支障をきたすほどのものではない。とりあえず戦闘続行は可能みたいだが・・・おいおい・・・)

「なんだよありゃあ・・・まるで」

「泥のようだな」

雁夜の後ろに無傷の切嗣が降りてきた。

「急に叫びだしたと思ったら電撃、一応僕は距離があったから喰らわずには済んだが・・・その後の形状変化か」

「ああ、見ろよ。変形が完了したようだぜ」

雁夜と切嗣の視線の先。そこにいたのは全身装甲のISに似た得体の知れない何か。

「銀髪の人形と黒い泥か・・・暗示的としか言いようがないな」

切嗣が苦々しげに舌打ちをする。しかも。と更に表情を険しくして

「あの武装、たしか『雪片』・・・だったか?」

「ああ、千冬さんの昔使ってたヤツとそっくり同じだ」

ちら。と雁夜はピットの方に視線をやる。今はまだ遮断シールドがあるから大丈夫だが、放っておけば一夏が乱入してくるだろう。『零落白夜』でシールドをぶち抜いて突入できることは切嗣が教えてくれた。

「切嗣、オレにはもう戦闘のためのエネルギーが残ってない」

「の、ようだな。僕に任せて貰う」

とはいえ。と切嗣は再び戦術予想を行う。

敵、謎の全身装甲、武装は近接ブレード一振りだが、その形状から『雪片』と断定、技術をトレースしたものとするならばコンテンダーが命中することはまず無い。

対するこちらの武装。

コンテンダーは恐らく当たらないと思われるため、除外する。

キャレコ・・・片方が連続使用による銃身の加熱により使い物にならない。

サバイバルナイフ・・・健在。

他の武装も恐らく効き目は0と思われる・・・思考停止、緊急回避!

仰け反った切嗣の鼻先を雪片の刀身が通り過ぎる。その体勢のままでナイフを呼び出しながら斬りつけるも、傷は浅い。

「ち・・・やはりか・・・踏み込みが中継で見た織斑教諭のものと全く同じだ・・・雁夜、岸波を連れて下がれ!」

「任せる!」

会話の合間にも斬りつける刃を紙一重でかわし、反撃の機会を待つ。

(いくらトレースすると言っても完全じゃない・・・どこかにほころびがあるハズなんだ・・・)

敵機、上段に『雪片』を構えて、袈裟懸けに振り下ろす―――

「そこだ!」

左手のナイフでその手を払い、『雪片』を弾き飛ばす。

同時に右のナイフを振り下ろす・・・!

縦一文字に振り下ろしたナイフ。

太刀筋に沿って紫電を走らせ、真っ二つになった黒い機体。

ほんの刹那、ラウラの眼帯の奥にある金の瞳と、切嗣の暗く空虚に死に絶えた瞳、二人の視線が絡み合う。

どこか心を締め上げられるような瞳に切嗣は

「・・・難儀なものだな」

と嘆息しながらも、しっかりとラウラを抱き留めたのだった。

 

・・・・・

 

強さとは何なのだろうか?

その答えは無数に存在するのだろう。

しかし、あの男のそれは、自分の求めた強さの果て。

自分ではない何かになろうという私の求めた強さの果てに待つ絶望を私は覗いてしまった。

確かに僕はあの時絶望し、全てを諦めた。目指した物をこの手で壊した。

・・・

でも、もう一度最初からやり直すことが出来たから、今度はもっと別の生き方も探そうと思った

そうか・・・

だから手始めに、やりたいことをやろうと思ったんだ

やりたいこと?

ああ、それに、そうやってやりたいようにやって生きて行けたら、それが何より生きているってことなんじゃないかと今の僕は思う

やりたいようにやって生きていく・・・か

全てを救う正義の味方にはどう足掻いてもなれなかったけど、99のために1を殺すのではなく、大切な1を守る、そんな本当の正義の味方に、僕はなろうと思うんだ

正義の・・・味方・・・?

ああ、一夏も、雁夜も、篠ノ之や鈴、セシリア、シャルル、後、中学時代の親友と、織斑教諭・・・もとい千冬さん。それから、君だってもう僕にとっては友達だと思ってる。だから守り通す

え・・・?

ちょっと青臭いかも知れないけど、もうこの理想を捨てないと誓った。誓った以上は何が何でも守り抜いてみせるさ

 

・・・・・

 

朝から死人のような顔の切嗣が机に突っ伏している。

「どうした?昨日からずっとその調子だけど・・・つか、久々の風呂だったのにおまえアレで疲れ取れないとか普通ねえよ。そりゃ、野郎二人ってのもどうかと思うけどよ」

「キャレコがな・・・」

雁夜の問いかけ(+独白)にまるでゾンビのような生気のない声が答えた。と、次の瞬間、一気に声に力が戻る。

「キャレコが一挺お釈迦になったんだよ!」

「さ・・・さいですか」

「というか雁夜、君は大丈夫なのか?まさか僕より近距離で強制解除レベルの電撃を喰らってなんでもないなんていわないよな?」

「そのまさか。ダメージの大半が『無毀なる湖光』にいってたらしくてな、電気だから。意識は飛びかけたけど外傷も後遺症もこれっぽっちもない」

ち。と切嗣が舌打ちをしたタイミング、一夏が一人で教室に入ってきた。

「?一夏一人か・・・シャルルはどうした?」

「しらねえ」

続いて山田先生。

「み、皆さん、おはようございます・・・」

(うわ・・・めちゃくちゃ憔悴してる・・・こりゃなんかあったな)

(いやな予感がする・・・)

(目玉焼きが半熟じゃなかったからテンション上がりませんって顔だなあ・・・)

雁夜、切嗣、一夏の順だ。一夏の思考は顔に出るので当然というか何というか、山田先生に釘を刺された。先生、怒りますと言っているのだが怒りますに覇気がない。

「今日は、ですね・・・皆さんに転校生を紹介します。転校生と言いますか、既に紹介は済んでいると言いますか、ええと・・・」

教室内一同、シャルルとラウラをひいたおよそ20人ばかりの顔が?で一杯になる。

「じゃあ、入って下さい」

「失礼します・・・シャルロット・デュノアです。みなさん改めてよろしくお願いします」

「え、えーと・・・デュノア君はデュノア君ではなくてデュノアさんでした・・・はああ・・・また寮の部屋割りを組み立て直す作業が始まります・・・」

((合掌・・・))

台詞といいさしの時点で既に雁夜と切嗣が手を合わせたすぐ後、一瞬教室が静まり返り、すぐにざわめきだす。

「え、デュノア君って女・・・?」

「おかしいと思った!美少年じゃなくて美少女だったワケね・・・」

「って織斑君、同室だから知らないってことは・・・」

「ちょっと待って!昨日って確か、男子が大浴場使ったわよね!?」

(これは・・・まずいな・・・)

(何か飛び火してきそうな予感・・・)

「ちょっとm・・・」

どかあああん!

雁夜の弁解を遮るような音がして、ドアがおもっくそブッ飛ばされる。

「雁夜あああああ!」

「鈴!?ちょっと待て話を聞いてくれ!」

「というか僕まで射線に入ってるからそれ二人とも死ぬからちょっとやめ・・・」

「死ねえええ!」

アーマー展開と同時に衝撃砲。流れるような動きに雁夜が場違いにも感嘆した刹那で間に黒い影が乱入、『停止結界』でもって『衝撃砲』を相殺していた。

「た・・・助かった・・・オレと切嗣は一夏達とは別で入ったから無罪だっての・・・冤罪で殺されたらたまったモンじゃねえぞ・・・」

へたり込む雁夜である。切嗣はというと

「まさに間一髪という所か・・・ありがとう、ラウラ。というか『レーゲン』直るのはやすぎないか?」

「コアは辛うじて無事だったからな。予備パーツで組み直した」

「予備でそこまで直るのか・・・驚きの技術りょ・・・!?」

気付けば切嗣はラウラに胸倉を掴まれ、強制的に顔の高さを揃えられて、唇を奪われていた。

「・・・!?ッ!?ッなぁっ!?」

<『THE WORLD』・・・オレだけの時間だぜ>

空気の1㏄に至るまで停止したような教室だった。一同目が点。切嗣真っ赤。ラウラも真っ赤。

<時は動き始める>

「お、おまえは私の嫁にする!決定事項だ!異論は認めん!」

「いや、単語のチョイスに異論があるんだが・・・普通これだと婿にするじゃないのか?」

「日本では気に入った相手を嫁にするというのが一般的な習わしだと聞いた。故に、切嗣、おまえを私の嫁にする」

「誰だ『俺の嫁スレ』の監視者・・・」

切嗣の口調が若干雁夜に近付いている。というよりキャラが崩れているといった方が正しい。とりあえずこちらはこちらで話をするとして・・・というタイミングで一夏が転がってきた。動き的に緊急前転回避だ。

「『ティアーズ』か。ご愁傷さん」

「次は箒の一閃ね」

「机をぶった切るんだから見事なモンだ」

雁夜と鈴は顔を見合わせ、どちらともなくため息をついた。

結局その日のSHRは集中砲火を浴びる一夏のせいでとても騒がしいものになったという。




DIOじゃないよDioだよ。
しかしコミックスを持っているのはやっとスケアリーモンスターズを身につけたところ。
受検の合間に集めよう・・・こっちの原作もまだ6巻だし。買うべき本が多いですなあ・・・BBとか。
まあアークゲーで持ってるのはGGDSだけですけどね。ダストストライカーズ。
それでは次回。
ちゃおちゃおー。
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