今回強烈なものが!でも短い!
では、本編をどうぞ。
そこは日の光をいっぱいに受け入れる教会。
カソックを纏った一人の男がそこにいた。
「ちょっと失礼」
「・・・む?」
投げかけられた声にカソックの男が振り向くと、そこには黒のスーツに帽子という取り合わせの男がいた。
「・・・狭間か。何の用だ?」
「おや、相変わらずつれないですねえ。ま、良いですけど」
狭間は軽く肩をすくめて男に言う。
「さ、て。貴方に頼まれていた調査の件ですけどね、結果が出ましたよ」
帽子と前髪に隠れた金の瞳が男を見る。
「ほう。では、やはり・・・?」
「ええ、貴方の言うとおりでしたよ。史上3人目の男性操縦者さんは、貴方のお知り合いだったようですね?」
いやあびっくりだと言って大仰に両手を広げる狭間。
それを不快そうに見やってから男は一つ息をつく。
「おや、冗談や韜晦はお嫌いですか。・・・まあ良いですがね、もう少し貴方ユーモアを覚えた方がよかあないですかねえ?・・・え?余計なお世話?あ、そうでしたか。それは失礼」
クツクツと喉を鳴らす狭間に男は無表情のまま
「詳しく聞かせて貰おう」
と言った。ちなみに男の顔はどこか超然とした笑みに彩られた無表情のまま少しも動いていない。
「ええ、ではまず簡単な略歴からですね。およそ16年前に衛宮矩賢の息子として生まれています。父親の職業は科学者だったようで、5年ほど前からはISのブラックボックスについて研究していたようですね。結局その研究は実を結ばずに、去年の暮れに交通事故で他界しています。ちなみにそのさい研究資料にされていた機体が現在の彼の専用機になっているようですねえ」
と、ここで相手の反応を見るようにいったん言葉を切る。
「続けろ」
「はい、え~。彼自身についてはあまり情報は集まっていませんね。特技が射撃であることや兵器の扱いに長けていることが若干の疑問点ですが、そこを除けば少し優秀な高校生といったカンジですね。一応そこまではつかめたんですが、逆説そこからはつかめませんでした」
「構わない。もとより調べがつくところまででいいと言ったはずだ」
「ほう?ではやはり?」
「いいだろう、衛宮切嗣との戦闘を優先的に私に回すというのなら、『亡国機業』に協力しよう」
言われて狭間は再び一礼。
「ありがとうございます、では私はスコールさんにこのことを伝えてきますので。失礼しますね・・・ああ、あと、綺礼さんも一度出向いてもらえませんかねえ?」
「留意しよう」
ではでは。と聖堂から消えていく狭間。男以外誰もいなくなった広大な空間に、しばらくして人の声が聞こえてくる。
「あの、言峰神父?」
なにやら相談に来た人物の話に耳を傾けるカソックの神父。
彼の名は、言峰綺礼と言った。
・・・・・
「え~っとなになに?今回のタッグトーナメントの出場者は・・・」
トーナメント前夜。雁夜は自分のベッドに寝そべって名簿を読み上げていた。
「俺と鈴のペアに切嗣とラウラのペア。一夏簪組に、欧州金髪コンビ、あとは箒&会長ペアと・・・誰だっけ?」
「・・・3年のダリル先輩と2年のフォルテ先輩だ」
夜も遅くになってから。部屋の主の二人以外にこの場にいる者はない。
「雁夜、君は冬木を見たことがあるか?」
「・・・ああ、聖杯戦争のマスターの共有結界らしいが、それがどうかしたか?」
暫くの沈黙。
「・・・いや、なんでもない」
そうか。と声を返して雁夜はふぅ。と一息入れる。
「・・・明日は俺達が勝つ」
「それはできない相談だ」
と、いうわけで。act30 不穏もしくは麻婆神父現る。です。
世の中ギブアンドテイクってことで、ニュースになってた切嗣の情報と引き替えに助力を・・・って流れになってます。
では次回、act31 無人機襲来でお会いしましょう。
ちゃおちゃおー。