IS/stay scape   作:昆布さん

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と、いうわけで。
今回の中ボス戦は一夏&箒VSマドカです。
()ではなく()なので、専用機は狭間にしか行ってません。何故かって?
思いつかなかったから。後、拙作の狭間は割と調子に乗るので。専用機手に入れて調子に乗ったカンジですね。
では、本編をどうぞ。


act42 SILENT

嫌な予感に身を捻ると、さっきまで肩があった空間が青い光条に撃ち貫かれた。

自身を包囲するビットの精密射撃をギリギリで躱しながら一夏はマドカへの接近を試みる。

「させると思うか?」

「だよなあ!」

『シールド・ビット』のエネルギーフィールドに阻まれて足を止めると、すかさずそこにビームを撃ち込んでくる。さっきからその調子で、一夏もかなりイラつき始めていた。

(っと・・・落ち着け・・・落ち着けよ・・・織斑一夏・・・焦ったら隙を突かれる・・・その時点で俺の負けだ・・・出来るだけ冷静にあいつの出方を見て、隙を突くんだ)

自分に言い聞かせながら必死でビームを躱し、『雪片弐型』の刀身で受け、『雪羅・シールドモード』で防ぐ。

しかし。とマドカは内心で感嘆したような息を漏らす。

(まさかここまで強くなっているとは・・・一体何があった?)

一方の一夏も内心で驚いている。

(すげえ・・・長い刀って共通点だけで、ここまで扱えるなんて・・・)

これまでは躱すことなど出来ずに押し切られ、逃げられることが多かったのだが、それからの事件が一夏をより強く研磨していた。

二度目の無人機事件ではISに乗っていながら命の危険にさらされた。裏を返せばそれだけ過酷な物だったのだから、少しでも実力がついていなければおかしいと言うことになる。そして今回一番重要なファクターが電脳ダイブ事件。

箒を助けるために行った佐々木小次郎の皮を被る農民の格好。どういう原理かは分からないがあれ以来不思議と剣の扱いが巧くなっていた。

一夏の知り得ないことではあるのだが、アーチャーが用意した服は特別な物で、シールドエネルギーを使って経験憑依の魔術を発動させる代物だった。

そして物覚えの良い一夏である。それを使って人より遙かに強い力を持つ死徒二十七祖と戦ったことで、自然に体の動かし方を我が物としていたのだ。

無論、練度が違う。如何せん経験不足なので、真似たり混ぜたりは出来ても、逆説それ単体で戦えるほどではない。しかしそれは相手が死徒以上のものであればの話。人間と戦う限りにおいてその技術は強さとなってステージを上げる。

それ故、被弾率はグンと低下しているのだが、やはりどうにも攻めきれない印象が強い。

その時だ、不意に振り向いた一夏の背中にマドカの放つ青色のビームが命中する。

「一夏!?」

「後ろだ箒!」

嫌な予感に振り向いた一夏が見たのは箒と、その後ろにある『射撃ビット』。

驚愕に一瞬強張った背中を撃たれ、一夏は枝をへし折って木に突っ込む。

「大丈夫か、一夏!」

「大丈夫だ!それより来るぞ!」

『紅椿』を展開して箒が乱入し、一夏も再びマドカに向かう。

「ふん・・・何人増えても無駄だと知れ」

しかしやはり主体とする距離の違い故か、攻めきれないままだ。

そして業を煮やしたのは一夏ではなく箒だった。

「くっ・・・『穿千』!」

姿勢制御だけに集中し、そして放たれる光条。確かに決めれば絶大な効果が期待できるだろう。決めることが出来れば。

「やめろ箒!無理・・・」

「隙だらけだ」

次の瞬間、『射撃ビット』が箒に向けて青い光を斉射した。

「うああっ・・・!」

「くそ・・・テメエ!」

連続して攻撃を受け、おまけにエネルギーを『穿千』に使いすぎた。ISが強制解除された箒をビットで包囲したまま攻撃するマドカに、一夏の中で何かが弾けた。

「て・・・めえ・・・!」

あの時と同じだ。箒を守る、助けるという想いと敵を倒すという想いが混然一体となって混ざり合い、絶対に勝つという揺るぎない闘志が生まれる。

(大丈夫だ!『白式』は応えてくれる!いつも俺の思った以上に動いてくれているんだ、きっと出来る!)

そして、突貫する。レーザーは全て『雪羅・シールドモード』で受け、右手に握った『雪片弐型』を構える。

「おおおおおっ!」

「馬鹿が!そのような単純な攻撃、当たるものか!」

一直線に突っ込んでくる一夏を嘲ったマドカは、次の瞬間我が目を疑う。

(何だあれは・・・?刀が・・・ぶれている・・・だと!?)

「うおおおおッ!燕返し!」

揺らいで見える刀身に気をとられているマドカの懐に飛び込むと、一夏はありったけの力で『雪片弐型』を振り抜いた。

とたん、エネルギーで構築された『零落白夜』の刃が三重となり、『サイレント・ゼフィルス』の装甲を大きく抉り、地面に叩き付けてマドカの意識を掻っ攫う。

「・・・よっしゃああああああっ!」

勝ち鬨を上げる一夏の目が、その時雁夜を捉えた。

「どうしたんだ?そんなに慌てて」

「千冬さんが危ないってよ!」

「何だって!?俺も行くぜ、雁夜!」

返事は聞かない。箒に念のため鈴と一緒に保健室へ行くよう言い置いて、一夏は雁夜を追って走り出した。




燕返しと言うよりもBLAZBLUEに出てくる刻殺しの刀(ヒヒイロカネ)のイメージです。完全に三つに分かれるわけじゃないけど、しっかり分かれているので爪みたいになる感じ。わからない人は「BLAZBLUE PHASE SHIFT1」を読んでみて下さい。挿絵あるから。
それはさておき。次が最後の中ボス戦です。カードは切嗣&ラウラVS叢雲。
後、入試が近いので、次はそれなりに離れるかも・・・
では次回、act43 BLITZ SYSTEMでお会いしましょう。
ちゃおちゃおー。
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