と、いうわけで。今回は一夏の告白回です。
チョイ短いなあ・・・というかどうにも気の利いた台詞がうかばねえ・・・
では、本編をどうぞ。
1月1日未明、某県某水族館付近。
フリースの上から厚手のコートという暖かそうな出で立ちで、その少女は人を待っていた。
「うう、寒い・・・全く、あいつはどれだけ人を待たせれば気が済むというのだ・・・っくし!」
まだ日も昇っていない朝早く。
彼女はそこに呼び出されていた。
海を渡ってくる冷たい風が一つにまとめた髪を掻き乱し、後ろへと抜けていく。
そうして少しの間、彼女が寒さに耐えていると、後ろから足音が聞こえてきた。
「遅いぞ一夏!」
「悪い悪い。ちょっと抜け出すのに時間がかかっちまってさ」
軽く両手を合わせて拝む一夏の姿に少女・・・箒はまあ、許してやらなくもないなと思い、一夏が歩いて来るのを待った。
「じゃまあ、明けましておめでとうございます」
「うむ、こちらこそだ」
と、とりあえず新年の挨拶をすると、一夏はそのまま箒の隣に並んだ。
「去年はいろんな事があったなあ・・・」
「・・・そうだな」
潮風を浴びても腐食していないフェンスに体をもたせかけて、二人は暗く沈んだ海を眺めている。高い位置で一つにまとめた髪が潮風に靡き、むき出しのうなじが
「ISを動かしちゃって、箒と再会して、セシリアと喧嘩して、友達になって・・・」
「・・・無人機に襲われたりもしたな」
「ああ、あの時はホントに焦ったぜ・・・」
「悪かったな」
箒の声にむっ。という不機嫌な色が混じる。
「それにシャルロット達が転校してきたしな。あいつと同室だったわけだが、感想はあるか?」
「・・・性別隠すのに必死でした」
「そ、そうか・・・」
「それから、トーナメントの翌日には切嗣にラウラが惚れていて、臨海学校では『福音暴走事件』があって・・・学祭、『キャノンボール・ファスト』とぶっ続けで亡国機業・・・また無人機、電脳ダイブと来て、最後はバケモノみたいな神父と戦った・・・」
つらつらと、まるで何かのタイミングを計るように並べていた一夏の顔は、今までの戦闘のギリギリさに思い至り、顔を青くしている。
「でさ、何でそれだけ頑張れたんだろうって思ったときにさ、気付いたんだよ。俺は、お前とまた笑いたいから、箒を守りたいから、頑張ってこられたんだってさ」
弱々しくも純粋な、すっきりした笑顔でそう言われ、箒の顔が真っ赤に染まる。
「~~~~~~~~~~!」
「・・・お、そろそろかな・・・」
バックライトを付けて腕時計をチェックする一夏。やがて、うん。と、頷きを一つ残して箒の手を取る。間近で見る一夏の顔は、寒さとは別の理由で赤い。
「俺さ・・・箒のことが好きなんだ」
「な、な、なっ・・・!い、いい、一夏、おまっ!お前、それはどういう・・・」
「言ったとおりだよ。多分さ、この世界で一番大切だ・・・って言っても、嘘にはならないと思う」
いつも通りの口調でそう言われ、箒としては複雑な心境だった。せめてこう、もうちょっと詰まったりとか、ちょっとだけ格好つけてみたりとか、それくらいしても良いじゃないかと思う一方で、想いが遂げられた嬉しさもやっぱりあって・・・と、こんなカンジだ。
「・・・ん?」
やがて、箒は気付いた。視界の端で、黒が藍色になっている。
「初日の出か・・・」
「だな。ところで箒」
二つの岩に架けられた注連縄。その下からのぞくように昇る朝日に感嘆の息を漏らす箒に、一夏は質問する。
「あの岩、なんて言うか知ってるか?」
「ふん、私を侮るなよ。あれは夫婦岩といっ・・・!」
とたん、オーバーヒートする箒の思考。つまり、一夏がここに箒を呼び出したのはそういうことだったのだ。
「箒、もう一回聞くけどさ、俺と付き合ってほしい・・・ダメかな?」
「!いやっ!そんなことはない!うん、大丈夫だ!寧ろこちらから・・・~~~~~~~~!」
朝日を浴びて、まるで輝いているようにも見える一夏が格好良くて、箒の顔はどんどん赤くなっていく・・・そして。
「・・・やっぱり綺麗だな、箒」
その言葉で、思考回路がショートした。
ただ、それでも、
「これからもよろしくな、箒」
と言う一夏の言葉には頷いたと思う。
・・・・・
こうして、時は流れ、物語は終局へ向かう。
――鍵はここに。
――担い手はそこに。
――さあ、最後の扉を。
――物語の終局への鍵を開けよう。
俺の誕生日がウェイバーと同じだった件。
ちなみにzeroで好きなキャラランキングを作ってみたら・・・
人間部門 ウェイバー>おじさん>ケリイ
人外部門 ライダー>ランサー>王の軍勢の皆さん
・・・麻婆金ピカ勢がいないというのはこれ如何に・・・というかライダー陣営が半分を占めていたのでちょっとビックリしてしまった俺でございました。
では次回、エピローグ1 手紙でお会いしましょう。
ちゃおちゃおー。