コードギアス 反逆のルルーシュ LOST COLORS R2 作:神野伊吹
皇暦・2010年8月10日、神聖ブリタニア帝国は、日本に宣戦布告した。
極東で中立を謳う島国と、世界唯一の超大国ブリタニア。両者の間には、日本の地下資源をめぐる、根深い外交上の対立があった。
本土決戦において、ブリタニア軍は人型自在戦闘装甲機『ナイトメア・フレーム』を実践で初めて投入。
その結果は予想をはるかに超え、日本側の本土防衛線はナイトメアによってことごとく突破されていった。
日本は帝国の属領となり、自由と、権利と、そして名前を奪われた。
「エリア11」 その数字が敗戦国日本の新しい名前だった。
それから 7年後。皇暦2017年。
アシュフォード学園に一人の少年が迷い込んだ。
記憶喪失の少年は学園に保護され、記憶を探していた。
彼の名前はライ。
様々な人との交流で彼は記憶を取り戻す。
しかし、それは残酷な記録であった。
絶対遵守の力、ギアスの暴走と、それによる家族の喪失。
自身が過去の人間だと知ったライは再び眠りについた。
皆が全てを忘れるようにと願って。
しかし、彼の眠りはすぐに妨げられた。
ブリタニアの第二皇子、シュナイゼル・エル・ブリタニアによる遺跡の研究である。
突然なゼロの出現とガウェイン強奪により遺跡の研究は放棄されたが、遺跡自体は崩落。
崩れた遺跡の中で目覚めたライは、顔を見せに来たC.C.よりある情報をもたらされた。
現在、黒の騎士団はかつての勢いが無いこと。
ルルーシュが危ないこと。
それを聞いたライは静かに動き始める。
世話になった友を救うために。
己の記憶を得たライが進む道は、まさに茨の道。
未来を変え、世界を変える。
誰も自分のことを覚えてはいないだろう。
ギアスの力で記憶を奪ったのだから。
そんな世界で関係を作り直し、影からサポートする。
それが主な目標。
必要であれば全ての人間を騙す覚悟がある。
知己を救うためなら、友にギアスを使う覚悟もある。
様々な未来があり、様々な出会いがある。
恐らくあったかもしれない未来とはまた違う未来。
<おやすみ>
もう逃げない。
<全部忘れますように>
もう投げ出さない。
<ライが命じる>
もう間違わない。
全てを心に刻み、彼は神根島を離れる。
目指すは本土。
きっと様々な困難が彼を襲うだろう。
それでも
ルルーシュと一緒なら救えるだろう。
スザクと一緒なら変えられるだろう。
ジェレミアと一緒なら成し遂げられるだろう。
藤堂と一緒ならどんな敵とも戦えるだろう。
カレンと一緒なら出来ないことなどないだろう。
「さぁ、始めよう」
雑なプロローグ