俺「…ん」
いつの間に眠って…ん?
俺「ここ…どこだ?」
黒と赤のタイルで敷き詰められたホールのような場所
俺「ぐっ…」
頭が痛む…思い出せない
そこにぽつんと俺と…!
俺「リサ姉、友希那さん!」
リ「うーん…」
友「ん…」
…寝ていたのか
俺「2人とも大丈夫?」
リ「あれ、ここ…どこ?」
友「…寒いわね」
言われてみれば少し肌寒い
紗「あら、起きていたんですか」
俺「紗夜さんまで…ここは一体?」
紗「わかりません、少し散策をしてみたのですが…」
・・・・
俺「扉…」
紗「ええ、廊下の突き当たりに…他にも道はあったからこれだけとは…」
…どう考えても怪しいが進展しなければならない
俺「紗夜さんはここで待っていてください…少し様子を見てきます」
紗「あまり無理はしないでくださいね」
俺「分かってます」
・・・
俺「これが…」
ぽつんとドアだけがあった
俺「…よし」
意を決して中に入る
俺「…」ギィィ
真っ白な部屋
俺「…これは?」
部屋の隅に転がっていたナイフを手に取る
…不思議な造形をしている
刃が黒く染まっている、中央部分には…
俺「メーター?」
謎だらけだ…
俺「ん?『S.E.E.S.』…」
近くにあるこのナイフ用であろうアタッシュケースの横に書かれている文字をなぞる
ボ-ンボ-ンボ-ン
俺「鐘の音…」
嫌な胸騒ぎがする…今辿ってきた道をアタッシュケースを持ち走り出す
・・・
紗「誰!?」
突如として現れた人のようなもの
しかし、足がなく目が金色にギラついている
何よりも…
リ「後ろの…刀を持ったのって…」
そう、問題は後ろの腕の塊…到底太刀打ちできるような相手じゃない…
?「ちょっと下がって」
友「えっ?」
目の前に囚われて後ろにいた少年に気がつかなかった
綺麗な青色の髪をした自分と同じ年の子…
?「ふー…」チャキ
息を吐きながら拳銃をこめかみに当てる
友「!?」
?「オルフェウス!」パァン
鮮血…の変わりに水色の破片が飛んで消えていく
その刹那、水色の破片が集まり人型のモノへ象られていく
友「なんて…綺麗なの」
?「逃げた方が良いよ、邪魔だし」
声を掛けられ我に帰る
友「そ、そうね…紗夜、リサ、ここは彼に任せて一旦逃げましょう」
リ「え…うん」
紗「彼が危険です!」
友「今の私達では返って足手纏いになるだけよ…彼には策がある様だし任せましょう」
・・・
俺「くっ…」
なんだこの化け物…腕の塊とか聞いてないぞ!
?「おーい…」
この声は…まさか!?
リ「おーい!」
俺「来ちゃダメだ!」
リ「え?なん…で…」
?「…」ギョロ
リサ姉に気づかれた…!
リ「な、なん…で…」ヘナヘナ
俺「早く逃げて!」
リ「あ、あはは…腰抜けちゃったみたい…」
…マジかよ
?「…」ブン
くっ…どうする!
リ「あ、あはは…ごめんね…」ポロポロ
俺(何も…出来ないのか…?
ナイフじゃ戦うことすらダメージを与えられるかすら怪しい
…でも!
俺「大丈夫、死なせない」ガチャ
動かないで後悔するより動いて後悔する方がよっぽど良い
俺「おいバケモン、俺が相手だ!」
?「…?」
リ「悠生…?」
数十分…いや、数分が限界か…その間にリサ姉を逃して俺も逃げれれば
・・・・・
《その程度か?》
なん…だ?
《お前の覚悟はその程度なのか?大切なモノも守れない…その程度なのか》
俺「守れないかどうかは俺が決める事だ…誰だか知らんがとやかく言われる筋合いはないな」
《お前が死ぬぞ?》
俺「んなわけあるか、彼女置いて早々に死ねるか」
《ふふっ…そう、なら良い…その覚悟確と聞かせてもらった……契約だ》
《我は汝、汝は我・・・》
《その脈を打ちし業火よ》
《自己の為ではなく情人の為に》
《その身で守ると徹する者よ!》
《その刃を心臓に突き立てたり!》
俺「…はぁ」
ナイフを己の心臓に向かって突き立てる
リ「悠生!?何を…」
俺「振り切った」
リ「…え?」
ブスッ
自分を突き刺したナイフは背中を貫通し
水色に輝く切先が見えた…鮮やかな翡翠色の破片とともに
〈《我が名は…ファンクション》〉
〈《歪みし時空間に抗う者よ…》〉
〈《その覚悟を持ってして歯向かえ》〉
PERSONA CROSS