真剣で念能力者に恋しなさい!   作:あすとろん

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書いてるうちに川田がフカヒレのイメージになりました。


第5話

九鬼紋白やヒューム君を迎えて既に2週間近くが経過した。

その間色々とゴタゴタしたものの既に1年生は落ち着きを取り戻していており、

山田は小杉も用事でいないある放課後、一人スマホでエロゲ情報を閲覧していた。

 

「おーい!山田暇だったら梅屋に寄ってかないか?」

 

「ん?行く行く!今日はお嬢は習い事だし予定も特にないしな。」

 

「おうよ。お前いつも武蔵にべったりだからな。こういう機会にでも親睦を深めるっていうの?男同士の友情を深めようぜ!」

 

「ありがとう。…本音は?」

 

「山田様顔広いですよね?美少女を紹介してください※ただし巨乳に限る。」

 

「…うん。そういうまっすぐな所好きだけど女の子には絶対言うなよ?絶対だからな?川田。」

 

珍しく予定のない山田は同じクラスの川田、名字が似ているという理由だけで話し始めた、と共に梅屋に行くこととなった。

学校を出て、変態橋を渡り、商店街の中にある梅屋へと到着した。

この梅屋は安価の割にうまい丼物や定食類を多種提供しており山田もよく来る場所である。

まあ最近は厄介事の匂いがしてきたため足が遠くなっていたのだが、久しぶりに妙に食いたくなってしまったのだからしょうがない。

 

「いらっしゃいませー。こちらの席に…なんだ山田じゃねえか。」

 

足が遠くなった理由。

元川神流師範の釈迦堂刑部である。

彼は素養に恵まれてかつては川神流師範という武術界でもトップクラスの位置にいた人物でもある。ただし、彼自身の性分から川神流を袂を分けてからは鍛錬を怠り、定職にも就かないまるで駄目なおっさん、略してマダオになっていた。

それがどうゆうわけか真面目に梅屋でアルバイトを始めているのだ。

おそらく九鬼紋白や武士道プランのクローンたちが入学する直前の頃だったし九鬼が何かしたのだろうと予想している山田であった。

 

「どうもご無沙汰です。釈迦堂さん。あと一応お客なんで接客態度改めないと…ヒューム君にあることないこと告げ口しますよ?」

 

夏前だというのにうだるような暑さの屋外から冷房の効いた店内に入る。

山田はとりあえず釈迦堂にジャブ(精神)を放ちながら川田と店奥のテーブルに座った。

 

「最悪だなてめえは⁉」

 

なお川田はメガネ男子なため、店内に入った瞬間温度差からメガネが白く曇り、それをふき取る作業で釈迦堂の鬼の形相を見ることはなかった。

運がいい。

 

「川田。丁度いいから紹介するけど、この人は釈迦堂さんっていうマダオ…いやバイトしてるから元マダオか。顔は怖いし手も早いけど面倒見のいいひとだよ。」

 

「そ、そうなのか?話の前半と後半が全くかみ合っていない気もするけど…。山田の友人の川田満です。よろしくお願いします釈迦堂さん。」

 

そういって少々ビビりながらも礼儀正しく自己紹介する川田。

 

「おうよろしくな、川田。俺は釈迦堂刑部ていう。…山田と違っていいやつじゃねえか。ほれ、生卵サービスしてやる。」

 

「⁉ありがとうございます!」

 

「あれ?俺と対応が違いませんかねえ?」

 

基本礼儀正しく、なんというか舎弟感全開の川田は釈迦堂に気に入られたようだ。

気が合いそうだなあっと思いながらも自分への対応との明らかな違いに複雑な心境の山田である。

まあ釈迦堂がヒュームにしばかれ強制的に働かされた場面に立ち会い、ことあるごとにヒュームに告げ口する山田が悪いのだ。

ついでに釈迦堂が戦いに誘ってもいつのまにか山田が姿を消すというのも一因である。

この時、山田は割とマジな絶と円を使用して逃げている。

 

(メモリもあるのだし何か便利な発を作るのもありか?でもなぁ…。)

 

山田はこの世界に転生するための代償として当時使用できた発を全て使用不可という重い対価を支払っている。

だが己の死因ともいえる“リンゴ”の影響で発の開発に必要なメモリは大量に余っている状況なので新たに開発する分には全く問題ない。

では何故能力によっては戦闘にもそれ以外にも有効な発を開発しないのか?

それには以下のような理由があった。

オーラ≠気

コレである。

転生した当初、まず山田は己にできることを検証した。

その際何の気なしに纏・練・絶…etcと基本も応用も一通り試した。

そしてその後はこの世界の武道家の扱う気を調べた。

その結果は「似てるけど違う」である。

 

① 纏・練・絶…etcなどはオーラ、気どちらでも可能。ただし形状の変化はオーラのほうがしやすい。気では円などのように薄く広く伸ばすなんてマネは相当実力がないと難しい。

② 気は炎や電気など性質変化は容易く(※それでも一部の上位者だけ)、オーラではおそらくキルアのようにそういった発を開発しなければ変質できない。

③ オーラを込めて殴っても念に目覚めない。もしくは目覚めにくい。

但し目覚めさせる意思を込めれば目覚める(制御できるかは本人次第。)

④ とある場所で裏社会のよろしくない人間相手に実験した結果、自分もこの世界の人間も「オーラ」と「気」の両方を持ってはいるが基本武道家もオーラには目覚めていない。

⑤ 自分の気の量は一般的な武道家程度だがオーラ量はおそらくメルエム最終形態と同等。但し開放すると転生のせいなのか死者の念もしくはヒソカ(勃起時)並みに禍々しい気配を放ってしまう。

 

なお、比較参考として、(総合力):ネテロ会長=川神鉄心、(オーラ(気)の量):メルエム最終形態=百代

 

百代ェ。

素で公式チートのメルエムさんと同等の気ってどういうことなんですかねえ。

まあ現状気の量が多いだけで技術も気概もゴミのようなものだ。

それこそ文字通り片手間でも対処できる。

…まあ真面目に鍛錬すればゴンかそれに少し劣るくらいの才能は有りそうだからすぐに成長するだろうけど。

…メルエム並みのオーラ量のゴンってゴンさんじゃねえ?

よし彼女は怒らせないようにしよう。

 

閑話休題

この通りオーラはこの世界において基本的に普及されておらず異物なのだ。

故に発などの分かりやすい形で使用していいモノだろうか?

余計な混乱…はまだしも余計に厄介ごとを呼び込んでしまうのではないかと山田は懸念していた。

まあ発を作らなくても大概の相手なら倒せる、殺すならもっと楽に出来るので戦闘面では無理に作らなくても良い。

個人的には小杉にイロイロ出来る口実になるでビスケのクッキーちゃんとか欲しい。

 

 

 

「まあ川田今からいうことをよく聞くんだ。」

 

「ん?どうしたんだ?」

 

「実は釈迦堂さんには4人ほど面倒を見ている兄弟がいてな…」

 

とりあえず山田は先ほどの川田の希望にこたえることとした。

 

「ドエスだけど色気むんむんな女王様系お姉さま」

「のんびりしている巨乳(重要)な大型動物系お姉ちゃん」

「ツンデレ強気系ロリ」

「頼れる親分系かつ超肉食系」

 

とそれぞれ個性が際立っており皆系統は違えど顔立ちは整っている。

紹介してもらえば、川田の好みは分からないが一人くらいはストライクな奴がいるのでは?と川田に伝えてみる。

するとその話を聞いた川田は偉く気をよくして

 

「正直期待してなかったけど山田、いや山田さん凄いっすよ。マジリスペクトっす。特に巨乳お姉さんとか超肉食系お姉さんとか最高っすよ‼」

 

喜びのあまり知能指数が極端に下がってしまった川田。

完全にチンピラである。

 

「…ああ喜んで貰ってオレも嬉しいよ。」

 

「…ああん?超肉食系…お姉さん?」

 

釈迦堂さんが何か違和感を感じているようだ。

大丈夫!前半三人は間違いなくみんな美女と美少女だし、4人目も嘘はついていない。

勝手に川田が勘違いしただけだ(白目)。

まあ実物みても4人目以外は普通に感謝されるレベルだからちょっとしたイタズラで済むだろう。

 

「さて食い終わったし俺は帰るよ。釈迦堂さん、川田に板垣さんたち紹介してあげてくださいよ。彼恋人募集中なので」

 

「ちょ、お前待てよ⁉」

 

「釈迦堂さん!ボク川田満って言います‼早速板垣さんについて詳しく‼姉妹何ですか?美人ですか⁉」

 

「おい!お前何か勘違いしてないか⁉畜生!やっぱり山田の同類か⁉碌なもんじゃねえ!!」

 

山田はクールに去るぜ。

 

 

 

次の日

 

「…ねえ山田。」

 

「はい…お嬢なんでしょうか?」

 

「なんで川田はあんなドブ川が腐ったような目で貴方を睨んでいるのかしら?」

 

「…さあ?」

 

「今の間は?正直にキリキリ話しなさい‼あんな濁った眼で見られては折角の朝がプレミアムではないわ‼」

 

少し焦った様子の小杉に胸元を捕まれガクンガクンと揺さぶられる。

少し苦しいのは揺さぶられたせいだろうか、それとも心痛だろうか?

 

「彼が恋人がほしいといったので板垣姉弟を紹介しました。」

 

「?それだけ?板垣姉弟ってあの4人組でしょう?ガラは悪いけど貴方の紹介なら暴力とかは振られないでしょうし、他に何かやった?」

 

「いえ天地神明に誓ってそれだけです。」

 

小杉が不思議そうに首をかしげる。

 

(小動物のようで可愛い。お持ち帰りしたい)

 

山田がそんな小杉を見てほっこりしていると、ついに我慢出来なくなったのか負のオーラ(※死者の念ではありません。)をまき散らしながらドスドスと足音を立てて川田が近寄ってきた。

 

「山田⁉お前だましやがったなあぁぁ⁉」

 

「だました?何のことですか?僕が紹介した通りの4人だったでしょう?まあ多少柄が悪かったかも知れないですが全員美形と言っても差し支えなかったでしょう?」

 

「ああ美形だった。美女に美少女で嘘はなかったさ!だが4人目は、よりによって超肉食系が男じゃないか⁉しかも同性好きの⁉何故騙した!?おかげであの後板垣さん家に御呼ばれした俺が竜兵さんにどれだけギラギラした目で尻を狙われたか⁉どれだけ、どれだけ怖かったかっ…う、グス。」

 

遂に泣き出してしまった。

流石に悪いことをやってしまったか、珍しく山田は心底の謝罪を行った。

 

「ご、ごめん。でもお前一日で板垣さん所御呼ばれされたのか?コミュ力高すぎだろう?」

 

「うう、まあ何事もなかったから良いけどさあ。いやまあ確かに亜巳さんたちは素晴らしい美女美少女ぞろいだったし、巨乳だったし、エロかったし、あ、天ちゃんは(胸が)小さすぎて残念ながら将来に期待だけど可愛いよね!後皆不良っぽい雰囲気が少し怖いけど良い人たちだったな!でもそこに常時俺の尻を狙うガチムチいるのって無いだろう!せめて事前に教えてくれれば心の準備が出来たのに⁉」

 

「…大体事情を察したけど、そこまで怯えてても事前に知っていれば心の準備して行くのね。よく分からないけどプレミアムだわ。」

 

「思ったより余裕ありそうですね。それじゃあ川田君は幸せそうなんで自分の席に戻って一人で壁に向かって語っといて貰えます?俺今お嬢を愛でるので超忙しいので…あ、お嬢そのテレ顔イイよぉ~。それじゃあ次は大胆に上目遣いとかしてみようかぁ~?」

 

「酷い⁉」

 

この後めちゃくちゃ小杉を愛でた。

 

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