あんこちゃんしーてんー
ところで、筆者は別にさやかちゃん嫌いな訳じゃないですよ?
純粋にへし折りたいだけです(穢れに満ちた瞳
追伸
Nekuronさん、烏瑠さん、誤字報告ありがとうございました m(__)m
さやかの訓練は、教官の1人であるアタシから見ても、過酷を極めた。
つーか、カナメのやつ、本気で容赦ない。
「立ちなさい。潰すわよ」
直後、さやかが這いつくばっていた場所に、鉄槌のような突撃槍の叩き付け。
必死に転がって回避しても、続いて地面を舐める横凪ぎ。
例のロケットブースターは使っていないが、もし直撃すれば、明らかに致命的。
両手両足で地を叩き、さやかが飛び上がって避ける。
だが、あまりに動きが読みやすい。
跳んだ先は、既にカナメの蹴りが待ち構えていた。
痛烈な踵落としを食らって、再び這いつくばらされる。
つい先ほど飛び上がった地面に逆戻りだ。
「あぐぅ! かっ、は、ぁ……」
「立ちなさい」
もう1度言う。容赦ない。鬼だ。
しかし、コイツ本当に近接戦上手いな。どうやって倒そう。
この上に、全力の場合はブースターで変幻自在に動きを変えてくる。
近付きすぎると爆破される。距離を取っても、一瞬で詰められる。
アタシがまだ見ていない手札も、当然隠しているだろう。
やってらんねーな、この化物。超ウゼェ。
「チャラチャラ踊ってんじゃねーよウスノロ!」
小休止を挟んで、今度はアタシが教官。
カナメは、夜に備えて魔女を探しておくらしい。
どうやって探索しているのかは知らないが、その精度は百発百中。
手の内を明かさずとも、実績がある以上、信用はできる。
「ほらほらどうした! きっちり防がねえと、串刺しにしちまうぞ!」
それはともかく、訓練をこなす。
さやかは回復魔法に特化した魔法少女だ。後は防御結界とか補助系。
一応、短いサーベルみたいなのを投げて攻撃もするが、それはオマケみたいなもんだ。
そして、補助と攻撃は、マミの魔女退治に付いていって、実地で鍛えているらしい。
と、なると、アタシとカナメが日中担当するのは何か。
今まさにやっている、戦闘を『生き残る』ための訓練だ。
超弩級大型魔女、ワルプルギスの夜。
間違いなく、使い魔ですら強敵だ。
そんな相手とやり合うってのに、自分の身も守れないトーシロは要らない。
最低限、そこらの魔女くらい余裕で倒せないと、話にならない。
回復特化だろうと、同じことだ。
そんなわけで、アタシとカナメは、死なない程度にさやかをボコボコにしていた。
手取り足取り教えるのはマミの仕事だ。体で覚えろ。
「最初よりはマシになったかしら」
「ま、あんだけやってよーやく、って感じだけど」
魔女探しから戻ったカナメと合流し、訓練の結果について意見を交換する。
と言っても、トロいトーシロがちょっと動けるトーシロになったくらいだけど。
「………あんた、たち……いつか、おぼえて、なさい、よ……」
その様でまだ遠吠えする気力があるなら上々。
情けないやつだけど、根性だけは一人前だ。
「損傷は少ないわね。無意識に、自分を回復していたみたい」
「次はどーすんのさ?」
「今日のところは、ここまで。巴の部屋に戻って魔女退治の準備をしましょう。
明日は、離れた相手の回復を訓練するわ。
私と佐倉が手合わせし、どちらかの手足が千切れたら回復、という形式ね。
必要最低限の治癒を素早く正確にできるのが、合格ラインかしら」
「ああ確かに。そんくらいできなきゃ、意味ないもんな」
さやかは息も絶え絶えだが、それを思いやるやつはここにいない。
構わず帰り支度を整えて出発する。
「……倒す……いつか、絶対に倒してやる……!」
「おら! 帰るぞヘッポコ!」
「誰がヘッポコよ! あたしは美樹さやかだ!」
「分かった分かったヘッポコさやか。いいから、さっさと歩け!」
「こんのぉ……!」
ぐぎぎ、と歯軋りしつつ、意外にしっかりした足取りで付いてくる。
本当に、なかなか、根性だけはある。
「訓練が辛いなら、逃げ出しても良いわ。私は追わない」
「逃げるもんですか! いつか、あんた達より強くなるんだから!」
それと、こうして付き合うようになって、理解したことが1つ。
カナメのコレは、挑発ではなく素だ。
出会った時に『治療費』を寄越したのも、本当に好意だったらしい。
「……なんつーか、めんどくせー」
色々アホらしくなりつつ、アタシ達は並んでマミの部屋に向かう。
今日のケーキは何だろうか。
背後霊「スーポー根ー」
カラテだ
カラテをするのだ
ノーカラテ・ノーフューチャー
多々買わなければこの先生キノコれない