僕は迷宮の妖精。転生したら魔王認定されました! 作:茶々丸
日本の某所、山中にて。
11歳になったばかりのピチピチの男の子。
秋元 千秋です。
今日は友だち一人と一緒に秘密基地に来て、おやつ食べて、秘密基地近くにいた野良犬二匹と戯れると言う素晴らしい予定だったんだけど
「クソッ!!いい加減に諦めろよ!」
今はナイフを持ったヤベー奴と命懸けの鬼ごっこをしてるよ!
全然楽しくないよ!ぶっちゃけもうおしっこは少しだけ漏れちゃってるよ!怖いよ!
でも友だちは女の子だし?ヒーロー願望とかそんなの趣味じゃないんだけどね!いつの間にか僕が囮をしてました!
そろそろ遊びで作ったトラップゾーンである竹林だし誘導してる所だよ!
まさか使う事になるとは夢にも思わなかったかな!
「ポチ!コロ!足!」
とはいえ、大人と子供だからこのままじゃ間違いなく追いつかれる。
手懐けた野良犬二匹をナイフ野郎の足を攻撃させたんだけど・・・
ザクッ
ナイフが僕の太ももに刺さった。
ナイフ野郎・・・ポチとコロを蹴飛ばしてから距離を開けられる前に投げたのかな?
クソッ・・・
僕は倒れて山の斜面を転がっていく。
ポチとコロは逃げちゃったか・・・仕方ないね。
血がいっぱい出てる。
竹林にたどり着けたけどこのままじゃ死んじゃうよ・・・
お母さん。怖いよ。痛いよ。
立ち上がれないけど、それでも少しでも奥に行かなきゃ・・・
たわんでる竹が見えた、あとは・・・!
ナイフ野郎が着弾地点に入った所でロープを解いて、くらえ!!ヘドロ&色んな腐った物がミックスされた最終兵器だ!!
たわんでいた竹の先端から放射線を描いて・・・
ナイフ野郎の頭にヘドロとかが入ったバケツが、直撃!
「ガッッッ?!アァァァァッ!!!!」
目に入ったんだね。
「ざっま・・・ろ」
血がいっぱい出たからか意識が・・・
お母さん・・・
ごめんなさい。
その後
友人らが山を降りた所で大人に助けを求め、通報を受けた警官らが駆けつけた所で犯人は逮捕された。
しかし、秋元千秋は出血多量でこの世を去ったのであった。
11歳の少年は、この事件によって命を落としそのまま悲劇で終わる筈であった。
しかし、運命のイタズラか、神の気まぐれが働いたのか。
それは分からないがそうはならなかったのである。
少年の魂は通常の輪廻転生の輪から外れ、異世界へと迷い込みとある木に吸収された。
僕は暖かい陽の光に包まれた感覚と、眩しさを感じて目を覚ました。
すると、そこには見たことも聞いたこともないような巨大と言う言葉すら陳腐に感じる様な大木が目の前にそびえ立っていたのだ。
驚いた。そして周りを見渡して更に驚いた。
ここは雲の上に存在するのかな?雲らしきものが延々と広がっている。
ふと地面を見ても、そこに大地は存在せず白いフカフカな雲らしきものに僕の小さく細い可愛いサイズの足と足元付近に散乱している果物の破片?があるだけだ・・・しかし。
下を向いた時に垂れた金色の長髪。元から白かったとはいえ日本人では考えられない程の白い肌。服を着ていない事は置いておくとしてナイフが刺さった太ももの傷もなくなっている・・・
どういう事だろう?
僕は自分の身体をマジマジと観察した。色々と手で届く範囲で触ってみたりもした結果。
・黒髪で長くはなかった筈の髪だけど、金髪で長くなっている。
・耳が長くなっており、尖っている。つまりファンタジーに出てくるエルフみたいな耳になっている。
・声も前より高く中性的なものになっていた。
・羽が生えていた?背中から直接生えているのではなく。白い光の粒子みたいな物で形取っているみたい。
自分の身長と比べられるようなものがないから身長は分からないけど、もしかして・・・
そう考えた瞬間にそれは起こった。
『スキル:鑑定を取得しました』『スキル:直感を取得しました』『スキル:危険察知を取得しました』『スキル:予測を取得しました』『オリジナルスキル:転生が覚醒しました』『スキル:魔力操作を取得しました』『スキル:状態異常耐性を取得しました』『スキル:魔力感知を取得しました』『ユニークスキル:妖精の魔眼を取得しました』
妖精だってのは決まりだとして・・・
今の声はなんなのさ?