僕は迷宮の妖精。転生したら魔王認定されました!   作:茶々丸

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妖精は名前を得る

女神様(仮)の胸で眠り起きた瞬間羞恥に悶えそうになった僕です。

だって涙やら鼻水やらでベチャベチャだよ?

そりゃ、悶えるだろ。

まぁ、そんな事もあって申し訳なさやちょっと感謝の気持ちを抱くのは仕方ないと思うんだ。

 

でさ、色々と我儘を言った事を謝ろうと思ったのだよ。

いくら神様みたいな事が出来ても全知全能な訳ではないだろうし僕自身子供だけど、言っていい我儘とそうじゃない我儘ってあると思うしね?

しかも一回食べられちゃった訳だけど、結果こうして妖精として第二の人生?妖生?を送らせてもらえてる訳だからさ。

 

うん。

ごちゃごちゃ言って現実逃避してたけどやっぱこれはないわ。

 

「どうしたのですか?難しいお顔して。やっぱりお腹が空いたのですか?ミルク飲みますか?」

「ちゃうわい!なんで小動物を可愛がる時みたいな感じになってるのさ?!」

 

具体的には両手のひらに包まれて駄女神(仮)のほっぺにすりすりさせられてるんだよ。

首が痛くなる!むしろ現在進行形で痛いわ!

 

「はいはい。お腹が空いたのですね。ちょっと待って下さいね?今出しますからね」

「話が通じないだと?!やっやめ、やめろぉぉぉ!!」

 

そのワンピースみたいな服の肩紐を解こうとしないで!そのデカイ胸が溢れちゃうでしょ!

 

「冗談です。妖精であるあなたはこの空間にいる間、空腹を感じない筈ですから」

「さっきまでの女神様みたいな威厳ってかカリスマってかオーラはどこいった」

「女神だなんてそんな・・・私は邪神ですよ?」

「うん。今のあんたは邪神ってよりカオスだよ・・・ってかいい加減に名前とか教えてよ」

「あら、そうでしたね。自己紹介がまだなのをすっかり忘れていました」

「悪いけど僕の名前も決めて。人間だった頃の名前が思い出せないから」

「あらあら、それは困りましたわね。ではママが名づけて差し上げましょう」

 

そう言うなり僕の額にキスをして

 

「貴方は迷宮の妖精(ラビリンス)。私の可愛い一人息子です」

 

『ワールドスキル:迷宮創造が覚醒しました』『ワールドスキル:魔獣創造が覚醒しました』『ワールドスキル:侵食が覚醒しました』

 

「なんでキスしたし・・・ラビリンス?って迷宮って意味だよね?」

「おまじないです。はい。攻めには向かないですが守りに徹すれば、それこそ世界を相手にしても負けません」

 

世界を相手にって・・・魔王にでもなれと?

 

「魔王は人間種に執拗に狙われる事になるのでお薦めはしませんが・・・力をつけるにはアリですね」

「魔王を肯定する女神・・・いや邪神ならいいのかな?」

「そうですとも。私は女神の座を捨てた者」

 

そして僕を地面に下ろすとどこからかスポットライトの様な光は降り注ぎ

 

「邪神ユースフィア」

 

邪神を照らした。ついでになんか両腕を広げた変なポーズもとってる。

 

「変ですかね?とりあえず気軽にママとでも呼んでください」

「気軽過ぎるでしょ!んー、ユフィって呼んでもいい?」

「・・・勿論ですよ。ラビィ!」

 

出会ってそんなに時間が経っていないけど、こんなに優しくて綺麗な笑顔をするのに邪神だって事に違和感を覚えた。でもまずはこの世界の事を知らないとね!

 

「じゃあそろそろ、この世界の事を教えてほしいかな」

「えぇ、まずは・・・」

「まずは?」

 

「着替えてきます」

 

「なんで?!」

「やっぱり教えるなら教師。教師ならスーツでしょう」

「・・・あっはい」

「では、十分程待っていてくださいね」

 

そういうとユフィは姿を消した。

 

「なんだこれ」

 

そんな僕の言葉は誰に届く事もなく、何とも言えない雰囲気だけがここに残った。

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