僕は迷宮の妖精。転生したら魔王認定されました! 作:茶々丸
ユフィが着替えるのに姿を消して、すぐに頭の中を過ぎった事があった・・・
そう・・・それは!!
僕の着替えも用意してってお願いすればよかった!!
そうだよ。
僕はまだ裸なんだよ。裸でユフィに抱かれてたんだよ!僕の性器はついてないみたいだけど精神的には男の子なんだよ?!
うわぁぁぁぁぁぁ!恥ずかしい!恥ずかし過ぎるよぉぉぉ!!
布団に包まって叫びたい!これが黒歴史なんだね。
ふへへ・・・
布団はないけど、この羽に包まれば問題ないよね?
そうして僕は翼の辺りに力を入れるように、形としては球体状の繭をイメージして身体を覆い隠した。
そして
「うわぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
「ラビィ!どうしました?!ってなんですかこれ?!!」
「キャァァァァァァァァ!!」
「えぇぇぇぇぇぇぇぇぇ?!なにしてるんですか?!ちょっと?ラビィ!」
「全裸恥ずかしいよぉぉぉ!!」
「分かりました。ラビィの服もありますから落ち着いて下さい!」
「・・・さっきまでの痴態を忘れてくれる?」
「痴態だなんて言わないで下さい。ラビィのお尻、とても可愛かったですよ!」
「死ねぇ!!」
このクソ邪神!!ぶっ殺してやる!!
繭形態から飛び出して、拳を握り、この邪神に向かって、振り上げ・・・
捕まったぁ?!
「良い子ですから落ち着きましょう。まったく、いきなりラビィの叫び声が聞こえたから何事かと思いましたよ」
「それは悪かったけどさ・・・健全な男の子としては裸族でもないのに服を着てない状況でユフィと話していたって事が一大事なんだよ・・・」
「眼福でした」
「ぶち殺す」
「あらあら、折角似合いそうな服を用意したのですが、必要ありませんか?」
「ごめんなさい。凄く必要です!」
「はい。ではこれなんてどうです?」
そう言ってユフィが差し出してきたのは妖精サイズの洋服で、黒いドレスとセットで同じデザインのズボンだった。
黒い生地に所々白い模様が描かれてて、決して主張はせず綺麗な洋服だけど・・・
いや、用意してもらった立場だし文句なんて言えないけど・・・ドレスみたいなのはどうなのさ?
別に筋肉質だったり、厳つい男でない限り似合いそうだけど・・・
とりあえず裸よりはマシだし着よう。
「ありがと・・・・・・よしこんなもんかな!どう?似合うかな?」
「・・・」
「ちょ?!鼻血すごっ!いや親指立ててる場合じゃないよ?!おいすげーイイ笑顔だなおい!!」
「はぁはぁ」
「こわっ!!なにこいつ怖いんだけど!」
「・・・失礼。余りにも可愛らしくて愛が溢れました。自分でも確認してみてはどうでしょう?まさに可憐で世界の宝と言える可愛らしさですよ」
そう言いながらどこからともなく鏡を取り出すと僕の前に置いてくれた。
そこに写っていたのは・・・
「・・・え?女の子?」
「いいえ、ちゃんと男の娘ですよ」
「だよね?僕は種族は変わってもちゃんと男の子だよね?!でも外見だけなら完全に女の子だよ!」
「この可愛さは危険ですね。私を軽く5回は殺せますよ?出血多量で」
「むしろお前が危険だよ。てか神なのに出血で死ぬのかよ」
「お前だなんて・・・旦那気取りですか?式はいつ上げますか?」
「ユースフィアさん、そろそろこの世界について教えてほしいです」
「えっ?あのラビィ?なんでそんな他人行儀なんですか?」
「どうしました?早く教えて下さい」
「ごめんなさい!あのちゃんと真面目に教えるので他人行儀はやめて下さい。泣きますよ?」
「泣けよ」
「がはっ!」
ユフィが胸を抑えて「ちょっとこういうのもアリですね」とか言ってるなんて知らない。
もうこの駄目神どうしたらいいんだろ?
「さて、そろそろ真面目に授業を始めるとしましょうか」
「うん。真面目なユフィはカッコいいよ。今更だけどスーツ姿も似合ってるよ」
「ありがとうございます。では始めるに当たって必要な物も出しましょうかね」
そう言ってユフィが手を振ると、ユフィの手から黄金の輝きを放つ粒子が放出され、そして現れたのはユフィの腰辺りまでの台座と、その上に置かれてる妖精サイズの机と椅子。
ユフィは僕を丁寧に手で掬うと台座の上まで運んでくれた。
「ありがと。それじゃ、よろしくお願いします!ユフィ先生!!」
「任せてください!ラビィ君!」
僕が席に着いて挨拶をすると、先生という言葉に気を良くしたのか得意気な顔をしながらユフィは先程と同じように黒板らしきものを自分の近くに置いた。
「それでは授業を始めます!!」