今回の作品で三作目となりました。
僕が大好きなキャラであるONE PIECEのサンジをリゼロの世界に入れてみました。リゼロはweb版と小説を少ししか読んでないのでご了承ください。
それではどうぞ!
男は今。
絶望に飲み込まれようとしていた。
「がああっ・・・・・・・・・・・・」
自分が獣のような呻き声を上げているのに自分自身では気づく事は無かった。
それよりも問題視する事があったからだ。それは、
「この俺が・・・・・・・・・ここで死ぬのか・・・・・・・・・・・・・」
腹がない。
これは比喩でもなんでもなく。自分の腹部がなくなっているのだ。
床には自分の血や臓物が流れ出て顔を顰めてしまうほどの臭いを放つ。
きっと自分の腹から全て流れ出たのだろう。
「がっ・・・・・・・・・・・ぐっ・・・・・・・・・・・・・・・」
男は今まで幾千幾万と死線を潜り抜けて来た。
その中には本気で死を覚悟した事もあった。
仲間の命を助ける為自分が犠牲になる事もあった。
過去の因縁にケジメを付ける為幼少期に過ごした地獄へと戻った事もあった。
恩人を救うため仲間を切り捨てようと死よりも辛い決断をした事もあった。
そんな男が今。死と直面していた。
「く・・・・・・・・・・・るな・・・・・・ら・・・・・・・・」
扉の開く音が微かに聞こえた。
声を出そうにも男はすでに体中の血が体外に流れ出てしまい風前の灯という言葉が当てはまるような状態になっていた。
「サンジ?大丈夫?」
男の名前を呼ぶ少女の声。足音が徐々に自分に近づいてくるのを男は聞いた。
「だめ・・・・・・だ・・・・・・・・・てら・・・・・・・・」
意識もすでに亡くなりかけている男は最後の力を振り絞り自身の名を読んだ少女に言葉を飛ばす。しかし男の悪足掻きは無意味だったと知る。
「!!!!!!!」
ドサッ。そんな音が半死状態の男の耳に入る。
その少女は死んだのだ。きっと男と同じで今男の隣で倒れて死んでいる少女は自分と同じ状態になっているのだろうと直感した。
「(俺はこんな所で死ぬのか。この世界が何なのか。この少女の事も知らずに。)」
拳に力を籠め後悔の念を浮かばせる男。
「(俺は約束したんだ。この子の願いを叶えるって。そして、)」
男は最後の力を振り絞り自身の願望を言葉にして現した。
「ルフィ・・・・俺は必ず・・・・・・戻るか・・・・・ら・・・・・・・・・な」
力を籠めていた拳はゆっくりと開かれ男の呼吸と鼓動が止まる。
幾度の死線を越えて来た男。
その男が遂に死を迎えた。
海賊麦わらの一味コック。懸賞金3億3000万ベリー。
ヴィンスモーク・サンジ。
通称 黒足のサンジ。
異世界にて命を落とす。
そして世界は逆行を始める。