Reゼロから始める黒足のサンジ   作:ランホーク

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サンジの新技思案中。


謝罪

「こりゃあ一体どういうことだ・・・・」

 

サンジは混乱していた。それはこの世界に来た時と同じように。

 

「おい兄ちゃんリンガはいらねーか?」

 

 

目の前にいるリンガと言う名のリンゴを持った緑髪の男。ユウの父親がサンジに聞くがサンジの耳には入らない。

 

「(さっきまで夜だったのに太陽が昇ってる。それに・・・)」

 

サンジは自身の腹を服越しに触り感触を確かめる。

 

「(腹はある。さっき誰かに腹を切られてそんで俺は意識を失ったんだ・・・いや俺はあの時一度・・・)」

 

サンジは冷たい汗を流し、先ほど起きた事を思い出す。

 

「おい兄ちゃん。聞いてるか?」

 

「(いや落ち着け俺。確かに今有り得ない事が起きてるが、それはこの世界に来た時からだ。まずは一服でもして・・・・え?)」

 

 

サンジはポケットからタバコの箱を取り出し中身を確認する。すると、

 

「中身が減ってないだと?どうしてだ!?盗品蔵に行った時にはもう半分も無かったのに!」

 

タバコの本数を見てサンジは驚く。サテラと一緒に貧民街に行き盗品蔵に着くころにはすでにタバコの中身の本数は半分をきっていたのだ。それが今では増えている。

 

ーーー違う!これは増えたんじゃない!

 

そしてサンジはタバコを戻し次にチンピラから奪った金を数える。

 

「全部ある・・・・」

 

サンジは目を見開きながら自分の手に持つ金を見て驚愕した。

 

サンジが持っていた金は金貨2枚と銀貨10枚。合わせて12枚のこの国で使われている硬貨だった。

 

「(この親父からリンゴを買ったのと情報提供量として銀貨を2枚。サテラちゃんとお茶して2枚。そんで貧民街にいたあの男に金貨を一枚使ったのに・・・なんで・・・)」

 

 

そしてサンジは1つの可能性を頭に浮かばせた。

 

 

「おいおっさん!!俺と会うのはこれで何回目だ!!」

 

「はあ、え?」

 

サンジはユウの父親である目の前の店主の胸倉を掴み聞く。

 

「お前いきなりなに・・」

 

「いいから答えろ!!俺と会うのはこれで何回目だ!」

 

サンジの圧に圧されたユウの父親はサンジの問いに素直に答えた。

 

「何回も何も・・あんたに会うのはこれが初めてじゃねーか。」

 

その返答を聞いてサンジは絶句した。そしてそのままゆっくりと手を離して数歩後ろに下がる。

 

「まさか・・・・時間が戻った・・?」

 

「おい兄ちゃん。それよりリンガ買うのか?買わねーのか?」

 

「・・・・いや・・いい。」

 

サンジはその場を立ち去り街を歩いた。

 

 

「(有り得ない・・・時間が戻ってるだと?だけどタバコの本数と金と今の時間帯とあの親父の言葉からするとそれ以外考えられねーぞ・・・・これも悪魔の実の能力か・・・でも時間を戻す能力なんて無敵じゃないか・・・)」

 

サンジは現状で起きている事に理解出来ずにただひたすらに考える。仲間の中では多分1,2を競うほどの冷静さを持つサンジでもパニックになるほどの事だ。これがもしルフィやウソップだったらどうなるかとサンジは頭の隅っこの方で思った。

 

「まずは一本吸おう・・・」

 

サンジは元の量に戻ったタバコの箱の中から一本タバコを取り出してライターで火をつける。

 

「(まず時間が戻ったと仮定しよう。これがどういう能力なのか、誰がやったのかも一先ず置いておこう。大事なのはどの時間まで戻ったかだ。ユウの親父が初めて会ったって言ってたからおそらく、あの赤髪の奴と別れた後くらいか?ってことはサテラちゃんとはまだ会ってないからサテラちゃんは俺の事を知らない・・・。ユウちゃんもユウちゃんのお母さんも俺の事は知らないと・・・。でも俺は覚えている・・・)」

 

ニコチンを摂取して落ち着いたのかいつも通りの冷静さを取り戻す。そして次々と置かれている立場の把握を進める。

 

「(これはただ時間が戻ったのか?もしそうならこの先あの老人・・・おそらくあの死んでたジジイがロム爺だろう。そいつとサテラちゃんは盗品蔵にいた奴にこれから殺されるのか?)」

 

サンジは考えながら歩く。そして案の定考え事に夢中になっていたサンジは道行く通行人にぶつかった。

 

「おっとすまん。」

 

サンジは咄嗟に謝罪して顔を上げる。しかし前には誰もいなかった。

 

「いいって兄ちゃん!これからは気を付けろよ!」

 

サンジは声がした方向・・・下を見た。

 

そこには美少女がいた。

 

背が小さくサンジの視線からは見えなかったのだろう。身長はサテラより頭1つくらい小さく、赤い双眸にサンジと同じような金髪。そしてまるで森の中でくらしているのかと思う感じの服装をしている。

 

説明するなら黒タイツのような体にピッタリ張り付いたズボンに腰には短剣。上半身は動物の皮で出来ている肩までしかないコートを身に着け平らな胸には黒いサラシのようなものを巻いていた。

 

顔立ちも結構・・いやかなりよく大人になれば仲間の航海士や考古学者のように美人になること間違いなしとサンジは直感した。しかし若すぎる為サンジは興奮したりはしない。

 

してもヤバいのだが・・・。

 

「どうしたんだ兄ちゃん?顔色が悪いぞ?」

 

「まあちょっとな。」

 

「まあいいや強く生きろよ!!」

 

そしてその金髪美少女は走ってどこかに去っていった。

 

「今の子どこかで・・・・まあいいか」

 

サンジはタバコを吸おうとライター取り出そうとするが、

 

「あれ?ライター・・・まずいな。どこかで落としたのか?」

 

体中の至ると所を探すがライターが見つからない。

 

「しょうがないな。この世界にもライター・・・火を出せるものが売ってればいいんだが」

 

サンジはチンピラから奪った金を取り出そうとするが。

 

「あれ?ない!金もないぞ!?両方落としたのか?・・・まさか!」

 

サンジは先ほど金髪美少女が去っていった方向に振り返る。

 

「(金髪で女の子で子供・・・・あいつがフェルトか!)」

 

サンジは時間が戻る前の事を思い出して先ほどの金髪美少女の正体を見破った。

 

「クソッ!海賊の俺がまさかスリに会うとはな・・・上等だ!!」

 

サンジは笑みを浮かべて覇気を発動させる。

 

「(やっぱりこの街は人が多いな。だけどこの中で高速で移動しているのはただ一つ)」

 

サンジはフェルトの居場所を突き止め、

 

空中歩行(スカイウォーク)!!」

 

「「「「「おおお!!!」」」」」

 

周りにいた人達の歓声を聞きながらサンジはフェルトを空中から追いかけるのだった。

 





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