モクモクの実って弱くね?
「エミリア・・・?」
サンジはとある看板の目の前にいた。
「おい兄ちゃん。」
後ろからサンジに話しかける野太い声が聞こえサンジは反射的に振り返る。
「ん?あ、あんたは」
そこにいたのはサンジにとって会うのが4回目となるユウの父親だった。いつの間にかに知った道に戻ってきていてサンジは心の中で安心する。
そしてユウの父親とサンジは看板の前にやってきて一緒に看板に貼られている物を見る。
ちなみにユウの父親にとってサンジと会うのはこれで2回目である。死に戻りした所為で複雑な感じになったがサンジはそれを頭の中で修正して話し掛ける。
「これで会うのは2回目だな。おっさん」
「ああそうだな。」
ーーーやっぱり・・・。
「んお?どうした兄ちゃん。顔色が悪いぞ?」
「いや、なんでもないんだ。それよりもこの看板なんだ?このクルシュ、プリシラ、アナスタシアって・・・それに・・・」
「なんだよ兄ちゃん知らねーのか?ここに貼られているのは王選候補者達だ。」
「王選?」
「ああ。この国には今王がいないんだ。全員流行り病でぽっくり死んじまってよ。それで賢人会が王候補を募って新しい王を決めようっていう事になってんだ。」
わかりやすく説明してくれたおかげで今サンジがいるこのルグニカ王国の情勢は把握できたが、それ以上に気になる事があった。
「なあこのエミリアって子・・・」
サンジは看板に貼られている一枚の手書きのような写真を指さしユウの父親に聞く。
「ああ。まさか王候補にハーフエルフが出てくるとはな。魔女の係累が王様になれる訳ねーのにな」
「ハーフエルフだと?」
サンジは元いた世界の本で読んだ事があった。ハーフエルフとは元々はエルフという種族が人間と交わり、その間に生まれる存在。それがハーフエルフ。しかしサンジがいた世界では空想上の生き物と言われていたものだ。それが、
「この顔・・・あの子じゃないか・・」
そう。看板に貼られているエミリアという名の上に描かれている顔はサテラと名乗った銀髪美少女だった。
「(俺に嘘を付いていたのか?サテラちゃんは・・・でも何のために・・・まさか姉妹か何かか?いやでも・・)」
そしてサンジはふと思い出した。
「まずい!!」
「おい兄ちゃん!!どこに行くんだ?」
「貧民街だ!!」
「貧民街?」
サンジは前の時間でユウの父親に教えてもらった貧民街へと走り出す。
「(多分サテラちゃん・・・いやエミリアちゃんか。多分彼女は俺の事を知らないだろう。だけどもし前の時間通りにエミリアちゃんがフェルトに徽章を盗まれて盗品蔵に行くとしたら、きっと俺を殺した女に出くわすはずだ。不意を突かれたといっても俺を殺した女だ。危険過ぎる!!。)」
サンジは盗品蔵にへと急いだ。
自分の中ではロギア最弱の実。