2話目どうぞ!
仲間
「サンジ~飯!!」
「俺も俺も!!」
「ちょっと待ってろ!!もうすぐできっから」
明るげな声が聞こえサンジは手に持つ包丁で具材を刻んでいく。
「ヨホホホホホホ!!!!サンジさーん。今日の夕食は一体なんですか?」
「今日はお前らの大好物尽くしだ!!」
「「「やったあああああ!!!」」」
サンジは喜ぶ仲間の三人の顔を見ながら笑い調理を進めていく。
そしてキッチンと併設された食堂の扉が開かれそこから一人の女性が入って来た。
「サンジ君。調子はどう?」
「ンナミさあああ~~~~ん!!!!!」
目をハートの形にしながらサンジはナミの元へと駆け付け、
「今夜のメインディッシュ。界王類の肉をウェルダンで焼き俺特性のタレで味付けしました。どうぞご試食を」
「んんんん!!!美味しい!!やっぱりサンジ君の料理は最高よ!!」
「サンジ!!俺にも食わしてくれよ!!」
「俺もだサンジ!!」
「ルフィさん!!キッチンに置いてありますよ!!」
「なに!!よし俺たちも試食だ!!!」
「おおおおおお!!!」
ルフィ・チョッパー・ブルックの三人は料理途中の物を食べようとキッチンに走り出す。
「おいテメーら!!!勝手に食うんじゃねええ!!!」
サンジと三人の攻防が始まり、それをナミは嬉しそうな顔で眺めている。
「(サンジ君。おかえり)」
こんなバカみたいな光景をもう一度見る事が出来てナミは嬉しさのあまり、
「ふふっ」
一滴頬に流れるほどの量の涙を瞳に溜めていた。
そして夜。仲間が寝静まりサンジは一人で船の芝生の真ん中に立つ。
静寂な夜。空には満月。偶に吹く冷たい風が金色の髪を靡かせ、口から吐いたタバコの煙が空に昇っていくのを見ながら物思いに耽っていた。
ーーー本当に良い仲間に巡り合えた。
ビッグマムの縄張りに攻め込み敵の本拠地のど真ん中にまで会いに来てくれたルフィ。
何度全力の蹴りを決め込もうと全てを受け止め帰ってこいと言葉をくれたルフィ。
お前の力がなくては俺は海賊王にはなれないとまで言ってくれたルフィ。
自分が来ると信じてずっと待っていてくれたルフィ。
雨や泥で原型を留めない弁当を自身の母親と同様に美味しいと言って一つ残らず食べてくれたルフィ。
そして自分が戻ってくると信じてルフィについてきた大切な仲間。
月を眺めた。
新円を描いた綺麗な月だ。
涙を零さないようにサンジはずっと月を眺めていた。
「もう寝ないとな」
月を見るのも飽きて眠気を催したときにそれは突然現れた。
「なんだ!!」
先ほどまで音一つ無い世界に突然の突風。サンジは両腕で自身の顔を反射的に守る。
そして、
「これは・・・」
目の前が暗くなる。目を瞑った訳でもないのに。
「アイ・・・・シ・・・・・テ・・・ル・・・・」
「誰だ!!」
サンジは目を瞑り見聞色の覇気を発動させて声の主を探った。しかし見つからない。
「一体誰なん・・・・・・え?」
気の抜けた声を出てしまうサンジ。
サンジの目の前には想像にもつかなかった光景が広がっていた。
次の回から異世界編です。