「
サンジVSラインハルト
「足が・・・・炎に包まれている?」
ラインハルトは自身に向かってくるサンジを見て呟いた。
サンジの右足が燃えているのだ。これは比喩などではなく現実に起きている事。
「サンジは火属性の魔法を使えるのか?」
「
サンジの高速の右蹴りがラインハルトに迫る。
「っち」
サンジが舌打ちを打つ。ラインハルトが自身の攻撃を半身を逸らして躱したからだ。
「待つんだサンジ!!ボクは君と戦う気はない!!」
「人を吹き飛ばしといてよく言うぜ!!」
サンジは連続の蹴りを繰り出すがラインハルトはそれを全て避けて躱す。
だが、
ガキッ!!
「なっ!?」
サンジの蹴りがラインハルトの右肩にヒットしたのだ。
「(ボクが攻撃を受けた?)」
「何考えてやがる」
サンジは攻撃を受けた後のラインハルトの一瞬の隙を逃さなかった。
「しまっ・・!」
「
「ぐっ!!」
サンジの渾身の蹴りが決まり勢いよく吹き飛ばされたラインハルトはそのまま盗品蔵の外にまで吹き飛ばされていく。
サンジは燃えた右足を床に降ろして咥えたタバコを外す。
「・・・・・・・」
サンジは気を抜かないままラインハルトが吹き飛んでいった事により障害物が無くなった地平線を見ていた。
とこ・・・・・とこ・・・・・。
誰かの歩く音がする。
「さすがは剣聖だな。俺の蹴りを食らって無傷で済んだ奴は初めて見た。」
その音の主は、
「サンジ。君は本当に強いね。」
真っ白な制服を少し汚したラインハルトだった。
「まだやるのか?」
「・・・・・」
ラインハルトは何も返さない。
「サンジ。ボクはあの少女を至急保護しなければならない。君にした事も本当に申し訳なく思っている。すまなかった。」
ラインハルトはサンジに頭を下げて自分のしてしまった事を謝罪した。
「ならば理由を聞かせろ。何故フェルトちゃんを連れていく。」
「・・・・・・」
ラインハルトはまた沈黙する。
「答えろ!!!!」
サンジはラインハルトに返答を催促させるが、
「悪いができない。だがいずれ必ず君が納得する答えを持ってくる。」
「信用できない」
「それでも信じてもらうしかない」
サンジは新しいタバコに火を付け、
「なら。こうしよう」
「・・?」
サンジはある一つの提案ををした。
「フェルトちゃんを連れて行きたくば、おれを倒せ」
サンジの提案はラインハルトには少し理解できなかった。それは、
「どうしてサンジと戦わなければならないんだ。」
そう。考えてみればサンジとフェルトの関係というのはまだ極僅かの事なのだ。
エミリアが言っていた。サンジはフェルトに大切な物を盗られた為、それを取り戻す為にこの場に来たと。例え盗人でも知り合いから物を盗む訳はない。
ラインハルトは頭を働かせてサンジとフェルトの関係を一瞬にして見抜いていた。
つまりサンジとフェルトは知り合ってまだ一日と経過していない。
サンジが自身と戦ってまでフェルトを守りたいという理由がその短い時間で生まれるはずがないのだ。大切な物を盗んだ相手とならば尚更。
しかしサンジはまだ関係の浅いフェルトを守る為に覚悟を持って自身に戦いを挑んだのだ。
ラインハルトは全く理解できなかった。
「お前がフェルトを連れていく理由を教えないならおれもフェルトを守る理由をお前には教えない。だが、」
「レディーを守るのに理由なんて必要か?」
「・・・・・なるほど。そういうことか」
ラインハルトは理解したのか自然と笑みを浮かべた。
「わかった。なら君を倒して彼女を連れていく。」
ラインハルトは落ちていた剣を拾って構える。
「ならおれはお前を倒してフェルトちゃんを守ってみせる」
サンジは片足を上げて炎を纏わせる。
最後の戦いが始まる。
すいません!
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