Reゼロから始める黒足のサンジ   作:ランホーク

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深夜のテンションで書いた。






「美味いな」

 

サンジは目の前に並べられた数ある料理の中からスープをスプーンで啜る。

 

隣ではエミリアがパンを自分の小さな口に運び、ベアトリスは向かい側の席でパックと一緒に自身と同じスープを食していた。道化の男・・・ロズワールは一番奥の全ての席が見渡せる席に座り後ろには双子メイドのラムとレムを立たせていた。

 

「んふー。こう見えてレムの料理はちょっとしたものだよ」

 

「確かに。塩、砂糖、ミルクに具材の芋から滲み出る旨味が絶妙に合わさってる。」

 

「なーんだか知ったような口ぶりで話すねえ~。もしかして君は料理人か何かかな??」

 

「その通り。俺は一流のコックだ。」

 

意外だったのかベアトリスを除いてこの場にいた者達は無意識に声を出していた。

 

「サンジってコックさんだったの?」

 

「そうだぜ。前いた場所でも基本はコックとして働いてたからな」

 

「まーさか本当にコックだーたとは思いもしなかーたよ。」

 

「むう・・・」

 

ロズワールの後ろに立っていたレムがサンジがコックと知った瞬間美しく整った顔を少し歪ませる。

 

「でも本当に不思議だーね君。メイザース辺境伯の邸宅にまで来て今の国の現状を何もしらなーいって言うんだから」

 

ロズワールは突然話を変えてサンジに聞く。

 

「国の状況?何か問題でも起きてるのか?」

 

「穏当な状況ではないね。なーにせ今のルグニカは王が不在」

 

「ああ。そう言えばそうだったな」

 

「なーんだ知ってたのかーい?」

 

「まあいろいろあってな。だけどおれは今この国が王がいないってことしか知らねえ」

 

「んふー。じゃあ少し補足説明をしておこーか。前の王は流行り病で親族まで全て根絶やし。この国を運営する賢人会の方々が新しい王を選出するために動いているところなーんだよ」

 

「新しい王を選出・・・」

 

王を選出。どこかで聞いたフレーズにサンジは一瞬考えた。

 

「さーらに君はエミリア様と接触したと同時に我がメイザース領と関係を持ってしまったことだーしね」

 

「ん?ちょっと待てよ」

 

サンジは何か疑問に思ったのかロズワールに質問した。

 

「なんでお前がエミリアちゃんを様付けで呼ぶんだ?お前ここの当主だろ?」

 

「当然のこーとさ。自身より地位の高い人を敬称で呼ぶのはね~え」

 

その瞬間サンジは思い出した。街で見かけた看板の事を。

 

それと同時にサンジはエミリアの方を振り向く。

 

「私の今の肩書はルグニカ王国42代目の王候補の一人。そこのロズワール辺境伯の後ろ盾でね」

 

「(そういうことか)」

 

「おんや~?あまり驚いてないね。目の前に、この国の王に成りうる御方がいるというーのにねえ~」

 

「俺はにとってはそう驚くことでもねーのさ」

 

サンジの言う通り。前の世界でサンジは結構な数の国の王と知り合いになってきた。

 

アラバスタの王。コブラやその娘のビビ。カマバッカ王国のオカマ王。エンポリオ・イワンコフ。魚人島の王。ネプチューン王と娘の人魚姫のしらほし。ドレスローザの王であったドフラミンゴとは一戦交え、その国の真の王女とも関係を持ち、ゾウの王とも仲良くなる。最終的には不本意ながらも自身も一国の王子であったためサンジにとって『王』というのは結構自身の身近にあるものという認識になってしまっているのだ。

 

「これがその証拠よ」

 

エミリアは自身のポケットから何かを取り出しテーブルの上に置く。

 

「徽章?エミリアちゃんが王になるのに必要なものなのか?」

 

サンジがそう尋ねるとエミリアは気まずそうな顔をしながら黙りこむ。ロズワールはニヤニヤとエミリアを子バカにした感じに視線を向けるとサンジにその徽章がなんなのかを説明し始めた。

 

「こーの徽章は王選の参加を示す証なーのさ。」

 

「えっ!てことはエミリアちゃん。王選参加資格の徽章を失くしてたのか!?」

 

サンジは目を見開きながら声を大にする。

 

「失くしたなんて必要な人聞きの悪い!!手癖の悪い子に盗られちゃったの!!」

 

「むしろそっちの方がダメだろ!これないと参加できないんだろ?」

 

「んまー。失くしました盗られましたなんて国の運営に知られれば一貫のおーわりさ。徽章一つ、まーもり切れないと思われればそれでおーしまい。だーから我々にとっては君がやってくれたこーとはとても感謝してるんだあーよ。」

 

「ロズワールの言う通り私はサンジにとても感謝してるの。だからお礼したいの。」

 

サンジは立ち上がり残り2本となったタバコの箱を取り出して、その内の一本を取り出す。

 

「ロズワールって言ったな。」

 

「そうだよ~」

 

「お前ならこれがなんだかわかるだろ」

 

サンジは残り一本入ったタバコの箱をロズワールに投げつける。そしてそれをロズワールは片手で上手く受け止めた。

 

「これはカララギで売られているダバコ・・・」

 

サンジから受け取ったタバコの箱を凝視するロズワール。サンジは口に咥えたタバコにライターで火を付けていた。

 

「そうだ。お礼がしたいっていうならそれをありったけ用意してくれ。」

 

「この辺りではダーバコを吸う人なんていないからねえ~。街に行ってもダバコの店はなーいと思うんだーよねえ~。あ、ずっと前に贈り物としても貰った記憶が・・・・ラム」

 

 

ロズワールは後ろに立っていたラムに振り向かずに話し掛ける。

 

「今すぐ物置にダバコが無いか見て来てくれないか?あったらあるだけ全部持ってきてくれ」

 

「はい。かしこまりました」

 

スカートの裾を両手で摘み礼儀正しくお辞儀をするラムを見てサンジは目をハートにしていた。

 

「い~やあ。ダバコを吸うなんて珍しい。あれは快感は得られるけど体に悪いからね~え。私もむーかし吸っていたけど今はきっぱりやめてさーあ~。若気の至りってやつ?」

 

ロズワールは笑いながら自身もサンジと同じく喫煙者だった事を話していた。

 

そしてラムが食堂から出て行きしばらく経った時にロズワールが前触れもなくサンジにある事を訊ねる。

 

「ねえサンジ君。」

 

「なんだ?」

 

食事を終えたサンジは口をナプキンで拭きながらロズワールに振り返る。そしてレムは食事をしていた四人の食器を片付けていた。

 

「話を聞いたんだーけど君は腸狩りを弄ぶほどの実力があるらしいねえ~。この実力っていうのは主に武力だね~」

 

両肘をテーブルの上に乗せ、手は指を絡めその上に自身の顔を乗せるロズワール。単純にサンジは気持ち悪がっていたが。

 

「それがどうかしたのか」

 

「いんや~。エミリア様を襲ったあの腸狩りはかなり強さを持ったシリアルキラーなんだあよ。多分この国の騎士でも一騎打ちでは多分負かされるだろうねえ~~」

 

「ほーん。そうか」

 

サンジは頬杖を突きながらロズワールの言葉を聞き流す。興味がないのだろう。

 

「うん。あの腸狩りは本当に強かった。ラインハルトとかユリウスとかじゃないと勝てないよ」

 

隣でロズワールの話を真剣に聞いていたエミリアが当時の事を思い出して腸狩りの強さを再確認していた。

 

「でもサンジはさらにその上を行っていたわ。本当にすごかったわサンジ」

 

「ええ~。そんな事ないよ~」

 

鼻の下を伸ばしながらエミリアの賞賛に喜び、体をひねらせる。

 

 

「そーこでお願いがあーるんだぁけどサンジ君。」

 

ロズワールは席を立ちあがりサンジに近づく。そしてサンジも席を立ちあがりロズワールと向かい合うようにその場に立ち尽くす。

 

そしてそれを見ていたエミリアは何だか不安な表情で二人を見ていた。

 

 

「お前のお願いってのがなんとなくだがわかるぜ」

 

サンジは最後の一本を箱から取り出してライターに火をつけた。

 

 

 

「そうかい。じゃあお願いするとしようか」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「君と本気で手合わせ願いたい」

 

 

 

 

 

「望むところだ」

 

 

サンジはロズワールの顔を睨み付けながら煙を吐いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 






トキトキの実がついに出てきたね。

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