Reゼロから始める黒足のサンジ   作:ランホーク

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5話です。


サンジの眉毛ってどうなってるんだろ…


歓声と剣聖

チンピラをぶっ飛ばしたサンジは今いる場所の地形の感覚を覚える為に目的もなくただひたすらと歩いていた。街を歩けば元の世界にいたミンク族に似た種族やトカゲの能力者のような生き物も歩いている。しかしサンジが驚いたのは同様に人間も当たり前のように街を歩いている事。

 

元の世界は魚人などの異種族は人間達から差別の対象となっていたのだ。

 

魚人だけではなく巨人族、手長族、足長族、数多くの異種族が暮らす元の世界は差別という自身と形が違う者を忌み嫌う思想が飛び回っていた。

 

それに比べこの世界はそんな概念など無いと言わんばかりに異種族同士が同じ街で同じように暮らしている。

 

その点に関してはこの世界にいい印象を持つサンジであった。

 

「しかしなんだあの生き物は?」

 

街中を駆け回る竜のような生き物を見てサンジは呟いた。

 

その竜は人を乗せた荷台のような物を引きながら街中を走り回っていて、その竜の見た目を例えるのなら新世界に入り最初に上陸した島。パンクハザードにいた小さい竜をサンジは思い出す。

 

その竜が荷台を引き、それが何匹も街中を走り回っているのだ。

 

「何だあの子?」

 

サンジは建物を見上げた時、速い速度で屋根から屋根へと飛び移る少女を見かけた。

 

「子供・・・女の子か」

 

そしてサンジが見かけた少女はあっという間にサンジの目の届かない所にへと行ってしまった。

 

「うわあああああああああ!!!!」

 

「今度は何だ?」

 

叫び声が街中に響き渡る。

 

サンジは声のした方にへと振り向く。

 

そしてそこには道の真ん中で倒れている少年。そしてその少年に向かって走り寄ってくる荷台を引いた一匹の竜。その少年は転んで足を挫いたのか中々そこから逃げ出そうとしない。

 

「っち!!」

 

サンジは走り出しその少年へと駆け付ける。

 

ーーーー間に合え!

 

心でそう唱え、そして・・・

 

「ふう・・・・ったく、俺がいなきゃ死んでたぞ」

 

サンジは轢かれそうになった少年を抱きかかえながら嫌味のように言った。

 

街行く人の歓声が響き渡る。

 

「ありがとうございます!!グルグル眉毛のお兄さん!」

 

「おう。今度からは気を付けって・・・今なんつったガキ!!!」

 

眉毛の事を言われ大人気もなく子供にキレるサンジだがサンジの怒鳴り声は周りの歓声でかき消された。

 

「ったく。ほらもう行け。今度からは飛び出すんじゃねーぞ」

 

「はい!!」

 

そして少年とは別れ再びサンジは街を歩きだす。

 

「ちょっといいかな君?」

 

「あん?今度は何だ?」

 

心の休まる暇もないサンジはイラつきを態度にだしながら後ろから話し掛けて来た男にダルそうにしながら振り向く。

 

「さっきは僕の代わりにあの少年を助けてくれてありがとう。」

 

サンジの前にいたのは燃えるような赤髪をしたサンジより少し背の高い美青年だった。

 

汚れ一つない真っ白な制服に身を包み腰には高そうな剣を携え騎士という言葉が合いそうだ。

 

「ん?ああ・・・まあな。てかあんた誰だ?」

 

「ああ。紹介が遅れたね。僕は近衛騎士団に所属しているラインハルトっていうんだ。君は?」

 

「俺はサンジ。一流の料理人だ。」

 

サンジは口に加えていたタバコを外し対抗するように自身の職を言った。

 

「へえサンジは料理人なのか。一度君の料理を食べてみたいよ」

 

ラインハルトは爽やかな笑顔を見せながらそう言う。

 

「まあそんな事よりもだ。あんた・・・えっとラインハルトって言ったか?俺に一体何の用だ?」

 

脱線仕掛けた話を無理矢理に戻したサンジは新たなタバコを取り出しライターで火をつける。

 

「君にお礼が言いたくてね。あの少年を助けるのは本来衛兵である僕達の仕事なんだ。なのに君は自身の危険を省みずに躊躇いも無くあの少年を助けた。その事に対してのお礼さ。ありがとうサンジ」

 

「まああれは体が勝手に動いたって感じだな。あ、そうだ。なああんたに聞きたい事があるんだが」

 

「何だい?わかる範囲なら何でも答えるよ」

 

そしてサンジはあのチンピラ共にした同じ質問をラインハルトにした。

 

「かいぞく・・・よんこう・・・かいぐん・・・あくまのみ・・・すまないがどれも聞いた事がないな」

 

「そうか。わかった。」

 

「(やっぱりだ。ここは俺がいた世界とは違う世界なんだ。)」

 

サンジは確信した。今いるこの世界は自分がいた世界とは別の世界だという事を。

 

体の感覚でわかったのは、これは暗示や催眠といった類いのものではないということ。

 

痛みがある事から夢などではないということ。

 

そして悪魔の実の能力で起きた現象でもないということ。

 

もしこれが悪魔の実の能力だとしたらあまりにも人智の力を超え過ぎている。

 

ーーーまあそのうちわかるか。

 

あまり重く考えないようにとサンジはそう自身の中で自問自答した。

 

「何か困っているのかい?よかったら僕にできる範囲ならサンジに協力するよ」

 

「いやいい。これは俺の問題だ。あんたを巻き込む訳にはいかねーよ。」

 

「そうか。わかった。困ったらいつでも僕は君の力になるからね。」

 

「あんたみたいな聖人は初めて見たな。そん時は頼むぜ」

 

そして黒足と剣聖は互いに背を向けて違う道を歩いて行った。

 






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