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それでは第7話行ってみましょう。
おはようございます、どうも立川です。現在、冥と登校の道中でございます。
あー、それにしても今日からの校内戦、緊張しかしねぇ……。もう今の段階で手汗びっしり、震えブルブルって感じです。昨日手塚部長があんなこと言うから、リョーマと同じくらい注目されちゃったじゃないですか……。
いや、いつかこうなるとは思ってたし、当初の望み通りの展開なんだけども、いざその場面になるとねぇ……。
でも、それと同時にめちゃめちゃ試合を楽しみにしてる自分もいるんだよなぁ。特に、レギュラー陣と試合できるって考えるとワクワクが止まらないのです。
ちなみに、俺と同じグループには原作でレギュラーだった2名がいらっしゃいまして、お名前が……。
そこで、隣に歩いている冥から言葉を投げかけられ、一旦俺は思考を中断する。
「あ!そういえば、この前悠のお母さんから聞いたよ」
「ん?何を?」
「悠、今まで私に隠してたことあるでしょ」
冥は人差し指を俺の目の前に立て、少し怒ったような口調でそう言った。
へ?!隠してたこと?!待て待て待て待て、心当たりあることが多すぎて絞れないんですが……。
「え、えっと……何のことでしょうか?」
よし、これで俺は極めて平静であるように見えるはずだ。
「とぼけてもむーだ!冷や汗ダラダラだよ?」
な……冥は超能力者に違いない。うん、そうだそうに違いない。
ていうか、この場はどう切り抜けたらいいんでしょうか……。
「悠、小さい頃から1人でテニスラケット持ってどこかに練習しに行ってたんだって?道理でおかしいと思ってたのよ、何の前触れもなくテニス部入りたいって言い出したと思ったから……」
……へ?あー!そのことですか!あ、立川悠、この勝負勝利宣言いたします。いや、なんの勝負だよ。
「あ、あー!そのことね!そうだな、結構テニスコート行って打ってた」
すると俺の返答に対し、冥はプルプルと震えだした。
ま、待った、この雰囲気はまずい。全然勝利してない。
「なんで私に言ってくれなかったのよー!」
「ちょ、冥?落ち着けって」
「私もテニスやってること、悠も知ってるでしょ?お母さんに聞いたらずっと1人で行ってたらしいじゃん。誘ってくれたら私も行ったのに……。悠とテニスしてみたかったよ……」
「え?最後の方なんて?」
「もう、何でもない!それより、なんで言ってくれなかったの?!」
こ、これが顔を真っ赤にして怒るってやつか……冥耳まで真っ赤じゃん……。これは本当悪いことしたなぁ……でも、俺の練習見せるわけにはいかないでしょ……。
テニスを始めて間もないはずの俺が、高等技術を持っていたらおかしいと思うに決まっている。
「ごめん、悪いと思ってる……。でも忙しそうな冥に声かけるのは申し訳ないと思ったんだよ」
「……今度、新しく出来た駅前のカフェで許す」
「は、はい?」
「だーかーら!今度、新しく出来た駅前のカフェに一緒に行くこと!もちろん、悠の奢りで!それなら許す!」
こ、今月はお財布ピンチなんだが……ここで断るのはやばい。もう本当にやばい。俺に残された選択肢はひとつしかなかった。
「仰せの通りに」
「よし、ならこの件は終わり!やった、あそこ行ってみたかったんだよなぁ」
な、なんとか乗り切った……。てか、冥さんさっきまでの怒りはどこに行ったんですか?
今や超ルンルンで今にもスキップしそうな感じなのですが……。まあ、何はともあれ機嫌が治ったようで何よりです、代償は俺の懐でしたが……。
「あ、そういえば悠、確か今日からテニス部校内戦でしょ?あの越前リョーマっていう1年生も出るの?」
「あ、あぁ。リョーマも出るよ」
「へぇ、1年生なのにすごいね。私も今日部活オフだから手塚くんの試合見に行こっかなぁ。彼のフォーム、すごく綺麗で参考にさせてもらってるんだ」
「そ、そうなんだ……って、え?!冥、今日の校内戦見に来るのか?!」
え、マジ?冥試合見に来るの?!
「そ、そのつもりだけど……。なんでそんな食い気味なのよ」
ま、マジかぁ……。いや、まあどうせ噂で流れるだろうし、いつかは話さないといけないとは思っていたけども、この展開は予想外……なんて説明しようか。
とりあえず、校内戦出ることは説明しないとな……。
「あの、冥……少し話が……」
俺がそう切り出そうとすると、冥は何か思い出したような表情を見せた。
「あー!そう言えば今日先生に頼み事されてたんだった!ごめん悠、先に行ってるね!」
「お、おう」
「カフェの件、絶対に絶対だからね!」
そう言うと冥は走り去って行った。
「あー、なんだろ。色々ごちゃごちゃなままなんですが……」
色々ありすぎて、立川悠、頭が爆発しそうです。
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「ふぅ、授業終わったぁ」
今日はずっと調子良かったなぁ。悠とカフェ行く約束も出来たし、そのお陰かもね。
さて、じゃあテニス部の校内戦見に行こうかな。
そこで大石くんの姿が目に入ったので私は声をかける。
「あ、大石くん。今日から校内戦だね、頑張って」
「ん?あ、烏野さん。応援ありがとう」
私、烏野冥は2年から引き続き、大石くんと同じクラスになった。逆に菊丸くんとは違うクラスになってテニス部の知り合いが減ったから少し寂しい気もするけど、こればっかりはしょうがないよね。
「今日女子テニス部がオフなんだ。だから色々参考に校内戦見に行くね!」
「こりゃ大変。恥ずかしいプレーはできないなぁ」
「ふふっ、大石くんなら絶対大丈夫だと思うけどね。男子テニス部みんな上手いからすごく参考にさせてもらってるんだ。特に、レギュラーの人達の試合は本当すごいよね」
「ははっ、ありがとう烏野さん。でも、俺たちレギュラーもおちおちしてられない。皆レベルが上がってるし、頼もしい1年生2人も今回校内戦に参加するからね。あ、烏野さんは彼の試合が気になっているのかな?」
珍しく、大石くんが何か意地悪そうな笑みを浮かべている。
「2人?1人は越前くんだろうなってのは分かるけど、もう1人校内戦に出る1年生がいるの?」
「ん?あいつ言ってないのか……?まぁ、そうだね。コートに来て見れば、わかると思うよ」
どういうこと?大石くんの言い方すごく気になるんだけど……。
私はもやもやしたまま、校内戦が行われる男子テニス部のコートへと向かうのであった。
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「あ、桜乃ちゃん」
私はテニスコートに向かう途中、女子テニス部に入ってくれた新入部員の竜崎桜乃ちゃんを見かけた。
「っ?!め、冥先輩、こんにちは!」
「ふふっ、そんな身構えなくて大丈夫よ。桜乃ちゃんも試合見に来たの?」
「はい!えっと、同じクラスの男の子が校内戦に出てるって聞いたんで……」
「その名もリョーマ様!」
桜乃ちゃんの隣にいた、ツインテールと泣きぼくろが特徴的な子が言葉を発した。
「りょ、リョーマ様……?桜乃ちゃんのお友達?」
「朋ちゃん……あ、この子は私の友達の小坂田朋香と言います。朋ちゃん、この人は私の先輩の烏野冥先輩だよ」
「よろしくお願いします!今日は桜乃と、越前リョーマ君の試合を見に来たんです!」
「あー、噂の越前君ね。ふふっ、同じ1年生だし、しっかり応援してあげないとね」
「はい!桜乃も全力で応援だからね!」
「朋ちゃん……」
桜乃ちゃん、いいお友達を持ってるね。中々これだけ行動に移せる子はいないよ。少し内気気味の桜乃ちゃんにいい影響を与えてくれそう。
「ふふっ、いいお友達ね、桜乃ちゃん」
「は、はい!」
私の言葉に桜乃ちゃんは嬉しそうにそう答えた。
「冥先輩、私たちリョーマ様の試合があるのでこれで失礼します!行こ、桜乃!」
「あ、ちょっと待って朋ちゃん!先輩、失礼します!」
そう言って、桜乃ちゃんと朋香ちゃんは走り去っていった。
さて、私も勉強しないと!えっと、手塚くんの試合は、っと……。
そうして校内戦のグループ分けのボードの前に来た私は、手塚くんの試合と、グループ分けがどのような感じになっているのかを見渡す。
そうしていると、私はある異変に気づいた。
「あ、噂の越前くんは海堂くんと乾くんのグループなのね。こっちの試合も気になるなぁ。で、他のグループは……あ、大石くんが言ってたもう1人の1年生って……え?」
私の視線の先には、《立川悠(1年)》と書かれた欄があった。
「な、なんで悠の名前があるのよ?!」
え、嘘?!見間違いじゃないよね?!
私は何度も目をぱちくりさせ、グループ分けのボードを見るが、やはりそこには《立川悠(1年)》と書かれた欄がある。
「あー!冥にゃんじゃん!なになに、試合観戦?」
私が驚嘆している中、菊丸くんが話しかけてきた。
「あ、菊丸くん……。ていうか、毎回思うんだけど、その冥にゃんって呼び方何とかならない?」
「えー、いいじゃんいいじゃん!なんかしっくり来るんだよね」
「そ、そうなんだ……。……ていうか、それよりも!なんで悠が校内戦に出てるの?!」
私は鬼気迫る勢いで菊丸くんに尋ねる。
「悠?あ、立川のことか。んー、それが良くわかんないんだよねぇ……。手塚と大石が決めたことだから大丈夫だとは思うんだけど……って言ってる間に、立川の試合始まってるよ。見に行きたいけど、俺はここにいなきゃなんないからなぁ……。立川のやつ、ある意味おチビと同じくらいの注目人物になってるよ」
「ど、どこのコートか分かる?!」
「え、えっとあっち」
おチビって誰のこと?と聞く余裕もなく、私は悠の試合が行われているコートに急いで向かったのだった。
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さてさて、来ましたよ立川悠の第一試合。
最初の相手は2年の林先輩だ。リョーマの試合を見に行きたかったが、生憎リョーマと俺の試合は見事に被っていて見に行くことが出来ない。竜崎さんや堀尾たちはリョーマの試合を見に行ったようだ。はぁ……レギュラー陣との試合、見てみたかったんだけどな……。
コートの周りを見渡すと、俺の試合を見に来たのか、それとも冷やかしに来たのか、かなりのギャラリーが集まっている。
「おいおい、本当に立川、校内戦出てるのかよ」
「越前ならともかく、なんであいつが……」
「誰か賭けよーぜ。林の6-0勝ちに俺は張る」
「そんなの賭けにならねーよ、バカ」
おうおう、好き勝手に言ってくれてますねぇ……。
しかし、皆が皆俺を蔑む中、2人だけ違う意見を述べたものがいた。
「不二、どう思う?」
「タカさん、僕は立川の勝ちに賭けるよ」
「んー、俺もそっちかなぁ……」
なっ?!不二先輩と河村先輩?!
2人の発言により、周りがざわざわとし出す。
「え?!不二先輩も河村先輩も?!なんでですか?!」
「分からないけど……俺はなんとなくかな?」
「いずれにせよ、僕はこの試合、最後まで見ていくよ」
おいおい、おふたりさんとも……。これは俄然やる気が出ますねぇ……。
そんなことを考えていると、ネット前で待機している林先輩から声がかかった。
「おい立川、早くやるぞ。さっさと終わらせてやる」
「……先輩、舐めてると痛い目見ますよ」
「ふん、くだらねぇ事言ってねぇで始めるぞ!フィッチ?」
こうして、立川悠の校内戦が始まった。