私の楽しいホグワーツ   作:まりも28

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沢山の出会い


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人、人、人、人。

柱を通り抜けた先、その先にはまさに映画の世界が広がっていた。

ダイアゴン横丁の様なもの寂しい感じはなく、色とりどりのローブを来た親子が我が子との一時の別れを惜しんで抱き締めあってたり、窓の所から体を出して手を振る我が子に涙ながら手を振り返したり、久々に会う友達と奇声をあげながら走り回ったり。

見るたびに思うが、悪くはないんだが、皆リアクションオーバーだよね。

家を出るときも滂沱の涙を流す両親を仕事に押し出しながら出発したし、前夜なんか狭いベッドに三人でギュウギュウ詰めになって寝たり。

もう、前世年齢+11なので、そこまでのスキンシップはいらないかなぁとか思うのだけど。いや、嬉しいことは嬉しいのだけど。

外国の方は激しいなぁ。

 

辺りをキョロキョロと眺めながらガラガラとカートを押してコンパートメントを探すが、そもそも荷物ってどうするんだろうか。

ハリー・ポッターの時っていつの間にか荷物が消えてハリー達は着替えの入ったキャリーとバッグぐらいしか持ってなかったよな?ロンのお父さんアーサー・ウィーズリーが持ってってくれてたみたいだし、やつはどこへ荷物を持っていったのか。う~む。

 

「やぁ!そこの新入生!」

 

「ひぇっ!」

 

妙に爽やかな声と共に急に肩に手を置かれ声をかけられた私の心臓はキュッてなったぞ!なぜこの魔法界の人は人を驚かせるのが好きなのか!

 

「もう!アーサーったら、いけないわ!

急に声をかけたら驚かせてしまうじゃない」

 

「すまないすまない!モリー、なんせこの騒がしさと人混みだろう?声をかけても気付かないんじゃないかと思ったのさ」

 

「ごめんなさいね?アーサーも悪気があってあなたに声をかけた訳じゃないのよ?許してちょうだいね」

 

「・・・・は、はい」

 

驚いて振り返ったらさらに驚いた。

アーサーとかモリーとか似た名前多いよなぁとか思ったら、燃えるような立派な赤毛を持った男女がイチャイチャしながら立っていた。

あれ?ご本人?でも、この人たち、もう卒業してたはずだし。

 

「あらあら。もうアーサーったら、ビックリして固まっちゃったじゃない!」

 

「違うさ!僕の可愛いモリウォブルに見惚れてしまったのだよ!」

 

「やだわ!アーサーったら!」

 

あれ?別人?未来のウィーズリー夫妻だよね?こんなバカップルだっけ?

イチャイチャと、なにやら仲睦まじいが、リア充末長く爆発しろ。

 

「あ、あの?なにか私にご用でしょうか?」

 

「ああ!すまない。

僕はアーサー・ウィーズリー。ホグワーツ、グリフィンドールの5年生さ。君は新入生だろう?窓から見ていたら、君がキョロキョロしていたのをモリーがとても気にしてね。何か困ってやしないかと思って声をかけたのさ!」

 

「私はモリー・プルウェットよ、よろしくね。

アーサーと同じグリフィンドールの5年生なの。

あなた、ここに来る前にキングス・クロス駅で一生懸命カートを押していたでしょう?

たった一人で大丈夫かしらと思って。アーサーにお願いしたのよ」

 

「愛しいモリウォブルの頼みなら、何だって叶えてやりたいのさ!」

 

「ふふふ、アーサーったら!」

 

「あ、ありがとうございます、先輩方」

 

なにやら善意の人、アーサー氏に荷物をお願いし、荷物問題を片付けた私。

一緒のコンパートメントにも誘われたが、砂糖を吐く予感しかなかった為、日本人スキル「恐れ入りますすみません。善処しますね!」を駆使し、丁重にお断りすることに無事に成功。

なるべく彼らと離れるべく、後ろのコンパートメントで一人優雅に過ごすことを目標に、誰も居ないコンパートメントを見付けることが出来た。

見送りとかを考えなければ、ホームから離れたここは人気がなく穴場的なのではないだろうか。

アーサー氏に聞いた所、ホグワーツ特急の荷物置き場に載せた荷物はいつの間にか寮の部屋に届いているから大丈夫だとのこと。

しもべ妖精さんたちですね、わかります。

美味しい食事、キレイなお部屋、行き届いたサービス。

働くことを美徳とする。献身の鑑とも言える彼ら。

社畜過ぎて現代日本社会の闇を体現するような彼ら。

ホグワーツで会ったならば、感謝とこれからよろしくの意を込めて、お菓子とか差し入れをしたいなぁ。

あ、その場合は彼らが作ったお菓子を彼らに渡すことになるのか?それはちょっといけないよなぁ。

出来れば厨房をお借りして作りたい。

 

そんなこれからのことを考えていればいつの間にか汽車が動き始めたのか、景色がゆっくりと動き出してきた。

それと同時に別れを惜しむ声が一際大きくなる。

そんな声をBGMに母さんが持たせてくれたお弁当を噛み締める。

お袋の味はしばらくお預け、しっかりと味わっていただくね、お母さん。

包んでくれたサンドイッチは少しだけしょっぱかった気がするよ。

 




A「おい、新入生っぽいおちびさんが、5年生のバカップルに捕まってるぞ」
B「見ろ!今にも砂糖を吐きそうなあの顔を!」
C「入って最初のホグワーツに着く前になんて奴等を引いてしまったんだ」
A「相当運がないに違いないな!」
BC「「違いない!!」」
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