私の楽しいホグワーツ   作:まりも28

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ハッフルパフ寮へ!

※お気に入り数が気付けば100近く!みなさん!ありがとうございます!これからもクリア・アヴァロンをどうぞよろしくお願いします!


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ポコポコ♪

樽底を叩く軽快なリズム

 

ビシャー

かけられる熱されたビネガー

 

「ぅあっちぃ!!」

 

響く私の悲鳴。

 

 

「やれやれクリア、お前壊滅的だな」

 

「あらあらあら、クリアちゃん大丈夫?もう少し間を取らないといけないわよ?」

 

「ちょっと!?大丈夫!?」

 

監督生と新しい友人二人に囲まれて樽底を叩きつつ、クリア・アヴァロン、憧れの楽園を前に最大の壁にぶち当たってます!

 

ところで、ハッフルパフ寮って他寮より何気にセキュリティが厳重って知ってる人が何人いるだろうか。

そもそもホグワーツのセキュリティ自体が恐ろしく厳重なのは言うまでもないことなんだけど。

ホグワーツ創始者がそれぞれに創った各寮は入口が隠されていて、他寮には絶対に秘密にされているらしい。一般的凡人のこの私、クリア・アヴァロンなんかは縁のないことではあるが、我らの未来の主人公、ハリー・ポッターなんかはその有り余る主人公力を駆使して、4つの寮のうちなんと3つの寮への侵入を果たしている。

これはホグワーツ史上の快挙ともいえよう。

そんな快挙を成し遂げた主人公ですら、我がハッフルパフ寮への侵入は叶わなかったのだ!本編の流れ的に入る必要性もなかったんだけどね。

 

ちなみに、グリフィンドールとスリザリンは合言葉制を採用している。やっぱり合言葉って男のロマンだよね!わかります!

レイブンクローはクイズ式を採用している。ただし、レイブンクロー生でも答えられなきゃ寮に入れないという鬼畜仕様。何故家に帰るのに一般人に解けないようなクイズを出されるのか。

最後の我がハッフルパフ寮はなんと!音ゲー制の採用である。

 

ポポン♪

ビシャー

 

「あぢー!」

 

「だぁーー!!だから違うっての!」

 

「クリアちゃん、今のは随分と急ぎすぎたわねぇ」

 

「あぁっ!もうっ!ほら、タオル!火傷はしてないでしょうね!」

 

「うう、ありがとう」

 

「おっ前なぁ!ビネガーもタダじゃねぇんだぞ?」

 

「トンクス先輩ひでぇっす!気にするとこはそこ!?」

 

「言いたくもなるわ!今ので何回目の失敗だと思ってるんだお前は!」

 

「先輩!自分!過去は振り返らない主義です!」

 

「アホか!お前のこれからに関係するんだから少しは振り替えって反省しろ!」

 

「うぐぅ!正論!」

 

「でも、クリアちゃん?このリズムを覚えないと寮に入れなくなっちゃうわよ?私、クリアちゃんが寮に帰って来られないのは悲しいわ」

 

「そうよ?新入生で貴女だけが出来なかったのを、監督生の先輩がわざわざ気にしてこうして教えてくださってるんだから、もう少し真面目に頑張りなさい。

毎回私たちハッフルパフの生徒が来るまで外で待ってる訳にも行かないでしょ?」

 

「うぐぅ!正論のダブルパンチ」

 

「っにしても、なんだってこれがそんなに出来ないんだよ?

これ、そんなに難しくはねぇだろ?」

 

ポコ・ポコ♪

 

トンクス先輩が樽底で軽快なリズムを刻めば、黄色を基調とした暖かな談話室が見えてくる。

中にいる生徒達がパッと顔を明るくしてこちらを見てくるが、トンクス先輩が顔をしかめ片手を振ると残念そうな悲しそうな顔をしているのが見えた。うぐぅ!申し訳ない!

悲しそうな顔が扉が閉まることで見えなくなるが、心の罪悪感が半端ない。チラッと見えたが、皆さん持ってきた軽食やお菓子を机に並べてはいるものの、和やかなパーティーをしている様にはちっとも見えなかった。

 

「ううぅ。」

 

「あいつら、まだ始めてねぇみたいだったな」

 

「うぐっ」

 

「あらあら、あれからそう短くはない時間が過ぎてるはずよねぇ?」

 

「うぐぁ」

 

「みんな、クリアを待ってるってことよね」

 

「い、言うなぁ!言うんじゃないいいい!」

 

「大丈夫だから。早く『ハッフルパフ・リズム』覚えちまえ。うちの寮の奴等はんなこと気にしねぇし、お前が心配なんだよ」

 

「トンクス先輩!」

 

「なんせ、過去に『ハッフルパフ・リズム』を覚えるのにここまで苦戦してた奴なんて見たことねぇからな」

 

「ぐっふ」

 

「あらあら」

 

「ちょっ!トンクス先輩!トドメ刺しちゃダメですって!」

 

この地獄はハッフルパフ寮恒例イベントらしく、新入生が『ハッフルパフ・リズム』を覚えて自分で扉を開き自己紹介し、和やかにパーティーをするという、なんとも心癒されるイベント!なのだ。『ハッフルパフ・リズム』を叩けたらなぁ!!!

この歓迎パーティー用にホグワーツのキッチンへと繋がる扉から軽食とかも屋敷しもべ妖精さん達に頼んでいるらしいのに!

この扉?を隔てた向こうに楽園があるのに!あるのに!!

あぁ、ハッフルパフ寮!

黄色と黒を基調にした暖かな空間!

巨大で柔らかなソファーにふかふかのクッション!

優しい火を燃やす暖炉に可愛い樽蓋の扉!

薬草学の教師で我が寮監スプラウト先生の持ち込んだ和みの観葉植物たち!

美味しいデザートや優しい寮生達がこの向こうにいるのに!!

 

ぽぅん、ぽぅん

ビシャー

 

「ぎゃー!」

 

「・・・・もはや才能だな」

 

「クリアちゃん、叩く力が弱すぎるわぁ」

 

「タオル、そろそろ換えなきゃ」

 

「ちくしょう!!!こんなところで!」

 

楽園が遠い!!

 

 

 

 




「あ、また悲鳴が」
「大丈夫かな?あの新入生」
「トンクスもついてるからいつかは入ってこれる、筈?多分?」

ぎゃー!

「あの子、大丈夫、かな?」
「あ、このお菓子を取っといてあげよう」
「じゃあ、これも」
「これも食べるんじゃないかな?」
「飲み物は何がいいんだろう?」
「ソファーの一番いいとこ、開けといてあげなきゃ」

「「「今年もうちの新入生すっごく良い子ばっかり!!」」」
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