私の楽しいホグワーツ   作:まりも28

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2019年。今年もチマチマ上げて行きたいと思いますので、気長によろしくお願いします。



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ハッフルパフ寮の為、身を粉にしてでも寮杯を勝ち取ってみせると決めたは良いものの。

その道は険しい。

 

長年ホグワーツにて生活しているピーブズに確認を取ったところ、ピーブズがゴーストを始めて数百年。

我がハッフルパフ寮が寮杯を獲得しているところを数える程しか見たことがないらしい。

数百年かけても数える程とはいやいかに。

ピーブズが騙しているのか?・・・いや、そんなはずは!

と、太った修道士にたまらず確認を取れば、目を明後日の方に飛ばしながら、悟った様な表情をして一つ頷いただけだった。

ゴーストなのに目から涙が溢れている様に見えて、私はそっと目をそらし、クールにその場を立ち去った。

 

 

 

 

「と、言うわけなんだよ!」

 

「うちって・・・・」

 

「あらあらぁ」

 

「ギャハハハハ!!!」

 

広場の隅っこで悩ましくため息を出す私にみんな言葉もないようだ。そりゃそうだよね。こんな話聞かされたら誰だってそうだろうよ。

その輪の中に当然の様に青とオレンジの風船が居るのは、私が暇そうにしてるピーブズに声をかけたからである。

声をかけた瞬間は何でか少し固まって、もう一度声をかけたら変な顔したあとに大人しく着いてきてくれた。

魂の兄弟とか言ってくれてたのに酷い反応である。

太った修道士にぶち当てたのがそんなに気にくわなかったのだろうか?

後で謝っておかなきゃだよね。

 

「ハッフルパフ寮があんなに天使なのに、何百年かけて数回って、おかしいよね!?」

 

「天使と寮杯に何の関係があるってのよ。まぁ、変だけど」

 

「そうよねぇ。

テッド先輩方だって、劣等生という訳ではなさそうだったのだけれどねぇ?」

 

「・・・・・」

 

「ね!むしろ、みんな良い子過ぎて減点とかなさそうなのに何でなんだろ?」

 

「・・・加点があまりないとか?」

 

「・・・あとはぁ、テッド先輩が言ってたみたいに遅刻とかかしらぁ?」

 

「あ~~~~」

 

「え!?うちそんなに遅刻してたのかな!?」

 

「どうかしらね?先輩は一学年丸ごとっておっしゃってたし、あり得ないこともないんじゃない?」

 

「そうねぇ。

勉強事が得意じゃない子もぉ、他寮より多いそうよぉ?」

 

「おうふ、深刻そうな事実」

 

「あのよぉ、兄弟?」

 

「何?兄弟?」

 

何やら気まずそうに片手を上げて発言をするピーブズに不覚にも胸をほっこりさせながら促せば、頬を指でかきながら、思い当たる節を言ってくれた。

 

「お前らが言うのも確かにあんだけどよぉ。

あーー、なんだ。ハッフルパフ寮の主な減点理由としちゃあな?勉強が得意じゃねぇとか、道がわからねぇとかもあるんだが。

あー、俺様が見てるに、だな?」

 

「うん?」

 

「他寮からの妨害があるんじゃあねぇかなぁと、思うんだが」

 

「・・・・は?」

 

「・・・なにそれ?」

 

「ピーブズ、それはどういうことかしらぁ?」

 

ピーブズの発言に固まる私とエヴァとは違い、シャーリーは実に冷静に問い返している。

 

「あーー、なんだ。

ハッフルパフ寮の奴等は基本ド真面目で甘ちゃんばっかりだ。

俺様が見てる限りだが、加点も少ねぇが、最初の遅刻以外は減点も少ねぇ。

寮杯に対してやる気はねぇが、クィディッチには熱心な奴等が多いから優勝した年は寮杯争いに混じる事も少なくねぇな」

 

「あれ?それはかなり優秀なんじゃないの?」

 

「なんだ、凄いじゃない!」

 

「それでぇ、妨害なのねぇ?」

 

ゆるふわな口調なのに眉をひそめたシャーリーは苦いもの口にしたときみたいな顔をしている。

シャーリーの純血らしい一面である。

自寮が優秀なのを素直に喜ぶエヴァは、きつ目の見た目にそぐわずハッフルパフらしく素直な所がかわいい。

けど、シャーリーは家柄もあって大人びているというか、達観しているというのか。

結論として、二人とも大変魅力の多い美少女である。

 

「・・・え、マジかぁ」

 

「・・・」

 

「そうよねぇ。しないわけないわよねぇ」

 

「まぁ、なぁー。

ハッフルパフが抜きん出る年もあるにはあったが、その分、スリザリンの奴らの妨害というか、いじめ、みたいなもんだな。とか、グリフィンドールの奴らのイタズラなんかがハッフルパフに集中しちまうもんだから、結局寮杯を取り逃すんだよな。

ハッフルパフの奴らは寮杯にやる気もねぇし、反撃なんて考える奴が滅多に出てこないもんで、やられっぱなしだしよぉ。

そんなのも理由になんだろうな」

 

「・・・・」

 

「・・・・」

 

「マグルや魔法族に限らず、そういうことを考える人って言うのは、当然居るものよねぇ」

 

恐ろしきトップ争いに言葉が出てこない。

トゥシューズに画びょうって、何年前の話?

・・・って、そういえば今頃の話だっけか?あれ?もう少し先だっけ?

気まずげに具体的な妨害方法を濁すピーブズに前世も今世も喧嘩とかいじめとかに縁の無い私は具体例が画びょう位しか思い浮かばないんだけど、魔法界流の妨害やいじめってどんなのなんだろうか。

主人公ハリーのライバルのマルフォイ君はどちらかと言えば噛ませ犬系でむしろ可愛さすら感じるけど、親世代はドSだらけで可愛さは無かったもんな。

某薬学教授なんて、主人公の父達との対立の影響で、ただでさえひねくれてたのがより捻れちゃったし。

 

「自衛も出来ねぇ状態で目立つのは良くねぇと俺様が忠告しとくぞ。俺様が言うのもなんだが、純血の奴らはプライドが異様に高い。下手に反感買おうもんなら何されるかわかんねぇからな。

・・・ハッフルパフ連中はただでさえ疑わねぇというか、気にしなさすぎというか。

・・・とにかくだ!今は何かしでかすんじゃねぇぞ。特に兄弟な」

 

「私限定!?何故に!?」

 

「あーー。

・・・昨日今日会った、知らねぇとは言え、ポルターガイストの、混沌の生き霊たる俺様にそんな目を向けてくんのは兄弟だけしか見たことねぇからだ、な」

 

「えっ、どんな目?

確かにシャーリーやエヴァみたいに美少女じゃないけどお母さん譲りのお気に入りの目なんだけど」

 

「それ、アンタの目自体がどうとかじゃないと思うわよ」

 

「ふふふ、それはねぇ?「だぁーー!!!俺様はもう行くからな!またな!兄弟!」あらあらぁ」

 

「えっ!?これから対策一緒に考えてくれんじゃないの!?」

 

「また今度だ!!!」

 

「えぇ~~!!ピーブズならなんかいい案あるかと思ったのにぃ~~!」

 

「やっかましぃっ!!あばよ!」

 

「ちぇ~!」

 

何処へともなく飛んでいく兄弟、忙しいのか?

それなのに私に呼び止められたら素直に着いてきてくれるなんて、いい奴である。

出逢い頭のあの変な顔は用事でもあったのを言い出せなかったんだろうか。全くもって、兄弟はいい奴である。

 

「・・・ピーブズって、実はいい奴なの?」

 

「兄弟はいい奴だよ!」

 

「多分、本当はそんなに良い人じゃないわよぉ?

そもそも、ポルターガイストなのだから人ですらないわぁ」

 

「ポルターガイスト?ピーブズはゴーストじゃないの?」

 

「まぁ、あの風船みたいな人間はなかなか居ないでしょうけど?」

 

「そうではなくてねぇ、マグルではどうか知らないけれどぉ、魔法族ではポルターガイストとゴーストって別の物なのよぉ」

 

「別の物?」

 

「んん?ゴーストはゴーストでしょ?

マグルだとポルターガイストってゴーストが起こす超常現象の事を言うんだけど、魔法族だとどう違うの?」

 

「そうねぇ、簡単に言うと、ゴーストは魔法族の者の中でも死後、さまざまな理由があって、この世にとても執着してしまった人達がなるのよぉ」

 

「そこはマグルのゴーストの解釈とあんまり違わないかな?」

 

「そうね。映画とかでもだいたいが、死後の怨みがー、とかだしね」

 

「マグルでもそうなのねぇ。不思議だわぁ。

ただ、ポルターガイストは全く意味が違うみたいねぇ。

マグルのいう超常現象って、本当は嘘か魔法族によるイタズラなのぉ」

 

「え、霊能力者とか夢とか幻なの?」

 

「クリア、そういうオカルト系信じてるんだ」

 

「えっ!?エヴァは実際に魔法があるこの世の中なのにオカルトは信じてないの!?」

 

ここに前世持ちの転生者がいるのに!?とは言えないけども!!!

 

「だって、見えない物は信じる価値ないじゃない?」

 

「ゴーストは見えてるじゃんか!!」

 

「ゴーストは魔法だって話じゃない!魔法ならオカルトとは違うはずよ!」

 

「なんか矛盾を感じる!!!」

 

「気のせいよ!!」

 

「・・・ふふふ~、エヴァちゃんはオカルトが苦手なのねぇ」

 

「~~~っっ!!シャーリー!!」

 

「あれ?そういう?」

 

「クリア!黙ってなさい!」

 

「可愛いな!おいっ!」

 

「黙りなさい!」

 

「・・・うぃっす」

 

つり目美少女が図星を指されて羞恥に顔を染めて目を潤ませるってそれなんてご褒美。

言うこと聞いちゃうわ~。素敵だわ~。心のメモリにRECだわ~。

 

「それで!!ポルターガイストって結局なんなのよ!」

 

「話題をずらしていくぅ」

 

「本題はこっちだったでしょ!!」

 

「ふふふ、ピーブズも少し言っていたけれどねぇ?

魔法族のポルターガイストって言うのは混沌のエネルギーの塊なのよ」

 

「混沌のエネルギー?」

 

「スゴく中二病っぽいね!」

 

「チュウニビョウが何かはわからないわぁ」

 

「デスヨネー!!って、あれ?エネルギーの塊ってことは生物じゃないの?」

 

「・・・そうなるわねぇ」

 

「・・・・混沌のエネルギーが人みたいな形をしているだけってこと?

それ、人じゃないじゃない」

 

「・・・そうなるわねぇ」

 

「・・・ピーブズは人じゃない?」

 

「ええ、そうよぉ。ポルターガイストは、人じゃない。人だったことがないのよ」

 

「クリア・・・」

 

「・・・・・」

 

心配そうに見詰める二人の視線を感じつつ、胸に去来するのはただ、一つの感情のみである。

 

「兄弟すごくね!?!?!?」

 

「・・・・・」

 

「・・・・・」

 

「エネルギーの塊が自我を持つだけでも凄いことなんじゃない!?

あんなに感情豊かってことは長い年月で成長してるってことだよね!?ロマンだよ!!しかも混沌の生き霊でしょ!?どこの二つ名!?

うわぁ!私そんなロマンの塊と魂の兄弟ってこと!?

私もすごくね!?!?!?」

 

「アー、スゴイワネ」

 

「ふふふ。クリアちゃんって不思議ねぇ」

 

「Foooooo!!!」

 

広場の隅っこで私は叫ぶよ!!

 

「ファンタジー最高!!!やふーーー!!」

 

 

 




「あんなデカイ声で叫んだらイヤでも聞こえるわ、バカな兄弟め」
「ん?どうした?ピーブズ、随分気持ちの悪い顔をしているではないか」
「い、いえ、閣下、なんでも。なんでもありません!」
「・・・ふむ?」
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