そんな私にビッグイベント到来!
吐いてないよ?
オリバンダー杖店への到着である!
イギリス魔法界一、歴史ある由緒正しい杖店である。
杖を買うならここ!ってぐらいお薦めの店だと向かう道すがら、楽しそうに教えられた。
ダイアゴン横丁の買い物ラッシュの中で、始終険しい表情だった二人が見せてくれた笑顔にじんわりと泣きそうになった。
オリバンダー杖店は一度入るとその杖の多さに圧倒されてしまった。
ショーウィンドに紫のクッションで飾られた高そうな杖たち。
天井まで積み上がった杖の入ってるであろう箱の山。それが店の奥の奥の奥。見えなくなるまで続いている。
外観から窺える店の面積と全く合ってないのだが、どうなってるのか、もはや魔法である。
「おや、小さな小さな魔女さん、いらっしゃい。
ホグワーツの先生方も、ご機嫌麗しゅう。」
イギリス一の杖職人で、杖選びの眼力確かと呼び声名高いかのオリバンダー氏は、満月みたいな目をしたお爺さん。穏やかな笑顔が大変可愛い人だった。
「お、お邪魔します。」
しかし、オリバンダー氏よ。
なぜ、二回小さい言ったし。
「ご機嫌よう。ミスター・オリバンダー。
私達は彼女の荷物を漏れ鍋へと預けて参ります。
その間、よろしくお願いしますわ」
「やぁ、ミスター・オリバンダー。
いいかい?ミス・アヴァロン?
私達が戻ってくるまで、けして一人で外へ出てはいけない。わかったね?」
「はい、フリットウィック先生」
二人とも目が真剣だ。
ここで、いいえ、とか絶対に言えない雰囲気に、私も頷かざるを得ない。基本的に良いこだからね!
そんな二人が颯爽と店を出ていくのを手を振って見送ると、さて!憧れの杖の入手イベントである!
「お嬢さん、さぁ、杖腕を出して」
「よ、よろしくお願いします」
おどおどと腕を差し出すと腕の長さを確かめたり手のひらをじっと見たり、うん、これ、すごくいたたまれない。
一頻り確かめた後、うんうんと一人で頷き、首をひねりながら一人で奥へと去って行くオリバンダーさん。
あれ?そこら辺の杖を試すとかじゃないの?
紫のクッションに乗ってるのとか、ショーウィンドウに飾ってあるのとかは?
え?私の杖ここに無いの!?
「あ、あの~?」
奥からごそごそと音がするわりには一向に帰ってこないオリバンダー氏。
あれぇ?ハリーの時って割りとすぐに帰ってきてはブンブン振ってたよなぁ?
杖を棚からボトボト落とし、ガラスだかを割りまくり。
でも、最後は謎のオーラを発して鮮やかに主人公感を演出する。
流石の主人公っぷりを「ああ!あったあった!」
「ひぇっ!!」
突然棚の奥から大声を出すのは本当に止めて欲しい。
妄想してるときに大きい声とか、普通に心臓に大負担だから。クリアさん11歳の寿命が縮んじゃうんで。
「さぁ、この杖を試してみようか。
リンゴの木、ユニコーンのたてがみ」
初っ端から随分とファンシーな素材が来ましたな!!
原初の実、りんご。一角獣ユニコーン!まさに乙女!
おっ?おっ?
きちゃいますかね!きちゃいましたかね!?
オリバンダーさんから、差し出された杖をきゅっと握っ「ああっ!違ったようだね」る前に奪われた!?
「え?」
「それでは、こっちでどうだい?
ブドウの木、ドラゴンの琴線」
「あ、はい」
ブドウ、それは美味しい実。ドラゴンの琴線という王道の道へ!?
「じゃ、じゃあ」
さっきの様にやっぱり違うとか言われる前に素早くオリバンダーさんから、奪っ、、、お預かりする。
初めての杖振りいざ!
そして、次回へ!