デスマーチからはじまる異世界マン遊   作:もっち~!

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ミト視点です。

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SS:ミトの怒り

 

アール先輩の件は、どうにか落着した。正妻であるアーゼが旅に同行しないので、セーラが正妻代行って、ことで…セーラも納得してくれたので、問題は特に無い。

 

今回、リザに指示した件により、リザ、アリサ達からの信頼が厚くなったようだ。勿論アール先輩である。アリサをアリサのままで死なせて上げたいって言う、彼の想いは仲間達の絆をより強くしたと思う。普通は悪魔になったら殺せだと思うのだが、アール先輩らしさだろうな。

 

で、問題はもう一人の爵位持ちである。トルマの家に行って、全然連絡が無い。どうしてやるかな…ふふふ♪

 

--------

 

オーユゴック卿と私で、トルマ邸へと乗り込んだ。

 

何故か、料理人をしている兄ぃ…お前、何をしているんだ?

 

「ミト…これは…色々と…」

 

私を見るや狼狽える兄ぃ。

 

「なんだ?あぁ、ペンドラゴン卿の配下の小娘かっ!」

 

トルマが失礼な事を言う…私が兄ぃの配下だと…

 

「トルマ!お前、失礼では無いか?」

 

「あぁ、これはオーユゴック卿…お久しぶりです。ペンドラゴン卿の作ったテンプラって料理です、どうぞ」

 

「う~、旨い…」

 

「でしょ?連日、ペンドラゴン卿が、皆に料理を振る舞ってくれているんですよ」

 

それで、連絡が無いのか…

 

「これはこれだ。お前、ミツクニ卿に何を失礼なことを言ったんだ?!」

 

オーユゴック卿の言葉にキョトンとするトルマ。無自覚か…

 

「ミツクニ卿って、あのミツクニ卿ですか?お会いしたことは無いですよ」

 

「すみません、こいつ、無自覚なようです」

 

こういう空気読めないヤツっているよな。それよりも本題だ!

 

「私達の馬車2台を返せ!」

 

「馬車?あぁ、ペンドラゴン卿の古い馬車か?処分したよ。馬は良い部類なので、今、ペンドラゴン卿専用の4頭立ての馬車を作っているんだ」

 

はぁ?処分しただと…あれは、アール先輩の馬車だぞ…

 

「何、勝手に処分しているんだ?持ち逃げした挙げ句に…」

 

「お前、失礼だろ!ペンドラゴン卿のメイドのくせに!」

 

メイド扱いか…

 

「トルマ!お前の方が失礼だろ?ミツクニ卿になんてことを…」

 

オーユゴック卿の言葉にキョトンとするトルマ。

 

「はぁ?何を言っているんですか?その小娘に騙されているんですよ♪」

 

コイツ…許せない…

 

「この方は、小娘では無い。正真正銘のミツクニ卿だ。トルマ、頭が高いぞ!」

 

って、オーユゴック卿。

 

「え?何を言っているんですか?もう、やだな、そんなジョークを♪」

 

全然意に返さないトルマ。強心臓持ちか?

 

「ジョークでは無い。すみません、理解力が足り無く」

 

私に頭を下げるオーユゴック卿。

 

「え…まさかなぁ…ジョークとか、小芝居は止めてくださいよ…」

 

兄ぃの顔を見て固まるトルマ。先程から兄ぃへはメッセージで口撃していた。その顔は顔面蒼白で、腰が抜けたのか、尻餅をついている。

 

「ヒカル…落ち着け…」

 

「落ち着いていますわよ、ペンドラゴン卿♪あんまり、おいたがすぎると、アルジェント卿の仲間がキレると思いますけど。いいんですか♪」

 

「だから、待て…落ち着いて、話そう」

 

「私は落ち着いていますよ、ペンドラゴン卿。アーシア辺りがキレるとどうなるかな?」

 

「やめて…なぁ。俺に出来ることは何でもするから…」

 

「何を小娘風情に、そんなに怯えているんです?」

 

ふふふ、トルマの声が震えている。

 

「アーシアって、ダンジョンコアだぞ…」

 

「え?」

 

「アルジェント卿は、ダンジョンコアを持ち歩いているんだ…それも都市核とリンク出来る機能まで持っているし…」

 

兄ぃはアーシアの持つ絶大な能力を理解していた。たぶん、アール先輩よりも…

 

「そうだ…トルマよ。お前が敵に回したアルジェント卿だが、儂の孫娘の旦那になるんだよ。意味はわかるな」

 

オーユゴック卿も口撃を開始した。

 

「え?孫娘?セーラは神託の巫女で、リーンは勇者の従者でしょ?嫁がせる孫なんか、いないでしょ?」

 

怯えた顔のトルマ。

 

「セーラを巫女籍から外して、アルジェント卿へ嫁がせる♪」

 

「え…神託の巫女ですよ」

 

「だから、なんだ?セーラが望んだことだ。トルマに言われたくはない!」

 

「トルマ、馬車を返しなさいよ!王都へ向かうのに、馬車が必要なんだからね!」

 

「処分したって言っただろ?小娘!」

 

「兄ぃ!最後まで言わせないわよねぇ~♪」

 

「わかった。金は俺が持つ…馬は返す…だから、止めろ~」

 

どんなにチーターであろうと、真面に都市核とは戦え無い。もし勝てるとしたら、魔王を倒す為に、都市核と協力をしたアール先輩だけだと思う。

 

あれから、先輩自身も都市核とリンクできるようになったらしい。まぁ、リンクした為に人間を辞めたんだもの、そのくらいのメリットはあってもいいと思う。

 

「あと、ペンドラゴン卿、アナタの爵位を下げます。子爵ではなく、士爵ですよ。今からね」

 

私は身分を更新する呪文を唱えた。兄ぃの身分証が光輝いた。この呪文が使えるのは一人だけ…

 

「え…王祖ヤマト様…」

 

トルマがここで腰が抜けたようだ。そう、ヤマト石を作った王祖ヤマトは私だよ~♪

 

「トルマよ!失礼の数々を詫びろよ!」

 

オーユゴック卿の言葉を置き土産にして、この場を去る私達。

 

 

 

 

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