デスマーチからはじまる異世界マン遊   作:もっち~!

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再会 Part1

ミトと共に王様に呼ばれた。

 

「あのですね…爵位の件なのですが…王祖様が勝手に授けるのはちょっと…」

 

それはそうだ。あぁ言う物は本来、王様が授ける物である。

 

「まぁ、暫定的な処置だよ♪」

 

ミトはどこ吹く風。王様の前でも強気である。

 

「ですので、私の方から、正式に授けたいと思うのですが…」

 

ミトの前では弱気な王様。

 

「うんうん、それで、どうなるのかな?」

 

王様の裁定をワクワクして待っているミト。

 

「王祖様は、ミツクニ公爵として、活動して構いませんが…アルジェント男爵は、何故ゆえ降格されたのですか?」

 

降格?出世街道では無いのか?

 

「あれ?爵位の順番を間違えたかな?」

 

ミトが苦笑いしている。

 

「子爵の方が男爵より上位なんですが…」

 

王様がミトに言いづらそうに伝えている。

 

「なるほど…そういうことだよ、アルジェント君♪」

 

まぁ、俺に実害は無いので、問題は無い。

 

「で、ですね…アルジェント卿は、ムーノ市の都市核と契約されていますよね?」

 

あっ、問題はそこか…

 

「返却すれば良いのかな?」

 

「いえいえ、そのままでかまいません。ニナ執務官からも、アルジェント卿を外さないでくれと懇願されております。そこでなんですが、都市核を持つと言うのは、領地を持つということで、その資格は伯爵以上に有ります。ですので、アルジェント卿が子爵とか男爵では問題が有るんです」

 

それは特進なのか?

 

「なので、アール・アルジェント卿は、ミツクニ公爵付きの侯爵とします。いかがですか、王祖様…」

 

あぁ、ミトへの最大限の譲歩って感じかな。王様も大変だな、自分よりエライ王祖が生きているって…

 

「良いんじゃないかな?アルジェント君が、困らないようにしてくれれば良い」

 

ミトは涼しい顔である。

 

「もう1名のペンドラゴン卿だが、あれは、ペナルティー中なんで、士爵のままで良い」

 

「御意!」

 

王様でも「御意」って言うんだ。いや、言わせてしまうミトがすげぇ♪

 

「後は、何か問題有るかな?」

 

「あぁ、私の方から良いですか?」

 

宰相が手を挙げて発言をした。

 

「うむ♪」

 

「で、ですね。現状、アノ辺りはムーノ男爵領と地図では表記されていますので、そのまま行政区もムーノ男爵領としますが、正式名称はアルジェント侯爵領となります」

 

「その辺りは、執務をされる者に任せるよ。ボクが口を挟むことでは無い」

 

「あぁ、ご理解、ありがとうございます」

 

王様と宰相がミトに頭を下げている。

 

「そうだ。ムーノ男爵はどうなるのかな?」

 

宰相に質問をした俺。

 

「完全なお飾りで権限は何もないです。まぁ、訪れた貴族達をもてなす程度の権限しか無いですね。執務官のニーナの方が爵位が上位ですから。まして、ニーナはアルジェント卿の言葉以外、耳を貸さないでしょうし」

 

鉄血って頑固ってことかな?

 

「じゃ、カリナは一般人?」

 

「う~ん…ペンドラゴン卿次第でしょうね。士爵夫人って線もあるでしょうから」

 

なるほど…

 

--------

 

ミーアとともにボルエナンの森へ…ミーアをエルフの里に置いて、俺はアーゼの元へ。

 

「聞きましたよ!なんて、無茶をするんですかぁぁぁぁ~!」

 

泣きながらタックルしてきたアーゼ。大きな胸が一瞬プロテクターに見えたのは内緒だ。

 

「でなんだけど…人間で無くなったらしいんだけど、婚約はどうなる?」

 

「うん?問題無いよ。寧ろ、好都合だよ♪人間は寿命が短いからねぇ~」

 

なるほど…

 

「リッチになったんだけど…」

 

「うん、ルールブックを調べたよ。でねぇ、不死者と結婚しちゃダメって書いてなかったよ♪そもそも神様も不死者だし」

 

あぁ、そうだね。簡単に自己蘇生するそうだ。この世界の神様は…

 

「だから、ノープロブレムだよ♪」

 

問題が無いらしい。次に問題になりそうな、セーラのことを話した。

 

「うん♪それも問題ないよ。むしろ嬉しいかな。ダーリンがもてるって、嬉しいよね♪」

 

そういうものなのか…

 

「1000人くらい子供を孕ませれば、神様と同格になるらしいから、一人3人産み落とすとして、300人くらいは問題ないよ」

 

産み落とす?卵を産む訳ではないのだが…

 

「300人は無理だろ…俺の記憶力では、名前は覚えきれない」

 

「うん♪そういうと思ったよ。でも、問題は無いから。私はダーリン一人だから♪」

 

こんな俺にベタ惚れ…有り得ない。連敗街道を歩んでいたんだし。

 

「困ったり、悩んだりしたら、気軽に来てね♪」

 

アーゼと一夜を共に過ごした。

 

---------

 

ミーアをアリサに預け、ニナの元へ向かった。

 

「侯爵就任、おめでとうございます。アルジェント卿の配下として嬉しいです」

 

って…えっ?配下?

 

「配下って?」

 

聞き間違えたのかと思い、聞き直した。

 

「今まで私より爵位が低かったでは無いですか。それでは、配下にされませんから♪これで、公式に表明できます」

 

って、俺の配下になったと言い張るニナ。

 

「まぁ、ニナにまかせるよ。そっち系は疎いから」

 

「まかせてください。執務系、事務系はプロですから♪」

 

いい笑顔を俺に向けるニナ。

 

「で、立て直し具合はどうかな?」

 

「ムーノ男爵がネックですね。公金を使い込む始末です」

 

今まで通りの税金では無い、緊縮財政なのが分からないらしい。

 

「勇者研究の一人者と称し、その手の資料を公金で購入して、勇者博物館なる物まで、建設するようです。住民達は反対なんですけどね」

 

反対だろうな。魔族に洗脳されていたとは言え、高額な税金を納めさせた悪代官だし。

 

「俺も反対だよ。勇者研究か…サガ帝国には現役の勇者がいるんだったよな?」

 

「えぇ、そうです」

 

「国外追放させるか…執務にジャマだし。宰相に相談してみるよ」

 

「お願いします」

 

「足り無い予算の予算資料を纏めておいてくれ。緊急性のある件は優先的に金の工面をするから」

 

「申し訳ありません」

 

「しょうがないよ、税収が少ないんだし、税率を低くって命じたのは俺だし」

 

「あなたが上司で良かったです。これからもがんばりますので、たまには見回りに着て下さいね♪」

 

「あぁ」

 

ニナと軽く口づけをして、次の目的地へ…なんか、働いている感が満載である。もう死ぬ事はないはずだけど…

 

-------

 

「先輩…ギブミー金♪」

 

サトゥー先輩の元へ…まだ、トルマの家にいた。

 

「あぁ、金で済むなら、金で解決するさ」

 

って、お金持ちの先輩。

 

「カリナの親の浪費のせいだからね。旦那としては出すのは当然だよね?」

 

「おい!旦那になった訳では無い」

 

「そうそう…カリナは一般人になったからな」

 

先輩の隣にいて、先輩に甘えている巨乳娘に伝えた。

 

「え?どういう意味だ?!」

 

「そういう意味だよ。お前の親父は名ばかりの男爵になった。権限は貴族をもてなすことだけだ」

 

「そんなはずは無い。太守だぞ!」

 

太守とは都市核の管理者のことである。

 

「悪いなぁ。太守は俺だ!」

 

「嘘を言うな!」

 

剣を抜き、俺に切っ先を向けてきた。

 

「じゃ、確認してみな♪」

 

俺は迎賓館へ転移した。

 

-------

 

疲れた…寝室へと向かう。ベッドに横になると、すぐに睡魔が迎えに来た…

 

 

「終わったか?」

 

メタボ氏の声…あぁ、寝てしまったようだ。どこまで報告書を書いたっけ?

 

「取り敢えず、ここまで書けました。で、佐藤先輩と後輩氏はその後、どうなりました?」

 

俺の手渡した報告書を見ながら、

 

「出社しないんだよ。二人共帰った形跡が無いらしいし…二人で駆け落ちかな?」

 

駆け落ちかぁ…いいなぁ…

 

「アール君は、その心配は無いので安心だよ♪」

 

まぁ、駆け落ちをする相手がいない。もう半年くらい家に帰った記憶が無い。たまには、帰るかな…

 

佐藤先輩のデスクに立ち寄った。デスクの下に仮眠ルームを作っていた先輩。そこをなにげ無く覗くとミイラ化した先輩がいた。ここにいたのか…誰も気づかなかったのか?俺がそのミイラを手に取っていたのに、誰も見ようとしない。いや、気づいていたんだ。だけど、見ない振りをしていただけだろう。タダでさえ忙しいのに、厄介ごとはゴメンって感じなんだろうな。

 

俺は先輩のミイラを、大切にキャリーバックに詰めて、会社を出た。以前、後輩氏に彼女の家の場所を聞いていた。その記憶を頼りに、彼女の家へ向かった。石段がつづら折りになって続いている小高い丘。途中には、赤い鳥居が立っている。キャリーバックを大切に持ち上げて、石段をゆっくりと昇っていく。鳥居を潜ると、平地になっていた。ベンチもある。そこに腰を下ろして、しばしの休憩。ふと、後を見ると、斬り断った崖だった。そして、ふと目に入ったのは、崖の底にある骨らしい物。

 

ここに座って、睡魔に襲われたら、崖に吸い込まれて行く…そんな笑えない情景が脳裏に浮かぶ。睡眠不足で眠ってしまった後輩氏…崖に吸い込まれて行く…俺は、崖を降りられる場所を探し、底へ向かっていく。そして、雨ざらしになって、色がはげている後輩氏のスマホを発見した。スマホを見て居て、寝落ちしたのか…その付近に散らばる骨の様な物を広い集めて、先程の平地を目指して昇っていく。

 

キャリーバックに後輩氏を詰めて、更に上に昇っていく。

 

「どうした?」

 

昇り切ると、知らない女の子が話し掛けてきた。

 

「知り合いを弔いに来たんだよ。どこか、静かな場所はあるかな?」

 

「うん♪こっちだよ~♪」

 

彼女に導かれて進むと、大きな石で出来た3連の鳥居があった。そこを潜ると森に出た。俺は、そこに穴を掘り、先輩と後輩氏の成れの果てを埋めた。

 

「お兄ちゃんは、どうするの?」

 

「帰って、二人の仕事を終わらせないと」

 

「そう…いつか…また来てくれる?」

 

「あぁ、機会が有ればな」

 

「約束だよ」

 

俺は笑顔で見送る少女を残して、鳥居を潜り、元の場所へ戻った。

 

-------

 

身体が揺すられる。地震かな?

 

「夕食ですよ~」

 

誰かの声…

 

「おい!昼寝が長すぎるぞ~」

 

後輩氏の声だ…仕事かぁ…

 

「後10分…」

 

「毎回、それかよ~。まったく…では、今日はサプライズゲストにして貰うかな♪」

 

サプライズゲスト?佐藤先輩はカンベンである。

 

柔らかな物が唇に…あれ?この感触、どこかで…恐る恐る瞼を開けると、ゼナがいた…

 

--------

 

夕食…サプライズゲストとして、ゼナ分隊4名もいる。

 

「心臓が止まるかと思ったよ~」

 

「はぁ?お前、起きてから30分くらいしないと、心臓が動かないだろ?」

 

って、ミトの指摘。確かにそうだ。死んだように眠るでは無く、俺の場合、死んで眠るであるから…

 

「なんで、ゼナがいるんだ?」

 

「えっ!それは…あの時、言えなかったことを言う為です」

 

涙目のゼナ。

 

「はっきりと言われたけど…」

 

「うん…自分の気持ちに嘘を吐いてしまいました。ごめんなさい…」

 

今更、謝られても…

 

「プライベートなことは、二人の時に話して貰えるか?頼みがあってきた」

 

イオナが軍指令から受けた理不尽な命令について話した。

 

「その軍指令をボコれば良いのか?」

 

「出来れば、解任かな…」

 

軍のことは軍に任せるか…

 

「後で、ジュレちゃんに頼んでみるよ」

 

「うん?ジュレちゃんって誰?」

 

イオナに聞かれた。

 

「えぇっと…本名は…」

 

「お前は、記憶力が無さ過ぎだよ。シガ八剣筆頭のジュレバーグの事だ」

 

って、ミトが補足を入れてくれた。

 

「ジュレバーグ殿をちゃん呼びて…」

 

ゼナ達が引いている。なんでだ?

 

「で、命令に逆らうんだ。お前達は戻れないだろ?なぁ、うちに来ないか?」

 

って、ミト…何を企てているんだ?

 

「うちとは?」

 

ゼナが恐る恐る訊いた。俺も恐る恐る聞き耳を立てた。

 

「ミツクニ公爵付きの兵になって欲しいんだよ。アルジェント卿は、仲間をいっぱい囲っているけど、私の直下は問題有りの爵位持ちが2名しかいない。だから、君達4名を雇いいれたい。この決定にはセーリュー伯爵の異論反論を認め無いとする。どうかな?」

 

「どうかなって…」

 

戸惑うゼナ。

 

「伯爵なら、アルジェント侯爵の方が爵位は上だ。困ったら、アールを頼れば?」

 

えっ!それは…

 

「じゃ、反論が無いので決定だ。今日からミツクニ卿配下の部隊だ。で、ゼナはアールの第3夫人候補だ。いいな!」

 

第3夫人…まさか、300人ほど、作る気なのか…

 

『協力はするよ♪』

 

心がミトに駄々漏れていた。

 

「今更…」

 

「今からだ。過去なんか、アールは覚えちゃいない。そうだろ♪」

 

頷いておく俺。

 

「そうなんですか…」

 

ゼナが俺の顔を見つめている。

 

「後、うちには軍籍は無い。だから、ややこしいことは抜きでいい」

 

ややこしいのが苦手なのは、ミトだと思うけど…

 

 

 

 

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