デスマーチからはじまる異世界マン遊   作:もっち~!

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ブタの街だと思っていたら、プタの街だったorz


プタの街での災難

お仕事…迷宮都市の住処で寝ていたのだが、ミトからお仕事を頼まれた。最果ての街プタへ行って問題を解決して来いって…

 

で、治安は最悪なので、人選は注意と言われた。どうするかな。アーシアと羽川は必須で、後はメリー辺りか?そうなるとルススとフィフィもセットになるのか。

 

リザが来たがっていたが、亜人差別が激しいかもしれないと伝え、今回は諦めて貰った。ミトがいう治安が最悪って、きっと最悪なんだろうな。

 

一番近い拠点まで転移して、馬車でプタの街へと向かった。

 

門の前で揉めている男女5名。小銭を残して、残りを『強奪』した。そして、門番の前へといく。

 

先程の女性達は顔パスで門の中へ、少年は門番により排除された。

 

「入市税が払えないヤツは、ここを通せない」

 

「バイト料が入れば…今、アイツらとの会話を聞いていただろ?」

 

「魔狩人風情は、現金払いが鉄則だ!」

 

門番達にボコられる少年。メリーがメモに書いていく。

 

「やあ、プタの街にようこそ。見ない顔だが、行商人かい?」

 

「いや、旅の途中に寄っただけだよ」

 

身分証明書の銀製のプレートを門番に見せた。

 

「こいつは失礼しました。貴族様でしたか。失礼ついでに貴族様、旅の途中という事でしたが、ここは最果てのプタの町ですぜ? いったい何処への途中なんです?まさか山越えして翼竜の巣に卵取りですかい?」

 

下品な笑顔で、メリー達を値踏みするような目付きで見て居る。門番がこれでは、街の中は巣窟か?

 

「そうそう、守護のポトン准男爵のところには、頭のおかしい他国の貴族が逗留しているみたいだから近寄らない方がいいですぜ」

 

忠告はしてくれた。そこに、問題の源がいるんだな。この街でも街のトップが、闇に加担しているのか?

 

ミトに確認すると、守護とは執政官のことらしい。お代官様って感じなのだろうか?

 

マップ情報で確認すると、問題の人物は、ドォト・ダザレスで、マキワ王国の侯爵で、火魔法使いのようだ。ミトに、人物照会を依頼するメッセージを投げておく。賞罰欄に「放火」「殺人」とあったから。とんでも無いヤツとつるんでいるなぁ。この街のお代官様は…って、街に入れちゃダメだと思う。門番がいい加減なのか?お代官様が誘い込んだのか、捜査してみないとなぁ。

 

このプタの街は、今までの都市と違い、かなり狭い。1キロ四方あるかどうかって感じであり、この街の貴族は、ポトン准男爵一家とダザレス侯爵の関係者だけのようだ。ロクでもない上級社会だな。

 

「ルスス、フィフィ、メリーを護ってくれよ。けっこうヤバい街のようだ」

 

「まかせて!」

 

まぁ、メリーも勇者の従者だったから、タダではやられないだろう。

 

考え事をしていたら、馬車の馬達が誘導され、門前の宿屋へ引き込まれた。ここに泊まるとは決めていないのだが、馬車から馬を手早く外し、宿屋の者が勝手に馬車の扉を開いた。

 

「これはこれは若様、ちょうど良い部屋がございますです。さぁさぁ、こちらですよ」

 

「強引だな!」

 

「敷地に入った以上、1泊分の料金はいただきますよ。どうします?」

 

『問題は起こすな!我慢しろ!』

 

って、ミト。くそっ!強引に宿屋が決められてしまった。部屋に案内されたのだが、浴槽はあるものの、給水設備は無かった。水は有料でバケツ1杯、銅貨1枚だと言う。その水は下水のような臭いがするし…舐めて居るのか?!

 

夜中に盗賊が来るので、ガードマン代が別途請求だという。宿泊費と合わせて、1泊一人銀貨2枚らしい。ぼったくりもいいところだ。

 

「よお、貴族様が泊まってるのはここかい?」

 

って、山賊のような男が、入って来た。セキュリティーが甘々では無いのか?その男は、床一面に解体した鹿の肉を広げた。

 

「銀貨2枚だ♪」

 

って、肉の押し売りのようだ。なんて宿だ…新鮮な肉ってことでは無いし。虫が集っていて、腐敗臭がするんだけど…

 

部屋にはキッチンが無いので、宿屋のコックが引き取っていく。調理代は一人銀貨1枚らしい。一体、いくら請求されるんだ?

 

 

鹿肉料理が出来るまで、時間がかかるということで、観光へと出掛けた。歩いて10分くらいの場所に港があるそうだ。

 

「怪しい宿屋ですね」

 

って、メリー。

 

「まったくだよ。ぼったくりしすぎだよ。この街の再建計画を立てた方が良いな」

 

「わかりました。戻りましたら、検討いたします」

 

で、港…食い物屋や屋台、露店が出ていた。宿で食わないでもいいじゃん。新鮮で綺麗そうな食材だし。見て廻っていると、いきなり声を掛けられた。

 

「なぁ、貴族様か?」

 

チンピラか?

 

「そうだけど」

 

「回復薬があったら、恵んでくれ!」

 

チンピラ風の男が土下座をしてきた。

 

「何があったんだ?」

 

あの問題の男が、火弾を何軒かの亜人の家に投げ込んで、家を燃やしてしまったそうだ。その際、彼の姉が、亜人の子供を助けようとして、大やけどを負ってしまったんだと。

 

「お前の姉の元へ連れて行け!俺は回復魔法持ちだ」

 

「助けてくれるのか?」

 

「困っている者を助けるのは、上に立つ者の務めだ」

 

彼の姉の元へ行き、『回復コンポ』を発動した。彼女は淡い緑の光に包まれて、火傷が治っていく。彼女の症状は酷かった。右肩から顔の右半分にかけて焼け爛れていた。今は、たぶん火傷する前の状態になったはずだ。

 

「神聖魔法ですか…司祭様でしたか…」

 

俺に跪く男性。俺はそういう存在じゃないんだけど…

 

で、問題の男は、街の衛兵が手を出せないばかりか、衛兵が味方をしているらしい。お代官様の仲間なので、逆らえないのだろう。いや、衛兵のレベルが低いんだろうな。あの門番を見ればわかる。

 

「なぁ、まだ火傷を負った者がいるんだ。助けて下さい…」

 

「あぁ」

 

男性に案内された場所は、大規模は焼け跡であった。何人もの亜人達が、横たわっている。

 

「アーシア、マナを分けてくれ」

 

「えっ!」

 

「たぶん、足り無いと思う」

 

「ダメです…マスター…」

 

「じゃ、羽川…マナを寄こせ!」

 

「ダメだよ…ねぇ」

 

「じゃ、いいよ。自前で吸収する」

 

都市核とリンクして、マナを受け取りながら、『回復コンポ』を火傷を負った者達に掛けていく。痛点が無いので痛くは無いが、何かが消えていく気がする。

 

「ダメ…」

 

羽川の感触…

 

「マスター…」

 

アーシアの感触…まるで感じ無い…俺は、このまま、消えられるのかな…

 

--------

 

ここは…柔らかな者に包まれている。

 

「おはよう…」

 

アーゼの声。

 

「あぁ」

 

「よかった…目が醒めて…」

 

「俺はどうなった?」

 

「月の女神が器作って、私が魂を入れました」

 

羽川がいた。

 

「ごめんなさい…私達のせいで…」

 

羽川が謝罪している。なんで?

 

「俺は今、何者?」

 

「魔神と星霊テラの融合体だよ、お兄ちゃん♪」

 

カグヤもいるようだ。

 

「お兄ちゃんは最終形態になったんだよ。もう、大丈夫だよ。ほぼ無尽蔵のマナを持っているから♪」

 

ほぼ無尽蔵なマナ?

 

「そう…この星のマナはお兄ちゃんのマナと同意なんだよ。次にお兄ちゃんが果てる時は、この星も終わりってことだよ」

 

マズいじゃん…

 

「お兄ちゃんの関係者4名で相談した結果、そういうことにしたんだ」

 

関係者4名?

 

「星霊ルナである私カグヤ、星霊ガイアであるカグラ、魔神の彼女だったパリオン、魔神の愛人であるアーゼの4名だよ」

 

なんかうっすらと記憶が…

 

「お兄ちゃんと私は兄妹、カグラがお兄ちゃんの彼女だった。サトゥーさんは、アコンカグラを抹殺する為に送り込まれた殺戮者だよ」

 

まさか…あの星降りは…

 

「そう、本来であれば、あの流星雨でアコンカグラは死ぬはずだった。でも、お兄ちゃんが、それを阻止したんだよ」

 

じゃ、ミトは?

 

「アコンカグラの依り代…流星雨で死んだアコンカグラを封印する為の器だった。だけど、お兄ちゃんに護られて、封印はされなかった」

 

「ごめんね…神々の暴走で迷惑を掛けまくって…」

 

って、パリオン。

 

「やっぱり、ダーリンが待ち人だったんだ♪」

 

嬉しそうなアーゼ。

 

-------

 

俺は目の前の負傷者の治療を終えた。

 

「お帰り…なさい…」

 

羽川が俺を支えていた。アーシアからマナが俺に供給されているようだ。

 

「マスター…お帰りなさい♪」

 

アーシアの嬉しそうな声。

 

「アーシア、ロスタイムは?」

 

「90秒ほどです」

 

「羽川、力を貸してくれるか?」

 

「うん♪勿論だよ♪」

 

「ありがとうございます。聖者様…」

 

亜人達が俺に跪き、祈りを捧げている。なんでだ?

 

『深く考えちゃダメ!』

 

って、ミト…

 

「じゃ、悪い奴をボコりに行くぞ!」

 

俺とアーシアと羽川で、問題のヤツの元へ行こうとすると、馬に跨がって、向こうからやって来た。

 

「そこに居たか、呪われた獣どもが! ■■■ ■■」

 

俺の周囲にいた亜人達が、蜘蛛の子を蹴散らすように逃げていく。アイツの後には、衛兵達と、家臣達も馬に乗って付いて来ていた。

 

火弾が飛んで来た。ソレをお代官様のお屋敷へ強制転移させた。何発も撃ち込んでくるが、すべて強制転移させていく。

 

「貴様、何者だ?」

 

「ミト・ミツクニ公爵配下のアール・アルジェントだ」

 

「なんだと…おい、アイツを殺せ!」

 

衛兵達と家臣達が俺に襲い掛かって来た。だけど、

 

「させるか!フィフィ、ルスス、出番だよ!」

 

メリー達が討って出た。元勇者の従者達…ワンサイドである。あの問題男は、一人敗走していく。逃がさない。

 

「アーシア!この街から出すな!」

 

「了解です!」

 

暫くすると准男爵が大軍を率いてやって来た。

 

「おい、衛兵!そいつがダザレス侯に手を上げた下手人か!さっさと捕縛せんか」

 

メリー達にやられた衛兵達に命令する准男爵。

 

「ダザレス侯だと?我が国にそんな貴族はいなかったはずだ。まさか、街の守護として任ぜられた者が、他国の貴族の暴虐を見過ごすだけでなく援助までしていたわけではないだろうな?」

 

俺は准男爵に訊いてみた。

 

「貴様は何者だ?!」

 

「俺は、公爵のアール・アルジェントだ。ここも俺の領地だったはずだが、准男爵君、どうなんだ?」

 

一瞬怯む准男爵だが、

 

「ここはオーユゴック公爵様からお預かりしている領地だ。コイツらを反逆罪で殺せ!」

 

なるほど、そう来たか♪衛兵が我先にと迫ってきた。なので、衛兵全員をアーシアの迷宮へ強制転移させた。難易度は中くらいだし。問題は無いだろう。

 

「何…消えただと…」

 

「あぁ、俺の所持している迷宮の1つへ行ってもらったよ♪」

 

「貴様!覚えていろよ!」

 

って、一人で敗走する准男爵君。

 

------

 

准男爵のお屋敷に転移して、二人の動きを監視していた。

 

『准男爵の雇った魔狩人はリザ達が殲滅したよ』

 

って、ミト。援軍が来てくれたみたいだ。

 

『そっちはどう?』

 

目の前に、全身に炎を纏った中級魔族と、焼死体が1つある。

 

『待って!』

 

ミトと、アーシア、羽川が転移してきた。

 

「これは?」

 

「問題児が何かを使って、中級魔族に変身したんだよ」

 

「きっと長角だわ」

 

って、羽川。神々が与えた変身アイテムか?

 

「後は頼むよ」

 

マインドロストする自信が会ったので、先に言っておき、俺は『ウルティマウエポン』を発動して、中級魔族を灰にした。

 

--------

 

「起きて…」

 

遠くで誰かの声が聞こえる。

 

「お願い…」

 

誰の声だっけ?

 

「なんで、ここなの?」

 

あれ?なんでイネちゃんの声…

 

「ごめんね、コイツ、バカだから、マインドロストする直前に、ここへ転移したのよ」

 

って、後輩氏の声。

 

「私より、私のベッドが好きって…なんか哀しい…」

 

『強奪』でイネちゃんを引き寄せ、抱き締める。

 

「何?新しいパターンか…」

 

後輩氏の驚いたような声。

 

「え?私でいいの?」

 

イネちゃんの声は喜んでいる。

 

バキ!

 

「え!」

 

暴力的な起こし方に走ったミト…とっても痛い。痛点が無い筈なのに…

 

「こんなに心配しているのに、イネちゃんラブ?有り得ない」

 

バキ!

 

「痛いって…」

 

「はぁ?痛点が無いんだろ?」

 

ドスン!

 

天井近くまでジャンプしてのフライングチェストによる鉄拳制裁…重力加速により拳の威力が増大している。それが俺の腹部へ…痛すぎる。腹を抱えて、のたうち回る俺。

 

「今日は、これくらいにしてやる。おい!帰るぞ!」

 

ミトと共に迷宮都市の我が家に転移した俺。

 

---------

 

ベッドサイドで反省中のミト…

 

「忘れていたよ。そうだった。お前はもう不死王では無かったんだ…すまぬ」

 

なんで、そんな大事な情報を俺に教えないの?痛点が復活しているんじゃないか。痛い訳だ。

 

「記憶があると思ったんだよ…」

 

「今、俺は何?」

 

「…」

 

言えない存在なのか?不死王より、言えない存在って何?

 

「私と同類…に近い」

 

って、羽川。それって…嫌だよ~そんな存在は…みんなと一緒に過ごせなくなりそうだ。

 

「ごめんなさい」

 

羽川に抱きつかれた。ちょっと嬉しい俺。

 

「まぁ、先輩は先輩であるから、先輩でいてくれ!但し、エロ妄想は程々にな♪」

 

って、ミト…って、言われても、記憶に不安がいっぱいだよ。

 

 

 

 

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