デスマーチからはじまる異世界マン遊   作:もっち~!

74 / 86
01/20 誤字を修正


夢幻迷宮

灰色の岩が立ち並ぶ幻の街に来た。周囲を濃い霧で囲まれていた。囲まれているエリアは、そんなに広くは無いが、岩を削ってビルやアスファルト風の地面が再現されていた。

 

街を探索すると、半分石になったマンガ本が沢山転がっていたり、出来損ないのフィギュアが山のように積み重なっている。

 

「これって、石を物質変換したみたい」

 

って、パリオン。物質変換の能力者が、作った産物なのか。産まれ育った世界を懐かしんで…

 

壁には筆で書き殴ったような文字が描かれていた。

 

『カエリタイ』

 

と…その後も探索したのだが、元の世界へと通じるゲートは、なかった。この能力者が欲しい…

 

「アーシア!探してくれ!」

 

「了解です」

 

ここの迷宮核ともリンク済みの彼女が、目的の人物を探査してくれている。

 

 

「エロい…」

 

先日遭遇した宮廷騎士の女性が目の前にいる。鎧や衣服が乱れた上に、白濁した粘液に塗れた女騎士は、18禁な世界の住人に見えてしまう。だけど、俺の触手は動かない。ナナの分析能力に寄り、白濁粘液の正体は、火魔法で加熱されて変質したスライムの残骸だからだ。彼女以外に生きていそうな者はいない。ほぼ閉鎖空間である場所で、スライムに火を放ったバカがいたようで、彼女以外の者は炭にになっていた。

 

「たぶん、スライムに取り込まれて助かったのかもね」

 

って、パリオン。回復コンポは掛けてあるので、メリーが留守番をしてくれている宿の部屋へ転移させた。

 

「で、見付からないのか?」

 

アーシアに訊いた。

 

「探索中です」

 

物質変換の能力者を探索中に、あの18禁の女体が発見されたのだった。

 

 

勇者一行の使っている中継基地に来た。吸血鬼の一団がポーター達を手に掛けていたのを、探索中に見つけてしまったのだった。見過ごすことは、出来ないよな。俺達は現場へ転移をして、吸血鬼達を血祭りに上げていく。

 

更に、「擬態」の種族固有能力を持つ擬態火蜥蜴と「光学迷彩」という種族固有能力を持つイリュージョニー・ゴーレム、レベル60の溶岩ゴーレムが潜んでいた。

 

魔神にジョブチェンジをした。横にパリオンがいて、ナナはアーシアを護る盾になった。

 

勝負は一瞬で着いた。パリオンの天罰と俺の天罰を喰らい、まだ見つけていないヤツも含めて、この場にいる魔物総てを塩に替えた。つまらない戦闘だな。

 

「パリオンって、攻撃って、それしか無いの?」

 

「うん…こんなものだよ、神って…」

 

あぁジョブを戻さないと。って、戻した処で、不死王になるだけだが。ジョブチェンジを終えると、新たな敵が襲い掛かって来た。今度は?だ。

 

「これは何?」

 

「ドッペルゲンガーです」

 

って、アーシア。魔物のようだ。魔剣を手にして、切り裂いて行く。斬り裂くとドロリとした乳白色の液体に変異して消えていく。

 

 

しばらくすると、ロリ勇者達が戻って来た。

 

「なんで、貴様がここに…」

 

「取り立てに来ました。装備のレンタル代を払え!」

 

「これは、元々、俺の物だ」

 

「メリーが交渉して、この迷宮でのお宝は俺の物にしたはずだ。おい、稼ぎを出せ!」

 

いきなり聖剣アロンダイトを振り抜き、『閃光延烈斬』を、俺に放ってきた。なんだ、コイツ!

 

その剣撃を拳で弾いたテンちゃん。あれ?いつの間に来たんだ?

 

「アルジェント卿、大丈夫か?」

 

ミトとリザ、リーンもいた。

 

「メリーから連絡があって、来てみたのよ」

 

あぁ、女騎士の件か…剣がぶつかり合う音がしている。勇者と先輩がヤリ合っていた。

 

「一人で、アレコレするな!心配をさせるなよ、先輩…」

 

ミトが俺に抱きついた。心配してくれたんだ。

 

「で、迷宮核は?」

 

「ゲットした。今、アーシアに探索して貰っているんだ。物質変異能力者をね」

 

「そんな能力者がいるの?わかった。みんな、アーシアをガードして」

 

「にん」

 

「にんにんなのです」

 

タマとポチも来ていた。

 

「何をしているんです!」

 

メリー達もミトが連れて来ていた。エロ勇者対策だな。

 

「メリーエスト様?いや、偽物だな!」

 

メリー達を襲うサガの黒騎士達。俺はメリー達を助けに入る。黒騎士達の首から血柱が上がっていく。

 

「アール様…ルスス、フィフィ、アール様にもう…背負わせないで!」

 

「「御意!」」

 

ルススとフィフィが黒騎士達に対峙した。

 

「主様、もう血塗れにならないでください」

 

メリーに抱きつかれた。あぁ、また殺戮をしそうだったな。

 

「ロレイヤ、何をしているのだ!」

 

「え…パリオン神様…どうして、ここへ…」

 

「私の主と共に来たのだが、どうして私達を攻撃するのだ?」

 

ロレイヤとは、エロ勇者の従属でパリオン神官な為、パリオンを認識できるらしい。

 

「ハヤト様、この方達は、本物です!」

 

その声で、剣戟の音が止んだ。

 

「セイナ…おい!大丈夫か?」

 

リーンが重体な女性に声をかけていた。彼女もロリ勇者の従属なのか?

 

「主様…」

 

リーンにお願いされた気がした。なので、回復コンポを掛けて上げた。淡い緑色の光に包まれ、光が霧散すると、軽傷程度になっていた。

 

「あぁ、リーングランデ様…ここは天国?」

 

あ、彼女達の記憶ではリーンは死んだことになっていたはず。

 

「生きているよ、セイナ!」

 

セイナに抱きついたリーン。

 

 

「何故、パリオン神様が一緒にいるんだ?」

 

「ロリ勇者は、パリオンに惚れたのか?」

 

現状のパリオンの姿は、ロリ勇者のストライクゾーンである。

 

「神様に?滅相も無い」

 

って、ロリ勇者はパリオンに見とれている。一方オッパイ聖人である先輩は、ゆるふわタイプの巨乳美女のロレイヤをロックオンしていた。

 

「で、ゲートはあったのか?」

 

って、ミトに訊かれた。

 

「無いよ」

 

見て来たことを話した。

 

「岩や石を削って作ったのか…」

 

「そうみたいだ。だから、それを作ったヤツを、アーシアに探索して貰っているんだ」

 

しかし、アーシアの探索でヒットしなかった。すでに死んでいるのか?

 

「サトゥー、頼みがある」

 

「なんでしょか?」

 

共闘の申し込みのようだ。俺にでなく、先輩にだ。

 

「じゃ、俺は俺のしたいようにする。また、みんなを呼ぶかもしれない」

 

「いつでもお呼びください」

 

と、リザ達が俺に跪いた。それを見たロリ勇者は、顔が引き攣っている。先輩の戦力は、先輩以外だと、カリナとシスティだけだし…

 

僕の仲間達は孤島宮殿へ転移していった。残ったのは、ミトとメリー、ルスス、フィフィ、リーンと、アーシア、ナナ、パリオンである。

 

「あれ…?サトゥー…お前の従属で無いのか…」

 

「俺は士爵ですよ。従属を大量に持てないけど」

 

宛てが外れたロリ勇者。まぁ、アッチはアッチでどうにかなるだろう。

 

「で、どうするの?」

 

ミトに訊かれた。

 

「魔王をロリ勇者よりも先に倒すか」

 

って、向こうは倒しに行く戦力がいない気がする。前衛はロリ勇者とカリナだけで、先輩はサポート系だろうし。

 

「メリーエスト、リーングランデ、フィフィ、ルスス…なぁ、戻って来てくれないか?」

 

ロリ勇者が、目の前でスカウトを始めた。

 

「お断りします。私達は、主様に不満がございませんから」

 

って、メリーがきっぱりと拒否した。

 

「そんなことを言うな。頼む」

 

って、メリーに土下座した勇者。頼む相手が違うだろうに。

 

「私に頼んでも、どうにもなりませんよ」

 

って、間違いを指摘するが、メリーに懇願するロリ勇者様。

 

「まぁ、いいや」

 

俺は裏方で…

 

「メリー、貸し賃をきっちり払わせろよ!」

 

そう言い残し、メリー達をロリ勇者の周辺に置いて行く。

 

 

そして、再び、迷宮核の部屋。迷宮の設定を弄る。あのドッペルゲンガーは、紛らわしいので、出さない方向に設定を変えていく。

 

「おぉ…」

 

出現可能モンスター欄に、冥界スライムがいた。これは…出現する方向にした。ドッペルゲンガーの代わりに…冥界スライムとは、女性の出す分泌物をエサとする魔物で、分泌を促す液体を注入して、布や糸の類いは溶かす粘液も持っているのだ。

 

「先輩、何をしているの…はぁ?冥界スライムって…あれだよね?別名エロスライム…」

 

「そうそう。男性には目をくれないので、男性は安全だと言える」

 

ちなみに、魔物のメスにも効果があるらしい。

 

「先輩…鬼でしょ?」

 

「女体の淫らな姿って、見たいからなぁ~」

 

男である証拠…いや、まだ人間臭さの残っている証拠だよ~。

 

ミトは溜息を吐いていた。

 

 

先輩に呼び出された。

 

「勇者達は、魔王退治に行ったんだ。俺たちは魔王の守護者を倒す事になったんだ」

 

って、先輩の周囲にはカリナとシスティしかいない。メリー達は勇者に付いていったそうだ。

 

「守護者って?」

 

「9体いるらしいんだが…」

 

「ふ~ん…」

 

「まさか…お前…」

 

「俺には便利な機能がないから…敵は速やかに消すだけですよ、先輩!」

 

守護者って表示は俺には出ないし。

 

「もういないようです」

 

って、アーシアの声。

 

「じゃ、残るは、勇者よりも先に、魔王退治だけかな?アーシア、魔王の位置を探査してくれ。見つけたら、そこから出すな」

 

「了解しました」

 

「お前…チートな狩りだなぁ~」

 

って、チートの総合商社に言われたく無い。

 

 

魔王…俺とミト、先輩、テンちゃん、アーシアにパリオンの前では、単なる魔物と代わらない。ほぼ瞬殺であった。

 

「反則に近いだろ?」

 

って、先輩。う~ん、チータが3名の時点で反則だと思うが、そこに天龍に女神に、迷宮核だろ?反則過ぎる気がする。

 

絶対防御?天罰による塩化は防げなかった。塩化した部分は、空かさず拳で粉砕していく俺。俺とパリオン以外だと、塩化現象が伝染するらしいので。

 

まさか、迷宮核の部屋の隣にある迷宮主の部屋に転移してくるとは。それも、鼠の魔王と、イタチの魔王が2体も。飛んで火に入るなんとやらだった。

 

そして、そのうちの一体から、とあるスキルを『強奪』しておいた。『物品召喚』…これがあれば、欲しい物を召喚出来るようだ。異世界で通販生活が出来るとは…

 

試しにミトの読みたいコミックを召喚すると、召喚できた。

 

「すげぇ~!」

 

って、先輩。先輩には、男性専用の筒型装置をギフトした。

 

「これって、使うと女性要らずになるヤツだろ?」

 

「娼館に行けない時に使ってください」

 

などと会話しながら、逆方向から勇者一行の元へと向かった。

 

 

ようやく合流出来た勇者一行はスライムの大群に襲われていた。

 

「あれって、冥界スライムだよね?」

 

って、ミト…メリーやリーン達女性陣の18禁的な裸体にロックオンする俺と先輩。既にロリ勇者を含む男性陣は、目の前で繰り広げられるAVさながらな事態に固まっていた。

 

「これをしたくて、設定したのね」

 

って、呆れているミト。

 

「いやいや…ここまでとは…以後、使用は控えます」

 

って、くらい、壮絶なことになっていた。俺ですら唖然とする事態であった。この世界の冥界スライムは危険だ。

 

で、ロリ勇者は魔王を倒すことも無く、まだまだ当分、この世界に居残り決定である。

 

「なるほど…取り立てが終わるまで、元の世界への帰還は許さないのね」

 

って、ミトが苦笑いしている。えぇ、今回のメリー達のレンタル代も貰わないとねぇ♪

 

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。