デスマーチからはじまる異世界マン遊   作:もっち~!

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混戦の末に

 

「さあ、往け! 月の魔神の封印を砕き、眠れる神を呼び起こせ」

 

イタチ皇帝が妙な事を言う。しかし、彼の目論みは外れ、発射台ではロケットが魔王により破壊されていた。魔王って、神の味方なのか?う~ん…

 

「うぬ?貴様…」

 

俺は不死王にチェンジした。

 

「神に復讐をしに来た」

 

「お前…何者だ?」

 

俺を見る皇帝の顔は歪んでいる。

 

「月に手を出させない。お前らにも、神にもなぁ」

 

俺を襲う皇帝の守護隊のヤツラは、フルカウンターの餌食になっていく。

 

「どうしたよ。人間共よ…」

 

「魔神?まさか…そんな…」

 

『マスター、都市核を奪いました』

 

アーシアから報告だ。

 

『至急防御レベルを最大にしろ!塩害に備えるんだ』

 

『了解です』

 

都市核はアーシアとナナに任せておけば大丈夫だろう。俺は月を護る。

 

『アール、お前の処は、まだ移民は受け入れ出来るか?』

 

先輩からだ。確か、この国の人口は30万だっけ?

 

『大丈夫です。塩混じりの砂丘に送ってください』

 

『わかった』

 

俺への回線が空くと次々に誰かが話しかけてきた。

 

『アール、動けるか?!』

 

ミトからだ。

 

『何が相手だ?』

 

『神の使徒13体と魔王1匹だ』

 

さっきのロケットを破壊してくれた功労者かぁ…

 

『わかった。今、転移する』

 

俺はミトの隣に転移をして、使徒達をフルカウンターの餌食にしていく。

 

『お~い!なんか、俺がザイクーオン神ってことにされているんだが…』

 

戸惑う声の先輩。

 

『無い無い。もしそうならな、パリオンがキックかましているよ』

 

って、ミト。パリオンの鬱憤を晴らすには最適だよな。同じ神ならばさぁ。

 

『おい!魔王を倒したのは俺ってことにされているんだけど…』

 

先輩が呆れたように言う。

 

『もう、今、忙しいから、手柄は丸投げする。それで、乗り切ってください』

 

そういうのがやっとだ。フルカウンターを警戒して、俺を囲むように飛んでいる使徒達。どうするよ、これ…ミトとテンちゃんで倒せるのかな?

 

『まかせて!使徒なら倒せる』

 

って、テンちゃん。ではお任せだな。俺は囮か?

 

『戦い好きのお馬鹿さんが現れたわよ』

 

パリオンの声。破壊されたロケットのある辺りに、黄色い光が巨大なヒトガタになっていく。まるで、光の巨人である。アレと戦えと?パンチを放つが、相手は光の為か、効いていないようだ。その代わり、黄色い光が脈動しているように見える。

 

<<<神罰>>>

 

脳に直接飛び込む言葉。むしろ、俺が与えてやりたい。俺の竹子を返せ!周囲が白く霞んでいく。塩化現象か?

 

『全員離脱しろ!塩化攻撃を開始したぞ!』

 

黄色いんだから、カレー粉でも出せば良いのに、なんで塩なんだよ?!ここは『フルカウンター3倍返し』だな。

 

遠くに見えるスラム街には何柱もの紫色の光柱が見える。魔王化現象も促進か?

 

『お兄ちゃん、塩化は定命の者にしか効かないの。不死王様には効果は無いんだけど、神様はどうかな?ふふふ』

 

あぁ、死ぬんだよな。生き返るけど。って、効果あるんじゃん。目の前の黄色い巨人は、氷像のようになっていく。

 

ドーン!

 

背後で何かが壊れるような爆発するような音が聞こえた。巨大な魔王が出現しているし。もう面倒だな。魔王狩りを始めた俺。そんな俺を攻撃するサガ帝国の空飛ぶ砲艦2隻。あのバカ女が乗っているようだ。ふざけんなよ!

 

魔王ってサガの手先か?サガ帝国の船2隻と交戦を始めた俺。巨大魔王は先輩に丸投げだな。砲撃をフルカウンターで返して行く。穴の開いた箇所へは塩を吹き付けていく。

 

『お~い!それはダメだよ!』

 

ミトからの警告か?

 

『あのバカ女が乗っているんだよ!』

 

甲板の上に、メイコが仁王立ちしている。

 

『あぁ、あのバカ女か。じゃ、あのバカ女だけ、恥ずかしい姿にしなさい』

 

面倒だよ~。バカ女ことメイコだけを『強奪』で引き寄せ、着ている物だけを塩化させて、ボロボロに崩して、全裸にして、大事な部分に茂る物だけ塩化にして、塩の砂丘に叩き付けてあげた。これで、攻撃出来ねぇだろうな。全裸にされたことにショックを受けているようなバカ女。放置で大丈夫かな?塩の山に沈んでいくけども…誰からも『助けろ』とは指示が出ないので、スルーだな。

 

『全員、避難させたぞ!』

 

先輩からの報告だ。あの巨大魔王の姿は無い。さすが先輩だぁ~。じゃ、俺も撤収しようっと。公爵にチェンジして、アーシアとナナを迎えに行き、孤島宮殿へ転移した。

 

 

孤島宮殿で、まったりしていると、

 

「先輩、急いで戻って!白光津波を撃ち込んで来たみたい」

 

ミトがパニックになっている。ヤバすぎる事態のようだ。イタチ帝国へ転移し、魔神へとチェンジ。

 

『お兄ちゃん!あのバカ達を倒すよ!』

 

カグヤもキレていた。上空には7つの玉が円周上に並び回転していた。そのうちの1つが、ぎこちない動きをし出した。パリオンのようだ。俺とカグヤの気配を感じ、動揺したのだろうか?

 

地面に白光津波が接触する前に、フルカウンターで返却をした。パリオン以外の玉が塩化していく。いや、塩化しながら逃げていく。そんな玉を上空から稲光が狙撃していく。塩化した部分がひび割れていき…異空間へと逃げ込んで行った。

パリオンもだ。まぁ、団体行動だからな。

 

『パリオンは後で、月の裏に呼び出して折檻だねぇ~』

 

って、カグヤ。ほどほどになぁ。これで、終わりか?メイコは塩に埋もれているので、あれ以上の塩化はしていないようだ。まぁ、放置だな。だけど、帰ろうとした時、空間が割れて、次元潜行船が出てきた。今更ながら、俺様参上か?

 

「俺様参上!貴様のした悪事に対して、天誅を下す!」

 

って、俺に襲い掛かって来たロリ勇者。えっ?!これ全部、俺のせいにする気か?

 

次元潜行船上では、ロリ勇者の従属達が、俺に頭を下げている。相手をしてくれって?そういえば、コイツのの装備って、借金のカタでは無かったか?

 

「おい!お前!借金を返せよ!」

 

「はぁ?お前…シガの強欲魔王だな。俺様が成敗致す」

 

だが、一般装備で、勝てる訳は無い。いや、勇者装備であっても、聖属性の俺に勝てる訳が無い。ロリ勇者が攻撃をする度に塩が舞い上がる。その舞い上がった塩は、次元潜行船の吸気口へ吸い込まれている。いいのか?あれって?錆るんでは無いのか?錆びる以前に塩化したり…

 

「おい!早く死ね!」

 

無茶なことを言うロリ勇者。借金を返して貰わないと、死ねないって。次元潜行船は俺の予感通り、機能停止をして、ゆっくりと降下し、塩の海に飲み込まれていく。艦にいる乗り組み員達を、デジマ島へ強制転移させていく俺。

 

「何?貴様!俺様の船をぉぉぉぉぉぉ~!」

 

いや、お前の立ち振る舞いのせいなんだが。

 

「なぁ、ロリ好き勇者よ。そこに埋もれ掛かっているメイコは、好みでは無いのか?」

 

「うん?ストライクゾーンから外れるわ!俺様のマイハニー達を返せぇぇぇぇぇぇ!」

 

達?アリサとポチとタマを同列にしているのか?ダメじゃ無いのか?アリサオンリーじゃ無いと。

 

『オンリーでも嫌!』

 

アリサからメッセージが飛んで来た。帰っていいのかな?

 

『デジマ島へ転移して』

 

って、ミト。俺はロリ勇者の前から姿をくらました。

 

 

デジマ島で、先輩から集めた情報を聞いた。先輩はあの軍師をマークして、情報を得たようだ。

 

「今回の黒幕はサガ帝国ぽいぞ」

 

神々の攻撃力を見極める為に、イタチ帝国を使ったのか?

 

「あと、マリエンテール市の迷宮に魔界へのゲートがあるそうだ」

 

有ったかな?アーシアに調べさせよう。

 

「軍師トウヤは、賢者トーヤの転生した人物のようだ」

 

まぁ、それはどうでもいいか。

 

「月に封印されている魔神が本当の黒幕の可能性もある」

 

それだったら、カグヤがしばいているのでは無いのだろうか?その情報は疑問の余地がある。

 

「後は、何かあるかな?」

 

「次元潜行船ジュールベルヌの乗り組み員は全員無事だよ」

 

なら、安心か。

 

「じゃ、帰るよ。疲れたよ」

 

俺は先輩の前から姿をくらました。

 

 

孤島宮殿へ転移したはずなのだが、荒涼とした土と岩だけ風景の中に立ち尽くしている。ここはどこだ?

 

「月だよ、お兄ちゃん」

 

カグヤが現れた。

 

「呼んだのか?」

 

「私じゃ無いよ。パリオンを傷つけなかったお礼に、お兄ちゃんと会わせてくれたんだよ」

 

カグヤの背後から黒髪の青年が現れた。ブラック企業時代の先輩に似ている。いや、影城の絵に描かれていた人物ぽいかな。

 

「誰?」

 

「君の一部だよ」

 

もしかして、ヘアーランスの髪って、コイツのか?

 

「そういうことだよ。あの鏡は、パリオンへのプレゼントだったし。まぁ、君の役に立てて良かった」

 

パリオンの関係者らしい。誰だ?

 

「転生を繰り返しで、君の記憶は消えている部分が多いようだね」

 

俺の記憶?記憶力には自信があまり無いけどな。

 

「弱った神々を捕らえたんだ。これで、元に戻れる。感謝するよ、田中一郎君」

 

先輩似の男性に言われた。なんだろうか、徐々に俺が俺で無くなっていく感じだ。

 

「ザイクーオンには逃げられたが、まぁ、アイツが居なくても問題は無い」

 

俺の目の前にもう1つの月が出現した。

 

「あれが、お兄ちゃんだよ」

 

カグヤが嬉しそうに言った。俺では無いのか?

 

「君の魂は私のだ。君の精神体は彼の物だよ。君は君の人格しかない」

 

俺は3分割されたようだ。魂と精神体と人格に…

 

「不死王である君には、魂も精神体も入らないだろ」

 

笑顔の魔神。そのために、俺は不死王にされたのか?

 

「何事にも必然性はあるのだよ」

 

コイツらの為に、俺は…俺の人生は…必然的に救われない人生だったのかぁ~?目の前では、パリオンと魔神が寄り添い、月と新星がランデブーしている。俺には誰もいないのか…多分、嫉妬と絶望から、

 

神様…もしいたら、コイツらに復讐を!俺には安らかな死を!

 

と、ロクでも無い神以外に願った俺。次の瞬間、俺だけ違う場所にいた。はて?

 




第1章終了です(^^;
次話から新章になり、クロスオーバーな世界になっていきます。
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