テーマは【この続きの文章を書く事】 レッツ恋愛小説♪
↓以下が頂いた文章↓
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鳥の鳴き声の聞こえる穏やかな朝。
……それは、いつもの朝のようでいて、どこか違った朝だった。
「起きてください――――」
誰かが体を揺する。
閉じかかる目を無理やりこじ開けると……。
「起きてください、貴方様――――」
其処には透き通るような、明日消えてもおかしくないような美しさを持つ美女がいた。
腰に届く寸前の射干玉色の髪、柔和な切れ長の榛色の目、上品に通った鼻筋、控えめな印象の口元、それらが完璧なまでにバランスよく配置された卵型の小さい顔。
視線を顔より下に向ければ、触って力を入れると折れてしまいそうな首すじに、そこから続く細く白魚のような腕。
その大きさがいやでも人目を惹く、張りのあるたわわな胸。
それと反比例するように、繊細なガラス細工でできているかのような細く華奢な身体と腰が、男の目に入った。
頭の霧が次第に晴れてくる。
自分を起こそうとする美女には覚えがある。隣家の幼馴染である。
ただ幼馴染ではあるが、自分との関係は……決して恋人という関係ではなかった。
「……何で君がここに?」
その言葉に美女が泣きそうな視線を、すがりつくように男へ向けた。
「そんな……。何でそんなことを?」
どういうことか戸惑っている男をよそに、絶望の表情を浮かべた美女の身体はきゅっと折りたたまれ、そのまま消えてしまうかのように儚く見えた。
その光景の中……男の表情は、戸惑いから確信へと変わって行った。
「………そうか……今日は……………」
ここからスタート!!
「……入るじゃないですか……」
女は……、
「そりゃあ、
消えそうな声で呟いた――――
「カギを閉めないのが悪いんじゃないですか……。
泥棒入ったらどうするんですか……なんて不用心な……」
……………。
………………………………。
男は気づく――――今日はたまたま“玄関の鍵を閉めていなかった”という事に。
この街は田舎だし、こんなボロ屋に入る泥棒なんて居ないだろう。だから別にいっかな~とか思って、つい玄関の鍵を閉めずに寝てしまっていたという事に――――
これは、男のちょっとした油断が引き起こした事だったのだ。
「なんで私が怒られるのですか……なんで責められてるのですか……。
それが幼馴染に対してする目つきなのですか……。なんとご無体な……」
いま目の前の女(美人幼馴染)は、とても悲しそうな顔でヨヨヨ……と泣き崩れる。
――――せっかく起こしてあげたのに。せっかく朝からこんな美人に会えたのに。
なのに何故、私は責められているのか。どうしてそんな目で見られなければならないのか。
そもそも貴方様はいつ「おはよう」を言ってくれるのですか――――
朝の挨拶はおはようじゃないですか。まずはキチンと挨拶を返すのが筋じゃないですか。それが常識じゃないですか――――と。
「そりゃあ私も……勝手に入ったのは悪かったと……そう思うのです。
……でも仕方ないじゃないですか……鍵が開いていたのだから……。
鍵が開いていたら、入ってもいいのかな~って……思うじゃないですか……」
「…………」
男はただ黙って、女の言葉に聞き入る。
いま目の前で、とても悲しそうな顔をする、自身の幼馴染。
「そしていっちょ、驚かせてやろうとか……思うじゃないですか……。
もし目が覚めた時、突然そこに私が居たら……貴方様はどんな反応をするのかなって、気になるじゃないですか……。
なんかプチドッキリみたいで……面白いじゃないですか……」
「…………」
「ついでに言うと、わたし朝起きたら……家に食べる物がなんにも無かったじゃないですか……。
朝ごはん食べないと、わたし元気が出ないじゃないですか……。でも今わたし、お米を切らしてるじゃないですか……。
……ならここに来れば……適当に家の中を漁れば……何か食べる物があるかな~と……思うじゃないですか……。
お腹が空いていたのだから……そりゃ実行に移すじゃないですか……近所なんだし……」
「…………」
今も自身の隣で、「めそめそ。ヨヨヨ……」と泣いている幼馴染。
男は何と声を掛けて良いのかが分からず、ただその泣き顔を見るばかりだ。
「鍵を……鍵を閉めないのが悪いんじゃないですか……。
貴方様が鍵を閉めないから……こうして私に家に入られて、炊飯器の中身を食べられるんじゃないですか……。冷蔵庫を空にされるんじゃないですか……。
流石に私も悪いと思い……せめて貴方様の日々に笑いと潤いを差し上げようと思い、こうしてプチドッキリまでして差し上げたのに……。
なんでそんな目で見られなくてはならないのですか……。
しかもまだ『おはよう』って言ってくれないし……。どういう事なのですか……」
「…………」
ポロポロと涙を流しながら、女は「ひどいひどい!」と男を責める。儚げな雰囲気だが、精一杯の非難の目を向けた。
「私は透き通るような、明日消えてもおかしくないような美しさを持つ、美女なのに……。
腰に届く寸前の射干玉色の髪、柔和な切れ長の榛色の目、上品に通った鼻筋、控えめな印象の口元、それらが完璧なまでにバランスよく配置された卵型の小さい顔なのに……」
「……ッ!?」
「力を入れると折れてしまいそうな首すじに、そこから続く細く白魚のような腕で、
その大きさがいやでも人目を惹く、張りのあるたわわな胸をしているのに……。
繊細なガラス細工でできているかのような、細く華奢な身体をしている美女なのに……」
「……! ……ッ!!」
「なのに……どうしてそんな私が……怒られなくてはならないのですか……。
こんなにも美人なのだから……怒らなくたって、良いじゃないですか……」
「ッ!? ……ッ!?!?」
男は目を見開く。
寝ぼけ眼だった目は大きく開き、目の前の美女な幼馴染を見つめている。
「お米を食べられたから……なんだと言うのですか……。
勝手に家に入ったからって……それがなんだと言うのですか……。
私は美人で……しかも幼馴染なのだから……許すべきじゃないですか……。
男として、器が試される時じゃないですか……。
普通許すじゃないですか……なんで怒るのですか……」
「いや……その、あのな? アンタな……?」
「まぁ幼馴染と言っても……昔近所に住んでたって、それだけの関係でしたけれど……。
けっこう家は離れてたし、言うほど近所じゃなかったかもしれませんけれど……。
もう10年以上も昔の話だし……実は言う程いっしょに遊んだ事も無かったから……私の顔を憶えていないのは、そりゃ当然かと思いますけど……。
私も今日この家の表札を見るまで……貴方の事など全然覚えていませんでしたけれど……。
たまたま入ってみた家の家主が貴方だった事を知り……さっきちょっとビックリしてたりはしたんですけど……」
「あの……アンタな? なんでこの家に……勝手に……」
「でも“美人”じゃないですか……。
たとえ顔も憶えてない位の関係性でも……幼馴染には違いないじゃないですか……。
ならばもう、良いじゃないですか……」
やがて女は椅子から立ち上がり、しっかりと男の目を見つめ、ギュっとその手を取る。
「――――さぁ貴方様! 私たちの物語を始めましょう!
始まりはお腹が空いてたからで、再会はホントたまたまですけれど!
ここから私達の恋物語を!」
「 ――――ことわぁぁぁあああるッッ!!!! 」
突然現れた、謎の美女!!
そして未だ、寝起きを抜け出せない頭! 鈍った思考能力!!
しかし時は無常に進む! 二人の物語が、止まっていた時計の針が動き出す!!
『出ていけ! この家から出ていけ!! 俺の米を返せ!!』
偶然の再会――――
空になった炊飯器――――
未だ美女の頬っぺにひっついたままの、ごはんつぶ――――
燃えろ愛情! 唸れ恋心! 荒れ狂えラブの嵐!
季節は秋口! この茜色の空の如く、ふたりの愛が真っ赤に燃え上がる!!
『――――好きです貴方様! これから毎日、私の為にごはんとお味噌汁をッ!』
『ことわぁぁぁあああるっっ!!』
お米を切らし、給料日までは3週間!
ここで愛を掴まねば、女の未来は(空腹で)潰えてしまう! まさにデッドオアアライブ!!
口説け! ごまかせ! 押しかけろ!
おっぱいを掴んで愛を掴めッ!!
――――二人の恋物語が、ハーメルン日間ランキングの58位に入ると信じて!!