hasegawaさん、炎の短編集。   作:hasegawa

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 以前のアイディア募集企画にて頂いた、【自作品のキャラクター達による座談会】のお話。
 過去に私が書いた作品の裏話や、作者自身の印象などを、主人公達が語り合います。

 お察しの通り、自分で自分の作品を語るというかなり“痛い内容”ですので、苦手な方はブラウザバック!!
 苦手じゃなくてもブラウザバックだ!! 今すぐにッ!!







56 座談会その1 ~プロローグ~

 

 

「お……おはようございます、ガンランサーです……」

 

 関西にある某居酒屋の一室。

 いま白い清楚なドレスを身にまとい、その背に大きな鉄の塊“ガンランス”を背負った女性が、なにやら“おっかなビックリ”を絵に書いたような様子で入室して来た。

 

「あ、まだ他のメンバーは到着していないのか。

 そりゃそうか、なにせ私は約束の時間の5時間も前から店の周りをウロチョロとしていたが、誰にも出くわす事がなかったのだから。

 ……仕方ない、先に部屋に入らせてもらい、無駄にテーブルを拭いたり座布団を並べたりしておこう」

 

 ガンランスをそぉ~っと床に置いてから、いそいそと部屋の中を動き回る。

「座布団の位置はこれで良いだろうか?」と、脳内で彼らの歩幅や視点を計算したりなんかしつつ、無駄にウンウン悩みながら微調整。そうやって時間を潰していく。

 

「ふふふ……なにせ私は幹事であり、今日の座談会の“司会”であるのだ。

 皆に粗相の無いよう、しっかりと勤め上げなければ。

 モンハンという作品の面目が立たないし、プリティやミラに叱られてしまう……」

 

 もう高速で膝をガクガク~っとしながら、額から滝のような汗を流しながら、部屋の備品をセッティングしていく。

 まぁこんな事をせずとも、事前に店員さんが綺麗にやってくれているので、彼女のやっている事はまったくの無駄ではあるのだが、そうせずにはいられないのだった。不安で。

 

 そんな風にソフィーが「あーでもない、こーでもない」と部屋中をウロチョロしている内、やがてこの部屋にもう一人の参加者がやって来る。

 

「――――問おう、ここが座談会の会場か?」

 

 凛とした声、綺麗にまとめられた金髪の髪、まるで神話の中から出てきたかような神々しさ、そして清廉さ。

 

「サーヴァント、セイバー。召集に従い参上しました。

 貴方が此度の幹事である、ソフィーですね?」

 

 ソフィーがぱちくりと目を見開く中、毅然とした態度でセイバーが問う。

 まぁ今彼女の心の中は「美味しい物がたくさん食べられると聞いた。楽しみです」という想いでいっぱいだったりするのだけれど。

 

「あ……あぁ、ようこそセイバー殿。私がソフィーだよ。

 さぁどうぞ奥へ。座って待っていて欲しい」

 

「了解です、では入らせて貰うとしましょう。

 それにしてもソフィー? 貴方は“ガンランサー”という戦士であると聞きましたが、それは一体どういった物なのですか?

 貴方の佇まいを見れば、ただ者では無いという事はひと目で分かるのですが……聖杯からの知識にも、サーヴァントのクラスにも“ガンランス”という物は無く……」

 

「ま! まぁそこらへんも含めて、おいおい説明していくから!

 とりあえず座ってくれないか? 座ってクダサイ……伏してお願い申し上げます」

 

 キョトンとするセイバーの背中を押し、グイグイと中へ案内する。

 ソフィーもセイバーも金髪の髪で、二人とも非常に美しい容姿だ。一緒に並んでいると、まるで姉妹のように絵になる。

 まぁ片方は自信なさげにペコペコし、片方は「?」って感じで首をかしげているのだが。

 

「こんにちは。あの……座談会の会場って、ここですか?」

 

「碇シンジです。こんにちは皆さん」

 

 やがてこの場に西住みほさん、そして碇シンジくんも現れる。

 並んでやってきた所を見ると、きっとここに来る途中で出会い、仲良く一緒にやって来たのだろう。

 何やらとても仲良さげな感じもする。二人とも物静かな性格で、非常に慎み深い優しい子達だ。きっと気が合うのだと思う。

 

「ふむふむ、会場はここね?

 やっほーみんな! あたしは涼宮ハルヒよ! はじめましてになるのかしら?」

 

「お姉さんが幹事さんかい? さくらももこだよ。

 今日は呼んでくれてありがとね。

 ……まぁあたしゃ小学生だし、お酒は飲めないけどさ」

 

「こんにちは! あたしハイジっていうの!

 ここってたくさん大きな建物があるのね! あたしビックリしちゃった!」

 

「よぉソフィーさん! ごぶさた!」

 

 ハルヒがちびっ子たちを引き連れ、ゾロゾロとやってきた。

 きっと面倒見の良い彼女は途中でこの子らと合流し、一緒にここへ連れて来てくれたのであろう事が見て取れる。

 

「あぁこんにちは、よく来てくれたねお嬢ちゃん達。会えて嬉しいよ」

 

「ふふっ、こうやって集まれる機会なんて滅多に無いし、今日は凄く楽しみにして来たわ!

 よろしくねソフィーさん!」

 

「というか外人さんと会うのって、あたしゃ初めてだよ。

 こんな綺麗な人っているモンなんだねぇ~。

 絵本に出てくるお姫様みたい! おっぱい大きいし!」

 

「こんにちはソフィーさん!

 ほんとはクララも連れて来たかったんだけど……あの腐れ特権階級、歩けないとかバリアフリーがどうとか抜かして、連れてこられなかったの。

 今日はあたしだけになるけど、がんばるから許してね?」

 

「俺は“ふじお”って言うんだ! 小学4年生だぜ! 遊び盛りだッ!!

 ソフィーさん以外とは初めましてになるな! 仲良くしようぜオイ!」

 

 なんか途中よく分からない事を言われた気もするが、ソフィーは普段の人見知りを感じさせない自愛に満ちた表情で、彼女たちを迎え入れる。

 普段プリティといる事からも分かる通り、とっても子供好きなソフィーなのだった。

 

 そして、楽しそうにキャッキャと笑う子供たちに囲まれながら談笑している内に、やがてこの場に最後の参加者となる二人の姿が現れる。

 

「こんにちは、ぼくアンパンマンです♪」

 

「こんにちは! ぼくガチャピンだよ♪」

 

「「「うおぉぉーーー!!」」」

 

 彼らを見た瞬間、もうテンションがMAXになる参加者一同。

 誰もがTVで観た事のあるヒーローの登場に、すごく興奮しているようだ。

 

「ソフィーさん、今日は呼んでくれてありがとう♪

 ぼくはパンだから、あまり物を食べたりはしないんだけど……でもみんなとお喋り出来るのが嬉しくて♪

 今日はよろしくお願いしますね♪」

 

「代わりにぼくがいっぱい食べるからねっ!

 ぼくって恐竜の子供だし、その気になれば大食いだって出来ちゃうと思うよっ。

 よろしくねみんなっ!」

 

 みんなに拍手で迎えられ、アンパンガチャピンの二人が席に着く。

 どうやらちびっ子がアンパンマン達の傍に座りたいようで、軽い席の争奪戦も勃発したりする。微笑ましい光景である。

 

「よっし、じゃあみんな、最初の飲み物だけ先に決めようか。

 手元のメニューを見て、何が良いか決めてもらえるか?

 未成年も多いし、『とりあえずビール』とはいかないからね」

 

 ソフィーの号令の下、一同がメニューとにらめっこを始め、あーだこーだと相談をし始める。

 

「ぼくはオレンジジュースにしようかな。ガチャピンはどうする?」

 

「ぼくもオレンジジュース! ……いやここはメロンソーダという手もあるかな?

 ほらぼく緑色だし。なんかそれっぽくない?」

 

「了解だ」

 

 アンパンマン、ガチャピンが希望を伝える。

 ソフィーはいそいそと「オレンジ、メロンソーダっと」と言い、それを紙にメモしていく。

 後で店員さんに渡し、スムーズに注文する為なのだろう。意外と出来る幹事だ。

 

「あ、ぼくらも子供なので、ジュースをお願いします。

 どうしよう、ぼくコーラにしとこうかな?

 ……ってあれ? これちょっと高くない?! 400円もするの?!」

 

「居酒屋だもんね。仕方ないよ♪

 じゃあ私はアイスティーにするね。ソフィーさんお願いします♪」

 

 シンジくん、みほも注文を伝える。

 普段から主婦のように家計を考えているせいなのか、割高なドリンクに「うむむ」と悩むシンジくんの姿が、非常に微笑ましかった。

 

「あたしゃどうしようかねぇ~? 炭酸とかは喉が痛いしぃ……。

 あ! このアセロラドリンクって、なんかおいしそうな感じじゃん!

 あたしこれにするっ!」

 

「なにそれ! あかい! なんかとっても赤い!

 ソフィーさん! あたしたちアセロラね!」

 

「うん、了解だよ」

 

 メニューの写真をみて目を輝かせているまる子&ハイジ。

 ソフィーも笑顔で彼女たちを見守る。

 

「……ねぇソフィーさん? せっかくの機会なんだし、あたしお酒飲んじゃダメ?

 一度飲んでみたかったのよ! 酔っぱらうって、いったいどんな感じなのかしら?!

 すっごく気になるの!」

 

「俺も俺も! 酒飲んでみてぇ! なぁ良いだろソフィーさん?!」

 

「だーめーだ。やめておけ二人とも。

 他にも美味しい物はいっぱいあるから、今日は我慢しておくれ」

 

「ふむ、お酒を頼むのは我らのみですか。

 ならばあまり羽目を外さないようにしなければ、子供達に示しが付きませんね。

 ではソフィー、最初の一杯目だけワインを頼む事としましょう。

 その後は紅茶としゃれこみます」

 

 ハルヒ&ふじおが「ブーブー!」と駄々をこねるが、柔らかく窘めるソフィーを前に、しぶしぶ納得してくれた。

 飲み物を頼めと言われているにも関わらず、バカでかいパフェを注文したが、それに関しては何も言うまい。

 好きな物を頼めば良い。堅苦しいのは抜きなのだ。

 

 そしてソフィーとセイバーは「こくり」と頷き合い、一緒に赤ワインを注文。これで彼女と乾杯する事が出来る。

 ……実はソフィーは18才だったり、セイバーの肉体年齢が15才くらいという事情はあったりするのだが、そこは今回はご勘弁頂きたい。

 ソフィーの住む世界では普通に許されている事だし、セイバーだって王様時代はお酒を飲んでいたのだ。

 ちゃんと正しいお酒の嗜み方を熟知している二人なので、「ここは法律の無い超時空居酒屋だ」という事でご了承頂きたく思う。

 

「あぁすいません、こちらに置いて下さい店員さん、すいません。

 ガンランスですいません。生きててすいません」

 

 やがて店員さんが沢山のドリンクを運んで来てくれ、一同はガヤガヤとそれを受け取っていく。

 なにやらソフィーが過剰なほど店員さんにペコペコしているが、あれはいったい何だったのだろう? みんなには知る由も無い。

 

 とりあえず「また注文が決まったらボタンを押します」と店員さんに告げてから、みんながそれぞれのドリンクを手に取って、ソフィーの方を向いた。

 

「で……でででで、では僭越ながら、私が乾杯の音頭を取らせて頂きたく思う。

 こ、この度は本当にお日柄も良く、絶好の座談会日和となりまして、多くの者に集まって頂けた事を心から嬉しく思いますですます……!

 あ、結婚生活には大切な“三つの袋”という物がありまして!

 ひとつめは金玉ぶk」

 

「ソフィーちゃん、落ち着いて」

 

 アンパンマンに肩を支えられ、「スーハー!」と深呼吸をするソフィー。

 

「……ねぇ? なんで今回、ソフィーさんが幹事をする事になったんだろう?

 ソフィーさんってこういうの、きっと苦手な方だと思うんだけど……」

 

「えっとね、それはソフィーさんが“唯一のオリ主”だからなんだって。

 作者さんの代弁者として、無理やり司会と幹事を任されたって聞いてるよ?」

 

 そうシンジくんとみほが小さな声で囁き合う。

 ソフィーが今回の幹事である事についても、彼らが言った通りの理由だ。

 

 実は以前この座談会のアイディアを頂いた時は「hasegawa本人を小説に登場させろ」というとんでもないご意見だったのだが、それを断固「否!」と撥ね付けた作者の都合により、そのお鉢がソフィーへと回って来た形だ。

 

 自らを小説内に登場させるなど、そんな中二病小説みたいな恥ずかしいマネが出来ようハズも無い。私はオッサンに片足を突っ込んだような年齢の男なのだ。ふざけているのか!

 ゆえに人見知りであろうが、恥ずかしがりやだろうが、『オリ主という、ある程度作者の人格を反映したキャラ』であるソフィーが、この度の幹事として選ばれたのである。

 彼女が泣こうが喚こうが、床に額を擦り付けて「ご勘弁を!」と懇願しようが、もう知った事か。

 

 

「ありがとうアンパン殿……ありがとう……本当に……。

 ではみんな、飲み物は持ったな?」

 

 アンパンマンにヨシヨシと頭を撫でられ、ようやくソフィーが落ち着きを取り戻す。

 そして一同が飲み物を手に、ワクワクした瞳でその一言を待つ。

 

「つたない幹事ですまないが、今日はみんな、思いっきり楽しんでいって欲しい!

 ――――乾杯ッ!!」

 

 

 

 

 そして合わされる沢山のグラス。弾けるような笑顔。

 

 今ここに、過去に例を見ない程に恥ずかしいテーマ、そしてもう二度とやりたくないくらいの痛い企画である【hasegawa作品のキャラ達による座談会】が、幕を開けたのだった。

 

 

 

 

 

 

――つづく!――

 

 

 





 テーマごとに、何話かに分けて書いていくヨ!

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