IS世界に転生、メタトロンを添えて… 作:天道 巧 【夢守人】
<<メタトロン鉱石>>
21世紀初頭に木星衛星カリストの巨大クレーター、ヴァルハラで発見された。シリコンをベースに金属のを含む複合高分子体で、動力源、量子コンピュータ、装甲などの素材に応用できる。オービタルフレーム(以下OF)はメタトロン技術の粋を集めた存在であり、それ以外にも作中に登場する装備や施設の殆どはメタトロンの恩恵を得ている。
石油の様な単なるエネルギー源となる他に以下の特徴がある。
1. エネルギーを与えスピンさせると周囲の空間を巻き込んで圧縮する。
2. 高純度で大量使用すると、「魔法」としか思えない既存の物理法則を無視した現象を引き起こす。
3. その強大な力に魅了され、歪められた狂気が更に大きな力を引き出すと言う悪循環が起こるため、強靭な精神の持ち主でなければ扱い切れない。
3について詳しく説明すると、なぜかメタトロンには「接触した人間の記憶や人格、思想などを記録し、同時にそれまでに記録したものを触れた人間に対しフィードバックする」という特性がある。
このため人間がメタトロンに繰り返し接触すると、自身の欲望や願望の中で特に強い部分を極端に肥大化させてしまう。
<<オービタルフレーム(OF)>>
希少鉱石メタトロンを機体フレーム・ジェネレーターなど各部に使用している。
「OF」、「フレーム」と略称される。操縦者は「フレームランナー」「ランナー」と呼ばれる。
あらゆる面で既存兵器である通常兵器の10倍以上の性能を持ち、機動性・運動性、推力、出力、武装、果ては慣性さえ無視したような鋭角的な機動も実現している。動力はアンチプロトンリアクター
ーーーー以下メタトロンを用いた技術ーーーー
<<アンチプロトンリアクター>>
メタトロン製のリアクターで生成した反陽子と陽子をぶつけ、対消滅を起こしそのエネルギーを動力や電気に変換する半永久機関を可能にした反陽子生成炉。これによりOFは大量にエネルギーを要する兵器などを搭載することが出来、桁外れの出力と小型化が可能になった。
極一部の人に分かり易く砕いて説明するとメドローアのようなもの。
即ち、メラ(陽子)とヒャド(反陽子)を組み合わせて(対消滅)メドローア(エネルギー)に変換。
ということになる。なに?却って分かりにくい?
<<ベクタートラップ>>
メタトロンを高エネルギー状態でスピンさせ、周囲の物体を空間ごと巻き込んで圧縮する装置。
簡単に言えば四次元ポケットだが、貨物の質量は減らないため「体積を小さくできる」だけ。
大量の電気を消費するためコロニーなどの施設や大型貨物船にしか搭載されていない。弾薬などの格納庫として使用している。
また、機体を丸ごとベクタートラップに格納して見かけ上「消える」ことができるものもいる。
<<ウーレンベック・カタパルト>>
メタトロンで圧縮した空間が復元する時の反動で弾き飛ばすカタパルト。亜光速とまではいかないものの対象物を超高速で射出可能。主に巨大な宇宙船等が利用する。
これも大量のエネルギーを消費する関係上、宇宙港などに設置され文字通りカタパルトまたはマスドライバーとして使われる。
<<ゼロシフト>>
OFに搭載したサブウェポン。ウーレンベック・カタパルトと同じ原理を用いているが、こちらは装置を搭載した物体を加速させるので推進機関の一種となる。
機動兵器への搭載を実現した上、ウーレンベックカタパルトをも越える加速力により亜光速にまで到達、瞬間移動と見まがう超高速戦闘が可能となる。
同じく「消えた」ように見えるベクタートラップでのステルス行動と見た目は似ているが、全く異なる技術となる。
<<SSA>>
セルフ・サポーティング・アーマーの略でOFの装甲。「メタトロンを基調とした多層積層複合高分子体」…らしい。
指で押せば凹む程度の弾力性があるが、衝撃に対しては通常の金属やセラミックを遥かに超える強度を発揮する。
損傷しても電力とメタトロンを供給すれば自己修復が可能で、戦闘中でも外部からメタトロンを摂取すれば瞬時に修復できる。
理論上時速40万キロで海面に激突したにも関わらずほとんど無傷らしい。
<<メタトロンコンピュータ>>
メタトロンを用いた演算装置。量子コンピュータの一種。
通常のコンピュータと異なり、内部の回路自体が常に変化し続けることで演算処理を行い、メタトロンコンピュータ同士で回路の一端を触れさせるだけで通信が可能。
独立型戦闘支援ユニット(AI)もコレで、OFの胸元にある球体がそのハードウェア。
処理能力に比して非常に小型であるとされている。
OFのAIを通常のコンピュータにそっくり移した例もあり、通常のコンピュータと置き換えたりデータを移すこと自体は可能と思われるが、その場合装置が大型化してしまうという欠点がある。
<<I.D.Oマインドフローシステム>>
「脳とメタトロンの親和性」を元にゼフィルスが開発したシステム。
その原理は微弱な特殊電流をフレームランナーの体内に流し、これをリーダーとして脳の運動野へのインタラクティブなチャンネル
を形成、OFの内壁に仕込んだメタトロン素子による疑似ニューロン回路でこれを受信して直接機体をコントロールするというもの。
つまり、フレームランナーは「どうしたいか?」と思考するだけでOFを操縦することが可能となる。