両儀式が小道に集団が入っていったのを見たのは偶然だ。
その小道の通路から死臭がした
死体はまだ無い。第六感みたいなものだ
今から死体が出来上がる。
そんな予感がした。
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「殺人鬼でも殺しすぎれば体の内側から死臭がするヤツがいる」
黒い靄を殺す。
男に憑いてる悪霊を切って殺す。
偶には人助けもいいだろう...
右から来る蹴りを手で受け止め顔を狙って回し蹴り入れるがさらりとかわされる
「でもおまえは外側が匂うんだ。臭いんだよ」
眼に向かって投げられた小石を顔をそらし男に憑く悪霊のような死線を切り、殺す
「そんな臭いっすかね俺?」
小道で最初に見合った瞬間の立ち上るほど大量のもやは大分晴れてきたが、まだ纏わりついているモノを切る
「おまえが臭いっていうより空気が悪いんだ。神社か墓でも荒らしたのか?」
これだけの量の怨念だか怨霊をどこで付けてきたやら、呆れるやら感心する。侵されながら自我がまだあることに
「全然心あたりないんだけど」
小首を傾げながらも青年は攻撃の手を緩めない。時折フェイントを織り交ぜて獣のような鋭さで迫ってくるが
キレも殺気も随分薄れてきた。後は臭いの元凶を絶ってやれば正気に戻るか呆けるかは本人次第だ。
「いいや、サービスしといてやるよ」
やっと大本であろう男に巣食う悪霊の根元が視えた。
もしこれが神だとしても殺してやる。
ガキン!!
黒いモヤの元凶であろう大物を切ろうとしたが刃を歯で阻れた。硬いものと硬いものがぶつかり火花が散った。
男はナイフを歯で噛み締めこちらを濁った眼で睨めつけた。
咄嗟に頬を狙って蹴り上げる。てっきり避けると思ったがそのまま男は蹴りをそのまま受けた。
頭が跳ね上がるが歯はナイフを離さない。
もう1度、2度3度顔へ攻撃を加えるが男はナイフを離さない。口の端が刃で切れ顔も打撲が酷い。
「もう満足しただろ」
ぐるるる。男は喉の奥で唸るだけで動かない。
刃を歯で止めているのでカチカチと歯のかみ合わせがナイフから腕に振動が伝わって来る。
唐突だが式が持つ『直死の魔眼』は端的に言うと線状に物を殺している。
切断に腕力は必要なく手に持ったナイフや刃物でなくてもいいのだ。
素手でも線をなぞれば切断できる。
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唐突にうなり声が止む。
きょとんとした顔でナイフをペロリと舐められた。
「狗みたいだなおまえ」
「よく言われます」
顔めちゃくちゃ痛いんだけどどうなってます?
へらへら笑う男の表情は存外晴れやかだった。
黒もやは悪霊の概念みたいなものだと思っていただければ。