遅くなりましたが続きです。
赤い何かが動いてる
赤が軌跡を残してくるくると回っている
知覚できたのは暗闇だった
前後左右全てが闇。その中で赤だけが際立って綺麗だった。
動いている何かは徐々に輪郭を成していき自分が暗闇で認識できたそのモノは人間だった
裸体の女が暗闇で舞っていた
ソレは目の前に敵がいるように鉈を振りあげ切りかかり
ソレは目の前の敵を殺すため無手で襲い掛かり首を噛み千切り
ソレは目の前の敵を殺し心臓が止まるのを待っている
効率よく人を殺す
その動作を繰り返し繰り返し繰り返し
そうして女は虎の毛皮を被った大男になった
男は身の丈ほどの巨弓をこちらへ向け
弓を穿った
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撃たれた体が緊張できゅっと縮んだ。
はっと助手席から起き上がる
「ついたぞ」
エンジンの振動、座席の安定感、シートベルトの締め付けを感じている。俺は今車内にいる。
「ずいぶん気持ちよさそうに寝ていたな。何かいい夢でも見れたか?」
運転席にいる彼女、蒼崎橙子はあまり興味さなげに問いかける
「いえ、なんかヘンな、夢?多分見てました」
「そうか、夢といえば..
またうん蓄が始まりそうだったので適当に返事をして車から出る
全く自分が殺される夢なんて縁起でもない
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茅山浜と呼ばれるそこはとにかく広い
区画整備で不備でもあったのか似たような区画で迷いやすくもあった。
マンションの立ち並ぶ地域に件のマンションはあった
周囲は東西南北どの方向を向いても似た風景で通常現在の時刻だと上を向いて星座の位置だか月の出の方向でも見なければ分からないだろう
ただし本日は曇り気味で月も星も分厚い暗闇に隠されていた。
小川マンションは円形の建物で敷地の周りにはブロックを積み上げた塀がある
公道から敷地へ伸びる道は1本だけでそのままマンションのロビーまで一直線だった。
このままマンションへ車で突っ込んでやろうか
そんな言葉が聞こえる気がしたので式も巻き込まれまいと車から降りる
「地下駐車場もないとはずいぶん不親切な建物じゃないか」
確かマンションなどの集合住宅には、建築基準法上は駐車場の設置義務がないのだったか
運転席でそう愚痴ると橙子は車を路上に駐車した。
「じゃ、行こうか」
くわえ煙草をして橙子は歩きだす。
須藤はマンションの敷地内に踏み入った瞬間くらりと眩暈がした。
内と外の境界を踏み越えた
そんな気がした
前はそんなことはなかったはずだ。確かに自分はここから外へ出た
つい何時間か前なのに何日も前のことのように感じる。
スタスタと先に行く橙子と式を追ってマンションのエントランスへ入る
-とたん嗅ぎなれた臭いがした
死臭と死体を食べに来た獣の匂い
まだここは死に続けている...
他のクロスオーバー小説も始めました
うたわれるもの+FGO
https://syosetu.org/novel/171606/
無職転生+Fate/staynight
https://syosetu.org/novel/171808/
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