ゼルダの伝説クロスオーバー、ソードアート・オンライン原作編。
オレンジにならない程度に厄災していると信じ、投稿。よろしくお願いします。
ある日のこと、大学に向かう途中で事故に遭い死んだ。
だが神様から不手際と言われ、特別に創作物の世界に似た場所に転生されてくれるらしい。
その転生先は『ソードアート・オンライン』。始まりは仮想世界で、ゲームへと完全フルダイブするゲームが発売されたが、その製作者が異世界を夢想し、ついにこの世界を創り出した男。
確か自身の夢想のために、この世界をある種の現実にしたいがために、プレイヤー一万人を閉じ込めたところから、物語は始まる。
俺はこの物語を知っていて、ある場所で挫折した。
それは好きになったキャラクターが死んだからだ。そのために読まなくなったが、このゲームはクリアからその後の事件まで知っている。
ただガンゲーのところは飛んでいる、実はアニメから入り、そのアニメもガンゲー編、名前すら出てこないところで忘れてしまっているのだ。
それには理由があるが、まずは話を戻そう。
俺は特典三つを『デスゲーム被害者を減らす』と、その好きなキャラ『ユウキの病気の完治』に、そして『とある勇者の力を習得する』だ。
一つ目は完全では無いが、自殺者や外部からの介入で死ぬ。と言うことは起きないらしい。
二つ目は彼女たちは病気にはかかる、入院はするが特効薬が見つかる。これって彼女の仲間たちも助かる?と聞くと、頷かれた。嬉しい誤算だ。
だが三つ目は、俺の人格をぶち壊すには十分なことだった。
俺は勇者がした偉業全て、体験させられる。
ボス戦、ダンジョン攻略、それまでの経緯。
崖から落ちれば死ぬほど痛い思いをし、リスタート。
マグマに焼かれ、数多の死を体験した。勇者はギリギリで体験しなかった、それらを。
俺は、体験した………
◇◆◇◆◇
デスゲームが始まる頃には、転生のこともあり、あまり人と会話することもせず、またそんなことをしている暇があるのなら、少しでも体力作りと、夢の世界の勘を身体に染みこませることしか考えなかった。
デスゲームは起きるか分からないが、起きることを前提に物事を進める。
両親は良い方で、俺が無口で不愛想でも愛してはくれている。正直彼らのことを考えると、ソードアート・オンラインをやるのは忍びない。
だが、デスゲームはなにも、自殺や外部が無理矢理ナーヴギアを取ろうとしたからだけではないからだ。
彼らの死を回避するには、仮想世界に行く必要はある。
俺の選択肢は一つであり、特訓の所為で忘れる記憶はノートに書き、ログイン前に破棄。
これでゲームを始める準備は済んだ。
だがこの早い段階で記録したのも、虫食いが酷い。
記憶と照らし合わせて、最初のボス攻略、ギルド《月夜の黒猫団》壊滅。
ダメだ、この二点以外の記憶も記録もあやふや過ぎる。
そもそも階層や日付まで覚えているほど気にかけていないアニメからの人間だ。後はキャラクターの顔くらいか。
攻略に役立つ情報もゼロ、まあいい。
(一つだけ、よかったと思うことはある)
それは小さい頃に、ユウキたちがかかる病気の特効薬発見され、治療方法が見つかったと言うニュース。
だがそれも完全ではないが、これで怖い病気から、長期スパンにより治る病気へと世間一般常識に変わる。
治る可能性があれば、ユウキたちは助かるはずだ。
そう、この早い時間に発見されたんだ。姉、母は助かる、そう信じるしかできない。
俺はそう思いながら首を振る。
そろそろ現実世界からしばらく別れることになるな。
二年半か、そう思いながら鏡を見る。
金色の髪、ハーフの顔、まるで彼だ。
16歳、終わる頃は18か。
アバターネームは決まりだな。
「リンクスタート」
そして俺は『リンク』として、仮想世界へと降り立つ。
まずは見回り、そして時間が来たら備えるだけでいい。
◇◆◇◆◇
まず原作通りと言うべきか、GМ『茅場晶彦』の宣言に阿鼻叫喚が広がる。
混乱する広間から出て、情報整理。
まずは予想通り、外からの電源遮断で人は死んでいない。
後は後でいい、ともかく次の、先ほどまでいた町まで移動する。
その後はその後で考えよう。
◇◆◇◆◇
12月3日、ボス攻略。
俺は会議にも出ず、それまで武器の確保を目睫にしていた。
片手剣《アニール・ブレード》を強化八回成功させた物から、数回の物、ともかく数を揃える。
いまの見た目は《ハイリアのフード》に似た物など、被っていた。
ボス部屋の前、ここまで来たが俺は有名人にもなる気も面倒を背負う気も無い。
だけど死ぬと分かっている者を無視はできない。例え無駄だと分かり切っていたとはいえ、このデスゲームの可能性を知っていて何もしなかった自分の、言い訳だ。
気配を殺し、全員の視界から、エネミーからも隠れながら入り、そして、
(ここか)
ディアベルがラストアタックに選択を誤った瞬間、エネミーが武器変更する瞬間だ。
タルワールから刀に変えられていたボスのパターン。攻撃し、ピンチになった彼らを見た。
そこにボスへと突き刺さる無数の刀剣。
なんてことは無い、俺がいらない武器を投擲の応用でぶっ刺した。
それにキリトが続く瞬間を見た瞬間、俺はその場から立ち去る。
もう名前は思い出せないがいちゃもんを付けるプレイヤーがいた。それに関わるより、いまのだけでここでの仕事は終えた。
俺はすぐに立ち去り、後は主人公にでも任せるだけだ。
◇◆◇◆◇
それからというもの、目的はレベル上げ並び素材集めを基本に、この仮想世界で活動する。
基本とするのは片手剣と盾の装備だが、
「矢があるのか」
NPCの店に弓矢が置かれていて、その説明欄を見る。
どうやら過去の大戦、何かしらの設定であまり真っ直ぐ飛ばないと、どうも飛距離が決められているらしい。これなら槍の方がいいだろうが購入。
この世界でまず最初の『フロアボス攻略時犠牲者』は0にした。ってかしてもらった。
あれからしばらくして情報を集める中、キリトは不名誉なことは起きたのか知らないが、ベータテスターだのと言う噂が流れ、ソロで活動しているらしい情報。
そこまでは変えられなかったらしい。だがそこまで俺が関わる気は無い。
俺はそんなこんなで槍、刀、弓矢、投擲武器を用意する方向でプレイしてた。
まず暇があれば、適当な鉄を叩き、鉄槌スキル上げや、小石を投げ投擲スキルを上げる。
木材加工スキルでブーメランができた。持ったまま斬り続ければ、鉄槌、短剣スキルを上げた。
微々たるものだがやらないよりマシだ。
いまは拓けた階層で、片手剣を軸にレベリング。
だが俺は神なんてものを信じる意味を見失う事件が起きる。
それはレベリングをしていると、戦闘音が聞こえ、俺はすぐにそちらの様子を確認しに出向く。
(HPゲージの差があるな、助け――)
その時俺の思考が一瞬止まる。
俺の目の前に、
「くっ」
(
あの《絶剣》ユウキが追い詰められていた。
数は結構いたらしい形跡がある中、大型に追い詰められているとすぐに頭を切り替える。
すぐに投擲、投剣スキル《シングルシュート》で短剣など、投げる物を投げる。
ともかく危険なエネミーのHPゲージを減らし、隙を作った。
「えっ」
「いまだっ」
「あっ、でえぇやあぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
ユウキの片手剣が大型を消し、すぐにその場に座り込む。
「あ、ありがとうございますっ。おかげで助かりました」
そう微笑むユウキの笑顔が、俺には絶望でしか無かった。
なぜこの子がこの剣の世界にいる。
その思考に落ちる前に、俺は切り替え続けた。
「回復アイテムは」
「ごめんなさい、もう尽きてて……。いまの戦闘で全部使いました」
見た目12か13、レーティングギリギリの年齢の少女。
ばつが悪そうな顔をしていて、俺はアイテムストレージからポーションを取り出す。
「使え」
「け、けど」
「死んでほしくない」
「………はい」
アイテムを受け取り、それでHPゲージが回復したのを確認して、ともかく町の方を見る。
「えっと、ボクは『ユウキ』っ、あなたは」
「………リンク」
「リンク、リンクだね。あの、アイテムありがとう」
「別にいい、だが一人で無理はするな」
「………ごめんなさい」
そう言い、彼女も町に出向く為、俺たちは町へと向かう。
◇◆◇◆◇
町に戻ると、彼女とすぐに分かれよう。いまも気を付けていないと、気が狂いそうだ。
「それじゃ」
「あっ、はい、あり」
「ユウキっ!」
その時、本当に、俺は気が狂いそうになった。
「『ミファー』姉ちゃんっ」
「よかった、ユウキがいましたよ」
そこから俺の気が壊れないか、一周回って冷静になった。
赤い髪、綺麗な赤色の女性、そして後ろから黒人の女性。
弓矢使いの男と、巨大な斧の使い手の大男。
そして、金色の髪、彼女がそこにいた。
「リンクに助けられて、ごめんなさい、一人でフィールドに出て………」
「心配させないでください。えっと、ユウキが迷惑をかけたようですね。あの」
「………リンクだ」
「リンクさん、私は『ゼルダ』です。お礼がしたいので、少し時間良いですか?」
そう丁寧に話しかけられたが、首を振り、すぐにその場から去る。
後ろからあっと言う声が聞こえたが、俺は急いでその場から去った。
◇◆◇◆◇
気が狂いそうなほど頭の中がグルグルする。
なぜユウキがこの世界にいて、彼女たちがここにいるんだ。
ユウキはロングだが少し短く、他は少しALO衣装に近いだけ。違っていて欲しかった。
建物の影に隠れながら、座り込み静かに考える。
俺と言う異物の所為で、彼女たちに似た人間が生まれ、この世界でなにをしている?
話題になっていない、この世界だけで話題になっていることは。
(……………低年齢プレイヤーを保護している、ギルド)
そう言えばそんなギルドがすでにできていて、アイテム製作や武器の強化を受け持つと言うことをしている話を聞く。
これか、この役割か?
彼らがここにいるのは、俺が自殺者を止めると言う願い故になのか?
「ははっ………ははっ………ハハハハハハハハハハハハ―――」
限界が来た、もう笑うしかない。
俺が望んだのは彼女が平和にVRの世界で生きること。
断じて死に怯え、PKを恐れ、こんな世界に滞在させることではないッ。
「………この世に神はいねえ………」
ひとしきり笑い終え、まだ気が狂いそうになるが、歯を食いしばり、すぐに行動する。
もう考える暇は無い、事前準備は終わっているのだから。
やるべきことができた、彼女たちギルドの動きの把握に、キリトたちの動き。
最初のボス攻略は犠牲者はいない。なら次はギルド《月夜の黒猫団》壊滅回避。
それ以外に考える必要は無い。
「もうどーとでもなれ………」
そう俺は呟き、暗闇の中に溶け込んだ………
◇◆◇◆◇
「………」
「ユウキ」
「あっ、はいっ、ごめんなさいっ」
「はあ、心ここにあらずですね。わたしもそうですが、あの人ですね」
「気にすることないじゃない? 放っておきなよ二人とも」
ゼルダとユウキが考え込む中、弓矢の男『リーバル』はそう言う。
「しっかし、かなり死に急いでるって顔だな」
「まあね、お嬢様やユウキだけが気にかけてるわけじゃないさね」
大男『ダルケル』と女性、短剣と盾使いの『ウルボザ』はお互い、先のプレイヤーを心配する。
「そうですね……彼、リンクさんは大丈夫でしょうか」
槍使いである『ミファー』もまた、そう考え込み、リーバルはため息をつく。
「ともかく僕らはいま、ギルドの運営第一だろ? ユウキも勝手に動かないでほしいよ」
「ごめんなさい………」
「ええそれじゃ、ギルド《トライフォース》。頑張りましょう」
それに全員が意気込む中、ユウキは彼が去った方角を見る。
「また会えるといいな………」
そう呟き、彼と、彼女たちの剣の世界が動き出す………
はい、いかがでしょうか。大きく変わる物語、そして彼はこの事態にキリト以上に追い詰められてます。
多くの変化、これから先どうなるか、お楽しみに。
それでは、お読みいただきありがとうございます。