ユウキの勇者   作:にゃはっふー

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シルフ領にて攻略を開始。

リンク「レインの剣が欲しい」

ユウキ「呼べば来てくれると思うよ?」

キリト「作ってくれる時間が無いだろ」

リンク「仕方ない。キリトお前はいいのか」

キリト「俺はそんなに。リズの剣もいいけど、仕方ないさ」

どこかで自分の扱いについて口論したくなった鍛冶師プレイヤーがいたとかいなかったとか。


第17章・剣士たち

 翌日、装備を整えて、リーファの案内で世界樹がある町へと出向くことになるのだが、少しひと悶着。

 

 リーファの仲間がリーファの単独行動を咎めようとする。

 

 別に彼女がどうするか決めるのは彼女の意思、後で聞いたが元より勝手に抜けても文句を言うなと言う条件で加わっているはずなのに、そいつはリーファをパーティーの看板扱いする。

 

 それでキリトが、

 

「仲間はアイテムじゃないぜ」

 

 そう言って間に入るキリト。

 

 少し戦闘になりかけたが、いくら種族PKが可能とはいえ、スパイでもないキリトをいきなり斬れば、町の治安が疑われる。

 

 最終的に町の外にいる時は気を付けろ的な捨てセリフと共に去るが、

 

(あれ絶対に何か企ててる)

 

 そう勘がささやく。

 

 それについては別の、彼女のリアルでも友達の『レコン』が様子を見るらしく、湖まで一気に飛び、そして戦闘が続いた。

 

「………なんで二人とも、コントローラー無しで飛べるんだよ」

 

 キリト、ミファーはいまだコントローラーが無ければ飛行がままならないが、俺とユウキはすでに無しで飛行が可能になった。

 

「面白いよこれ」

 

「慣れた」

 

 滑空を何度もしていればできるようになるものだ。

 

「仲が良いですね………」

 

 槍を持つミファーも羨ましそうに見る中で、しばらくして一時的にログアウトする話になる。

 

 フィールドでのログアウトは即座では無い為、ログアウトしている際、アバターを守る仲間が見回るらしい。

 

「ともかくユウキたちを守る。本当にアバターは残るんだな」

 

「はい、変な事をしたらハラスメントコードが働きます」

 

「リンクが触りたいなら、アタシの触らせてあげようか?」

 

「いいよ別に」

 

「え~」

 

 しかしこうしてストレアと会話する機会は無かったが、だいぶ親しくなっている。

 

「バカなことを言わないでください」

 

「リンク、なぜストレアばかりとお喋りするのですか。わたしともしてください」

 

 プレミアとティアが左右の肩に乗り、頭に乗るストレア。

 

 その様子に、

 

「パパ、リンクさんはハーレムなんですか?」

 

「どこで覚えたそんな言葉っ」

 

「………ユイちゃんに言われたことにショックなんだが」

 

 そんなこんなで俺たちの番になる。

 

 

 ◇◆◇◆◇

 

 

 今度はキリト君とリンク君がログアウトし、ユイちゃんにパパは好きかと聞いたら、

 

「リーファさん、好きってどういうことなんでしょう?」

 

 そう聞かれて、少し彼、キリト君を意識してしまう。

 

 そんな中、あたしは少しだけ気になった。

 

「ユウキちゃんとミファーさんは、誰か好きなんですか」

 

 それにユウキちゃんもミファーさんも、彼、リンク君を見た。

 

 そしたら左右から、

 

「リンクはわたしたちのです」

 

「そうだぞ」

 

「えぇ~アタシもいるのに~」

 

 どうもピクシーにモテているらしいリンク君。

 

 詳しい話を聞きたいけど、その瞬間に彼らが戻ってきた。残念っ。

 

「ただいま」

 

「お、お帰りリンク。早かったね」

 

「ああ」

 

 ユウキちゃんと仲良しで、ミファーさんとも知り合い。この四人はどういう関係なんだろう。

 

 そう思いながらも『央都アルン』に向かうため、あたしたちは洞窟を進もうとしたとき、

 

「「っ!?」」

 

 キリト君たちが来た森を見た。

 

 

 ◇◆◇◆◇

 

 

「見られてる?」

 

「ユイ、この辺りに俺たち以外のプレイヤーはいるか?」

 

 それにピクシーたちは首を振り、それでもリンクは、

 

「追跡魔法とか、そう言ったのは。気配はする」

 

「気配って、そんな第六感的なこと」

 

「いや、こいつの勘は侮れない。急ぐか」

 

 リーファは少し半信半疑でありながら、全員が洞窟の中に入り、先へと進む。

 

 その途中、そう言った魔法の解除はトレーサーを見つけられればいいがそれも無理だと話し合い、彼らは《ルグルー回廊》を急ぐ。

 

「そう言えば、キリト君たちは魔法スキルは上げてないの?」

 

「スペル覚えるのが苦手~」

 

「私は初期の、ヒーラーに適したのを少し覚えてます」

 

「回復は」

 

「えっ、知らないの俺だけ」

 

 少しは覚えようと、影妖精族(スプリガン)の暗視魔法を発動させ、道中も魔法のスペルを口にする。

 

 先に進む中、リーファにメッセが届く。

 

 レコンと言う、彼女の同級生仲間だが、彼のメッセは『やっぱり思った通りだ!気を付けてs』で途切れている。

 

 これだけでは分からないが、その後リンクがすぐに気づく。

 

「接近されてる」

 

「って、なんでいち早くリンクが気づくのっ!?」

 

 ナビにも引っかかり、全員が驚く中、ユイが補足する。

 

「プレイヤーが多数接近されてます。数は」

 

「12人だ」

 

 一瞬リーファが隠蔽魔法を使おうとしたが、リンクがストレージから剣を取り出して突然投げ、何かに刺さり、それにリーファが、

 

「高位魔法のトレーシング・サーチャー!? まずいっ」

 

 急ぎだすリーファ、それの後を続く一行。走りながらリンクは尋ねた。

 

「やっぱり目か? 使い手か後から来る12人なら、隠蔽魔法使ってもさっきの使われてダメか」

 

「うんそうっ、そしていまのは火属性の使い魔だから」

 

「サラマンダーっ」

 

 ユウキの言葉に急いで町に出向く。すでに火妖精族(サラマンダー)にはケンカを売っているし、狙われない方がおかしい。

 

 そうして考え込んでいると、

 

「『スイルベーン』にサラマンダーが隠れていた?」

 

「それって、シルフ領の町の名だな。そいつら?」

 

「うんっ、魔法が掛けられたとしたら、だけど」

 

 リーファの言葉から、リンクはすぐに追跡魔法を掛けられたのは、町中、しかもシルフ領の町でしかありえないと判断したらしい。

 

 だが、それは少しおかしいと、走りながらユウキが訪ねる。

 

「居てもおかしいことなの?」

 

「ううんっ、だけどシルフ領とサラマンダー領は敵対関係だから、厳重にチェックされてる。それでピクシーの索敵がある中、あたしたちに魔法を掛けられたこと考えると」

 

「町の中でしか考えられない、ということですね」

 

「それって、どうなってるのっ!?」

 

 つまり、PKを仕掛けるようなプレイヤーが、別種族の町で獲物を吟味したりしているということ。治安が悪いとか言う話では無い。

 

 厳重に確認されているのなら、そう言うことが可能なプレイヤーは入れないかできないように対処されるはず。それがされているということがおかしいと理解した。

 

 ともかく走る中、洞窟の地底湖があり、そこに飛び込むと強力な水棲型と戦うことになると聞き、石作りの橋を渡り急ぐ。

 

 その時、照準が外れた魔法が放たれ、リンクたちは違和感を感じた。

 

 それは目の前に落ち、壁を作り出して道を防いだ。

 

 

 ◇◆◇◆◇

 

 

「魔法の壁か」

 

「でえぇぇいぃぃぃぃ」

 

 キリトが間髪入れずに一撃を放つが、無意味であった。

 

 魔法でできた壁は魔法で無いと壊せないが、時間が無い。

 

 遠回りすることもできないのなら、すぐに心もとないが剣と盾を取り出す。

 

 正直、レインの作った物で無い為か、全く馴染まない。

 

「リーファ、君の腕を信じ無い訳では無いけど、ミファーと一緒に回復に専念してくれないか」

 

「俺たち三人で12人撃破か」

 

 湖は水棲のエネミーがいるのだから、これしか無い。

 

 ミファーは驚きながらだが、ユウキは静かにすでに剣を抜いていた。

 

「さ、三人ともっ!?」

 

「12人、一人四、二人でいいか」

 

 さすがに魔法がある世界、前衛だけと言う訳では無い。

 

 いまは数を減らしたいと考え、向かう敵を最大四、最低二と計算して話すが、

 

「ボク五人と戦うっ」

 

「………ユウキ」

 

 その時、ユウキは力強く頷く。

 

 ここは『ソードアート・オンライン』では無い。だから、

 

(ボクは、戦えるッ)

 

 その決意を感じ取り、静かに構える。

 

 その時、

 

「?」

 

 ストレアは気のせいか、カチリと何かが切り替わる音(・・・・・・・・・)が聞こえた。

 

 

 ◇◆◇◆◇

 

 

 大盾を持つ三人組が前に出て、それに対処する三人。

 

 相手は防衛しつつ、魔法攻撃でこちらを倒すつもりだが、そのうち、一人の剣が光りのように早かった。

 

「がっは」

 

 盾の隙間を縫い、串刺してそのまま吹き飛ばす。

 

 その瞬間、二人の剣士は瞬間斬り込むが、大盾で防がれてしまう。

 

 瞬間、回転するように大盾使いは背後を斬られ、盾が緩んだ瞬間、惨殺される。

 

「なっ」

 

「リンクっ背後」

 

 カンッと鳴り響く音、

 

「なにっ!?」

 

 背後を見ず、影を見て剣撃を見切り、背を向けたまま剣を受け止めた。

 

「バカなッ、後ろにでも目があるのかよ!」

 

 その瞬間を二人の剣士が見逃さず、瞬間斬り込みが始まる。

 

 炎の魔法がユウキを捕らえた瞬間、

 

「ッ!!」

 

 敵プレイヤーの一人を掴み、そのまま勢いよく全身を使い投げた。

 

 炎魔法はそのまま、突然現れたそのプレイヤーと激突して消える。敵プレイヤーを盾にすると言う方法で仲間を守るリンク。

 

「うわっ、エグっ」

 

 ユウキはそう言い、すぐに盾になったプレイヤーを斬り捨てた。

 

 そこからは襲撃の中、敵側はHPゲージが減った前衛に回復魔法を唱えようと構え出す。

 

 即座にリンクはアイテムストレージを操作し、手元になにかを取り出した。

 

 一斉に回復魔法を使おうとしたメイジへ拳ほどの大きさの小石を取り出し、その大きく開いた口へと投擲する。

 

 即座に脚で蹴り、口へとヒットさせた。

 

「ぶはっ」

 

「バカ、詠唱止めるなっ!」

 

「金髪のシルフ剣士がやばいッ。動きが尋常じゃねぇっ!!」

 

「インプもスプリガンもだよバカッ」

 

 舞うように剣撃を放つユウキ。

 

 SAOでは人が死ぬと言うこともあり、本来の力は発揮されていなかった。

 

 だがここで一気に爆発する。

 

 大剣を振り下ろされるがすれすれで避け、突き刺すと共に瞬時に身体をひねり斬り込む。

 

「できた」

 

 リンクがした身体を回転させる技ができたため、少し喜ぶ。

 

 だが小技と言うべきものはリンクだった。

 

 相手の剣撃を、盾をしまい、開いた手に剣を投げ渡して、それで剣を防いだり、小石を投げて詠唱を妨害する。

 

 こんな小技は、

 

「いやでしょうね」

 

「キリト回復領域、10秒前」

 

 ピクシーが回復のサポートをし、ミファーとリーファは回復魔法を飛ばす。

 

 空いた手の扱いがうまく、突撃するユウキの首根っこを掴み、魔法から外させたりと、

 

「位置取りがあぁぁぁぁぁぁぁぁ」

 

 リンクはけして前に行き過ぎず、バックステップで後ろに下がり、またストレージから小石を取り出す。

 

「いくつ小石をッ」

 

 ポケットにも小石を用意しておき、詠唱妨害の準備を続けた。

 

「ははっ」

 

 キリトは笑みが浮かぶ。こうも位置取りや、人が嫌がるタイミングを熟知している。

 

 敵にしたくない相手と思いながら、一気に、確実に、戦線を前に出して、

 

「ユウキいまだ突撃」

 

「分かったぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」

 

 メイジ組が揃う中に、

 

「行かせるかッ」

 

 そう前衛がユウキに集まった瞬間、

 

「キリト飛べ」

 

「おうッ」

 

 そう言ってリンクの背中を足蹴に、僅かの滑空時間を利用して前衛の壁を突破して、メイジ職の固まりに飛ぶ。

 

「ゲッ、フェイクっ!?」

 

「ボクじゃなかったっ」

 

「その変わり瞬殺しろっ」

 

「OKッ!!」

 

 その様子に呆れながら、一気に畳みかけ、最後に一人を捕まえた。

 

 

 ◇◆◇◆◇

 

 

 最後の一人を捕まえた後、リンクとユウキ、リーファたちも揃う。

 

「なぜ俺たちを追ってきた? 追跡魔法はシルフ領からか。洗いざらい吐いてもらうぞ」

 

「こ、殺すなら殺せっ」

 

 そう言う中、キリトが、

 

「いっや~ナイスファイトっ、危なかったぜ」

 

「キリト?」

 

 少し周りを確認し終えた彼はそう言いながら、捕まえて座らしているサラマンダーに近づく。

 

「まあまあ、俺一人だったら危なかった。良い作戦だったよ」

 

 一人そう陽気に話しかけながら、静かに、

 

「それでキミ、物は相談だけど」

 

 左手を振り、トレードウインドを出し、サラマンダーにアイテム群をの羅列を示す。

 

「これ、いまの戦闘で俺がゲットしたアイテムと(ユルド)なんだけどな。俺たちの質問に答えてくれたんなら、これ全部、キミにあげちゃおうかなーなんて、思ったんだけど」

 

 その時、サラマンダーは他の仲間、エンドフレイム、いわゆる蘇生待ちが過ぎて、セーブポイントへ戻されたのを確認する。

 

「………マジ?」

 

「マジマジ」

 

 そんな会話を苦笑するが、女性メンバーは、

 

「これっていいのかな?」

 

「男って………」

 

「みもふたもないです………」

 

「いま確認したけど、なんかすごいレアアイテムがあるんだけど」

 

「これは悪い見本ですね」

 

「ああ」

 

 そしてキリトの方にもあったのか、おおっと歓喜の声を上げて、交渉成立したらしく、笑いあう二人。

 

 ともかくサラマンダー戦は切り抜けることはできたのだった。




口の中に小石投げ込まれれば詠唱止まると思う。

曲芸のように剣を投げ渡して、左右の守りをする彼。

キリト「こう斬り込んでから、こうして投げて、空いた片手でキャッチして防ぐ………」

ユウキ「難しいな。右に斬り込んで、左から来る攻撃を、右手で持つ剣を左手に投げ渡して、それで防ぐ。あっ、できたっ」

リンク「なんでこの子らマネしようとするんだろう」

リーファ、ミファー「「むしろどうしてできるの」ですか?」

ぷち曲芸大会をしてます。

お読みいただきありがとうございます。
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