東方時哀録   作:シェイン

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こんにちは、シェインです!今回は比較的早めに更新できました〜!

では早速、第18話パート2!どうぞ!


第18話 〜大図書館のショータイム〜(2)

フラン「キミは、初めて士と会ったときの...!」

士「今度はガールフレンドまで連れて、いったいなんの用だ?」

 

初シンクロの際に蒼と面識があった士は、冗談半分で要件を訊く。だが、士の意図には反して、蒼の隣に整然と佇んでいたルーナが、突然、そのクールな表情を真っ赤にして口火を切った。

 

ルーナ「ガ、ガガ、ガールフレンド!?い、いやいやいや、私はそんなんじゃなくて...!もちろん蒼くんのことは大好きで、なんでもしてあげたくて、とっっても特別な人ですけど!私はそんなんじゃなくて...ただ、傍に居ることができればいいなっていう...そういう!ごくふつ〜のメイドですから!!」

士「あ、あぁ...そうか、だいたい分かった...」

 

活火山のようなルーナのマシンガントークで圧倒された士は、若干の引き気味でうなずいた。一方で、不思議そうな顔をした蒼は、ルーナを見つめて首をかしげる。

 

蒼「う〜ん...?ルーナは、僕にとって普通のメイドじゃないよ?」

ルーナ「ふえっ...!?そ、そ、それって...!?」

 

蒼にまっすぐ見つめられてより一層赤くなったルーナは、顔から湯気を出しながら目を回す。そんな彼女の様子もお構いなしに、蒼は言葉を続けた。

 

蒼「何度も言ってるでしょ?君は、僕の大事な"家族"だよ...紅蓮たちと同じようにね!」

ルーナ「...あ、はい。そ、そうでしたね!ごめんなさい、私ったらうっかりしてました!あはは...はぁ...」

蒼「あれっ?ちょっと、顔が赤いよ!?大丈夫?熱はない!?」

ルーナ「はわわ...だ、大丈夫ですよ〜!」

 

どこかちょっと残念そうなルーナと、ようやく顔色の変化に気づいて彼女の額に手を当てる蒼。唐突に現れた正体不明の二人組の惚気コントを見せられた紅魔館の面々は、あまりに温度差のある展開に呆然とする。

 

レミリア「ちょっと!どこの誰だか知らないけどがイチャつくなら他所でやってくれないかしら!?こっちは急いでるのよ!!」

蒼「あははっ、ごめんごめん!それじゃあ、そろそろ...始めようか?いくよ、ルーナ。」

ルーナ「はい、お任せください。」

 

しびれを切らしたレミリアの一喝に、蒼は苦笑と共に謝罪すると、懐から取り出したジクウドライバーを装着する。彼の呼びかけに従うルーナもディリュードライバーを装着し、それぞれジオウライドウオッチ、ディリュードのカードを構える。

 

『ジオウ!』

『カメンライド...』

 

蒼・ルーナ「「変身。」」

 

『ライダータイム!仮面ライダージオウ!』

『ディリュード!』

 

それぞれジオウ、ディリュードの姿に変身した蒼とルーナは、鋭い眼光で士たちを見据える。二人の変身を目の当たりにした紅魔館の面々に、一気に緊張が走った。

 

レミリア「上等じゃない!渡、キバット!」

キバット「おっしゃぁ!さっさと片付けようぜ!」

フラン「面白い人たちだね!ちょっと遊んでみよっか、士!」

士「まぁ、少しは楽しめそうだな。ユウスケ、お前は咲夜を助けてやれ。」

ユウスケ「あぁ、わかった!」

 

ユウスケに咲夜の救出を任せ、パートナーとシンクロしたレミリアとフランは、各々のドライバーを装着して変身の構えを取る。

 

『ガブッ!』

『カメンライド...』

 

レミリア・フラン「「変身!」」

 

『ディケイド!』

 

レミリア「さぁ、行くわよフラン!」

フラン「足を引っ張らないでよね、お姉様!」

 

キバの姿に変身したレミリアはルーナに、ディケイドの姿に変身したフランは蒼に、それぞれ攻撃を開始する。一方、機をうかがっていたユウスケは、二人が交戦し始めたのを見届けると、一目散に咲夜のもとへ駆け出した。

 

ユウスケ「おい、アンタ!咲夜さんから離れろ!ぐっ!?」

 

鬼気迫る剣幕で鴉天狗に迫るユウスケだったが、鴉天狗はまるで動じることなく、ユウスケの首を掴み上げる。

 

鴉天狗「そう喚くな...この女は絶望し、生まれ変わるだけだ。俺と同じ、"ファントム"になぁ!」

 

そう言い放った鴉天狗──"ラウム"は、黒い羽根を撒き散らしながらその正体を露わにする。大きな黒翼を纏い、まるで大きな鴉のような怪人へと変貌したラウムは、ユウスケをフランたちの方へ投げ飛ばした。

 

ユウスケ「こんの...!だったら!」

 

再び立ち上がったユウスケが腰に両手を添えると、そこにルーミアと同じ"アークル"が浮かび上がる。そして、彼女と同じような動作でアークルのスイッチを押し込んだ。

 

ユウスケ「変身!」

 

アークルのアマダムが赤く染まり、ユウスケは"仮面ライダークウガ マイティフォーム"へと変身すると、再びラウムへと立ち向かっていく。だが、それに気づいたルーナはレミリアを軽く蹴り飛ばし、リュードブッカーから青いフレームの"イリュージョンカード"を取り出すと、手早くドライバーに装填してサイドハンドルを押し込む。

 

ルーナ「あなたのお相手は、こちらですよ。」

 

『イリュージョンライド...エイサイヤミー!』

 

ユウスケ「おわっ!?なんだこいつ!?」

 

ディリュードライバーから放出された光の粒子は、ユウスケの目の前でエイとサイの特徴を合わせ持つ"エイサイヤミー"へと変化し、彼に襲いかかる。

 

レミリア「私を相手によそ見なんて、余裕じゃない!はぁっ!」

 

ルーナの背後から飛び蹴りを放つレミリアだったが、ルーナは後ろ回し蹴りで難なく迎撃すると、あえて柔和な笑顔を見せつけながら、1枚のカードを取り出してドライバーに装填する。

 

ルーナ「もちろんです。あなた程度をあしらうことなんて、日々の雑務よりも簡単なことですもの。」

 

『アタックライド...バインド!』

 

レミリア「ずいぶんバカにしてくれるじゃない!!」

 

ルーナが挑発に乗ったレミリアに手をかざすと、彼女の周囲に6つの魔法陣が展開され、そこから伸びた鎖がレミリアを一瞬で縛り上げる。リュードブッカーを長銃形状の"ライフルモード"に変形させたルーナは、その銃口をレミリアに向けると、冷酷に言葉を続ける。

 

レミリア「なに、この鎖っ!?」

ルーナ「...そして、あなたような愚者を操るのは、もっと簡単なことですよ。"カリスマごっこ"のお嬢様?」

レミリア「きゃあっ...!?」

 

皮肉と共に放たれた銃弾は、鎖を砕きながらレミリアの胸を冷たく貫いた。

 

 

 

フラン「ハアッ!」

蒼「ふっ!」

 

一方、激しい肉弾戦を繰り広げていたフランと蒼は、互いにエネルギーを込めた拳をぶつけ合い、小規模な爆発を引き起こす。互いに爆煙から飛び退いて距離を取った二人は、どこか楽しそうに笑みを浮かべた。

 

蒼「さすがはディケイドの力...フランが継承して間もないのに、既になかなかの強さだね。」

フラン「アハハッ!盛り上がってきたね!それじゃあ、次はこれで遊びましょ!」

 

ライドブッカーから仮面ライダーファイズの描かれたカードを取り出したフランは、それを素早くドライバーに装填してサイドハンドルを押し込んだ。

 

『カメンライド...ファイズ!Complete...』

 

身体に赤いフォトンストリームが走り、ファイズに変身した慧音と同じ姿に変化したフランは、ソードモードに切り替えたライドブッカーを構える。

 

蒼「ファイズの力か...それなら!」

 

『ファイズ!』

 

フランの姿を見た蒼は、ホルダーから銀と黒のライドウォッチ──"ファイズライドウォッチ"を取り外し、カバーを回転させて起動した。そして、ファイズウォッチをドライバーの左スロットに装填すると、ドライバーを勢いよく一回転させる。

 

『ライダータイム!仮面ライダージオウ!アーマータイム!《Complete...》ファイズ!』

 

ファイズを模した各部アーマーに加え、ファイズフォンを象った肩アーマーを装備し、額にピンクの「ファイズ」という文字を冠した蒼は、"ファイズアーマー"へと変身を果たした。ケンモードのジカンギレードを装備した蒼は、不敵な笑みを浮かべながらその刃を軽く撫でると、フォトンストリームと同じ真紅の輝きが刃に宿る。

 

士「"ファイズ"だと...!お前も他のライダーの力を使えるのか...!?」

蒼「フフッ...こっちの方がもっと面白いでしょ?」

 

ファイズ対ファイズの構図を用意した蒼は、動揺する士たちに向かって容赦なく斬りかかるが、フランは咄嗟にライドブッカーで防御する。激しい鍔迫り合いの中、互いの刃が擦れ合い、弾ける火花が蒼とフランの顔を照らした。

 

 

 

一方、蒼とフランが引き起こした爆発を聞きつけたパチュリーと小悪魔は、テラスとは別の出口から紅魔館を抜け出し、誰よりも先に庭先へとたどり着くと、その混沌とした状況に目を疑った。

 

パチュリー「いったい、何が起きて...!?」

小悪魔「パ、パチュリー様!あれっ!咲夜さんが化け物に!!」

パチュリー「...ハァッ!」

 

一瞬は困惑したパチュリーだったが、小悪魔の示した咲夜の姿を目にすると、すぐさま魔法で巻き起こした炎弾をラウムに撃ち出した。

 

ラウム「うぉっ...!?チッ、また邪魔か...!行けっ、"グール"共!」

 

炎弾を羽で防いだラウムは、燃え移った炎を手で消し止めながら、砂利のような灰色の魔石を辺りにまき散らす。すると魔石の1つ1つが、ひび割れた石の身体を持つ鬼のようなファントム──"グール"へと姿を変えて、パチュリーたちに鈍重な動きで迫る。

 

パチュリー「こいつら、あの化け物の下僕...?」

小悪魔「あわわわ!こ、こ、こっち来ますよぉ!?」

パチュリー「なら、迎え撃つだけよ!【月符】サイレント・セレナ!」

 

1枚のスペルカードを発動させたパチュリーは、眼前に展開した魔法陣からグールの群れに極太の光線を放つと、その光線を何本にも分裂させてグールたちを焼き払った。眩いばかりの極光に、目を隠しながらも勝ち誇るように微笑むパチュリーだったが──

 

グール「グゥゥ...」

パチュリー「う、嘘っ...!?効いて...ない...?」

 

──倒れていたグールたちは瞬く間に起き上がり、さっきよりも勢いを増してパチュリーたちに迫りくる。自分の魔法に絶対の自信を持っていたパチュリーは、変わらずに歩みを進めてくるグールたちの姿に怯んでしまう。いよいよ距離を詰めてきたグールは、未だ硬直してしまっているパチュリーに、装備している長槍を振り上げる。

 

小悪魔「パチュリー様!危ないっ!!」

パチュリー「...こあっ!?」

 

主人の動揺を察した小悪魔は、覆いかぶさるようにしてパチュリーを庇う。その声で我に帰ったパチュリーだったが、既にグールの長槍が小悪魔の背を穿とうと振り下ろされていた。もうすぐ起こるであろう惨劇を理解したパチュリーの思考が、真っ暗な闇に呑まれていく。その時──

 

グール「グルゥッ!?」

 

──二人を狙っていたグールの胸部に、まるで意志を持つかのような軌道で、銀の弾丸が炸裂した。間髪を入れずに、二体、三体と、次々にグールが銃撃されていき、あっという間にグールたちは二人から引き剥がされる。

 

小悪魔「あ、あれっ...?」

パチュリー「これは、いったい...?」

 

困惑するパチュリーと小悪魔の前に、二人を守るように佇んだのは──

 

晴人「言ったろ?俺は"最後の希望"だって。」

 

──銀の銃を構えた晴人だった。

 

【To Be Continued...】




第18話パート2、読んでいただきありがとうございました!最後の晴人のセリフは、個人的に気に入ってます(笑)

なお、リアルが忙しくなってしまったので、4000文字くらいのボリュームでこまめに更新する方法にシフトしようと思います。これからも、たまーに覗いていただけたら嬉しいです。

それでは、チャオ〜!
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