冒頭にあらすじと注意事項がありますので、必ずお読みください。お願いします!
第1話 ~フューチャー・ガーディアンズ~
~あらすじ~
幻想郷の各地に怪人が蔓延るようになり、すべてが闇に包まれた未来の世界。
誰もが絶望に飲み込まれた幻想郷で生き残った者たちが身を寄せ合い、"最後の里"と呼ばれるようになった旧地獄。たとえ最後の里にいたとしても、死期が先延ばしになるだけと皆が悲嘆に暮れる中、希望の輝炎を灯し続けている者がいた。
その名は、"
絶望の闇を焼き払い、新たな未来を照らし出す
※本編と密接に関わっておりますが、プロローグのような物語ですので本編のネタバレ等は気にせずに読んで下さい。また、本編に比べて残酷かつ過激な描写が増えるかもしれないので、苦手な方はご注意ください。
※「ORIGIN HISTORIA」に限りましては、オリジナルのライダー、つまり雄介たちが出て来ませんのであらかじめご了承ください!
※以下、本編です!
かつて、宴会好きの妖怪たちで賑わっていた旧地獄。毎晩のように、酒飲みの豪快な笑い声と、陽気な歌声が響いていた面影はまるでなくなり、建物は半壊のまま放置されている。そんな旧地獄の真ん中にぽつんと立つ物見やぐらの足下に、6人の男女が並び立っていた。その先頭に立つ、燃え盛る炎のような赤髪を持つ男──
紅蓮「流零、敵の数は?」
流零「ざっと、300といった所です。また随分と引き連れて来たものですね...」
紅蓮の声に、やぐらの上で望遠鏡を覗き込んでいる青年──
透歌「つまり、1人50体ってことね。見てなさい、私だけで100は蹴散らしてあげるわ!」
両端にエクスクラメーションマークとクエスチョンマークを造形した杖──"エクステッキ"を地面に突き立てて無謀な宣言をした透歌に対し、分厚い鎧を纏ったままストレッチをしている青年──
蓮人「戦を前に勇むのはいいが、あまり無茶はするなよ?お前は前線に向いてねぇんだからさ。お前らの盾になんのは、俺の務めだ!」
透歌「はいはい、分かってますよーだ。蓮人こそ、意地張って死ぬんじゃないわよ!」
流零「お喋りもそれくらいにして...用意して下さい。間もなく、来ますよ!」
敵の様子を観察し続けていた流零の号令を受け、6人の間の雰囲気が一瞬の内に張り詰める。それまで黙り込んでいた、動きやすい軽装の青年──
忍「必ず勝つ。刃の心で、すべてを断ち切る...!」
誠一「俺が...俺が全部ぶっ潰す!!」
他の仲間たちが戦いを前に奮い立つなか、漆黒の羽を持つ少女──"ミライ"だけは哀しげな瞳で俯いていた。そんな彼女の肩を優しく叩いた紅蓮は、ミライを気遣って声をかける。
紅蓮「大丈夫か?辛いなら、今回は俺たちに任せて下がっててもいいんだぞ...?」
ミライ「ううん...大丈夫。戦うのはすごく苦しいけど、わたしも皆の力になりたいんだ。」
紅蓮「そっか...それじゃ、思いっきり頼らせてもらうぜ。だから、お前も俺たちを頼ってくれよ?」
ミライ「...うん!」
ミライに優しく微笑みかけ、仲間たちの充分な意気込みを聞き届けた紅蓮は、勇ましさを含んだ笑顔を浮かべて叫びを上げる。
紅蓮「よぉ~し、みんな!必ずッ!全員でッ!勝って帰るぞッ!!」
その熱い叫びで仲間たちを鼓舞した紅蓮は、デジタル腕時計のようなバックル──"ジクウドライバー"を装着し、腕のホルダーに収められていた懐中時計型デバイス──"ゲイツライドウォッチ"を手に取る。そして、正面に突き出したライドウォッチの前面カバーを回転させ、天面のスイッチを押し込んだ。
『ゲイツ』
起動したゲイツライドウォッチをドライバーの右側に装填した紅蓮は、ドライバーの上部に備え付けられた竜頭を模したスイッチを叩いて両腕を前に伸ばすと、その腕を素早く回転させてドライバーに添える。
胸に手を当てて大きく深呼吸をしたミライは、スピードメーターをモチーフとしたバックル──"ドライブドライバー"を装着し、青い軌跡を残しながら空を駆け抜けて来た黒いミニカー──"シフトネクストスピード"をキャッチした。ドライバーのイグニッションキーを捻ってドライバーを起動したミライは、シフトネクストスピードの後部を回転させてレバー形状へと変形。左手首に巻かれている"シフトブレス"のレーンに、シフトネクストスピードを滑り込ませる。
忍は懐から取り出した"シノビヒョウタン"を傾け、そこから流れ出した紫の液体が腰回りで銀色のバックル──"シノビドライバー"に変わる。同時に出現した手裏剣を模した"メンキョカイデンプレート"を手に取った忍は、アクロバティックな動きの後にメンキョカイデンプレートを前に掲げる。
エクステッキをくるりと回した透歌は、エクステッキのクエスチョンマークを模した側を上にして掲げる。すると、エクステッキのクエスチョンマークが光を放ち、透歌の腰に"クイズドライバー"が出現する。それに連動してエクステッキのクエスチョンマークと同じ形状の小さなパネル──"クイズトッパー"が出現し、透歌はそれを手に取った。
蓮人「うっし...キカイシステム・スタートアップ!」
蓮人がシステムの起動を宣言すると、蓮人の腰に"キカイドライバー"が構成され、両手にはスパナを模した"スパナーダー"と、ドライバーを模した"スクリューダー"が構成された。スクリューダーをドライバーにはめ込んだ蓮人は、スパナーダーを上へと投げ飛ばす。
誠一は拳銃形状の武器──"ショットライザー"をホルスターから抜き取り、オオカミの刻まれた箱型のデバイス──"シューティングウルフプログライズキー"の起動スイッチを押す。
『バレット!』
内包された能力を告げたプログライズキーのカバーを親指でこじ開けた誠一は、展開したプログライズキーをショットライザーのスロットに差し込む。
『オーソライズ』
『KAMEN・RIDER...KAMEN・RIDER...』
すべての手順を終えた誠一は、正面を真っ直ぐに見据えてショットライザーの銃口を前に向けた。それぞれに準備を整えた6人は、息を合わせて叫ぶ。
紅蓮・ミライ・忍・透歌・蓮人・誠一「「「「「「変身!」」」」」」
『ライダータイム!仮面ライダーゲイツ!』
紅蓮がジクウドライバーを勢いよく回転させると、背後に出現したオブジェクトから鋭い「らいだー」の文字が射出され、赤い服に黄色のラインが入った服装に変身した紅蓮の額に装着される。瞳を黄色に染めた紅蓮は、未来のレジスタンス──仮面ライダーゲイツの力を受け継いだ姿に変身した。
『Drive!Type NEXT SPEEDE!』
ミライがシフトブレスに入ったシフトネクストスピードを傾けると、身体の一部にポリゴン形状の黒い鎧が装着され、服には水色のラインが走る。最後に、どこからとともなく飛んできた"ネクストスピードタイヤ"が肩掛けにはまり、瞳が水色に染まったミライは、未来のドライブ──仮面ライダーダークドライブの力を受け継いだ姿に変身した。
『誰じゃ?俺じゃ!忍者!シノ~ビ!見ッ参!!』
忍がメンキョカイデンプレート前面に備えられたシュリケンスターターを回転させると、背後に出現した蛙の射出した装束を纏い、紫を基調とした忍装束へと姿を変える。瞳が黄色く染まった忍は、忍者の魂を持ちし戦士──仮面ライダーシノビの力を受け継いだ姿へと変身した。
『ファッション!パッション!クエスチョン!クイズ!!』
透歌がクイズトッパーをドライバーに差し込むと、背後に出現した○Xマークが空中を浮遊して、クエスチョンマークが刻まれた透歌のローブに装着される。ウィッチハットにもクエスチョンマークが飾られ、瞳を橙に染めた透歌は、正しき未来を問う戦士──仮面ライダークイズの力を受け継いだ姿へと変身した。
『デカイ!ハカイ!ゴーカイ!仮面ライダーキカイ!!』
蓮人が落下して来たスパナーダーをキャッチしてドライバーに装着すると、全身に金色の鎧が構成されて、クロスしたレンチが飾られた兜が装着される。瞳を赤く染めた蓮人は、人と機械の狭間の戦士──仮面ライダーキカイの力を受け継いだ姿へと変身した。
『ショットライズ!シューティングウルフ!The elevation increases as the bullet is fired.』
誠一がショットライザーの引き金を引くと、縦横無尽に動き回る銀の弾丸が発射され、誠一に向けて戻ってくる。誠一がその弾丸を拳で叩き割った瞬間、身体の各部に鎧が装着される。荒々しく変わった髪は青く染まり、瞳も青く染まった誠一は、青き孤高の狩人──仮面ライダーバルカンの力を受け継いだ姿へと変身した。
それぞれの姿へと変身した6人は改めて並び立ち、険しい表情で正面を睨みつける。その先には、大群を成して迫り来る、禍々しい化け物の群れ。魑魅魍魎が蔓延るようになった幻想郷で、いつしか"最後の里"と呼ばれるようになった旧地獄を護る為、紅蓮は雄叫びを上げて駆け出した。化け物の群れに立ち向かっていく6人の姿をやぐらから見守る流零は、消え入りそうな声で呟く。
流零「皆さん、どうか気をつけて...」
彼らは、この世界の最後の灯火──
紅蓮「紅蓮の炎を...止めてみなっ!!」
──"
紅蓮「さぁて、まずはこいつだっ!」
先陣を切って駆け出した紅蓮は、ジクウドライバーから斧形状の専用武器──"ジカンザックス"を召喚し、その刃を展開して"おのモード"から"ゆみモード"へと変形する。
『You・Me!』
『エクストライク!』
紅蓮は素早くジカンザックスを引き絞り、怪人たちの頭上へと向けてエネルギーの矢を放つ。それを確認した透歌はエクステッキを構え、クエスチョンマークの下部に備えられた赤い宝玉──"クエスチョンオーブ"に魔力を注ぎ込むと、矢を目掛けて魔力を一挙に放出する。「?」マークの魔力が命中した矢は一瞬の内に分裂し、矢の雨と化して怪人たちに降り注いだ。
紅蓮「ナイス、透歌!練習しといた甲斐があったな!」
透歌「まっ、先制攻撃としては十分ね!一気に畳みかけるわよ!!」
『Oh・No!』
透歌の鼓舞を受けた紅蓮はジカンザックスをおのモードに戻し、矢の雨に怯んだ怪人たちに先陣を切って斬り込む。重く、強く、ジカンザックスを振り回す紅蓮は、赤い閃光を走らせながら怪人たちを蹴散らしていくが、突如として"どんより"と動きが鈍くなる。
紅蓮「うっ...!?"重加速"っ...!」
ガンマン「ははっ!重加速に対応出来ねぇようじゃ、俺たちには勝てねぇな!」
紅蓮「そいつは、どうかな...?俺たちには、"頼れる"仲間が居るからな...!」
機会生命体──"ロイミュード"が発生させる重加速粒子によって引き起こされる、重加速現象。その中では、普通の人間は低速でしか動くことが出来なくなる。愛用のハンドガン、エンペラ17を携えた"ガンマンロイミュード"が発生させた重加速によって、周囲の怪人たちも含めてゆっくりとしか動けなくなった紅蓮は、ガンマンロイミュードにとって格好の餌食。ガンマンロイミュードがその銃口を紅蓮に向けた瞬間──
ミライ「させないっ!」
『NEXT!SP!SP!SPEEDE!』
ガンマン「うがぁっ!?」
──青い閃光になって高速移動したミライが、"ブレードガンナー"でガンマンロイミュードの腹部を深く斬りつけ、予想外の攻撃を受けたガンマンロイミュードは重加速を解除した。重加速から解放された紅蓮は周囲の怪人たちを薙ぎ払い、ゲイツライドウォッチのスイッチを押してドライバーを回転させる。
『フィニッシュタイム!タイムバースト!』
紅蓮が軽く跳び上がると、ガンマンロイミュードの間に無数の「きっく」という文字が浮かび上がる。跳び蹴りの姿勢を取った紅蓮は、足で「きっく」の文字をなぞってライダーキック──"タイムバースト"を放った。
紅蓮「でりゃぁっ!」
ガンマン「ぐおあぁぁっ!?」
胸元にタイムバーストを受けたガンマンロイミュードは、大きく背後に吹き飛びながら爆発する。着地した紅蓮は、その爆煙の中から力なく落下してきた"人間"を、哀しい瞳で見つめた。ガンマンだった男を見たミライは、戦場の真っ只中で目に涙を浮かばせる。
ミライ「また、人が...ひどいよ..."お母さん"...」
紅蓮「...っ!ミライッ!!」
呆然とするミライの背に迫る、たこのような見た目の怪人──"ストレッチスマッシュ"に気づいた紅蓮は、とっさにジカンザックスをブーメランのように投げて攻撃する。怯んだストレッチスマッシュに拳撃を打ち込んだ紅蓮は、ミライを庇うように立つ。
ミライ「紅蓮...!」
紅蓮「しっかりしろ、ミライ!みんなの力になってくれるんだろ?」
ミライ「...うん。背中は任せて!」
紅蓮「ああっ!お互いにな!!」
ミライと背中を合わせた紅蓮は、腕に巻かれたライドウォッチホルダーから"クローズライドウォッチ"を取り外し、前面のカバーを回転させてスイッチを押す。
『クローズ』
起動したクローズライドウォッチをドライバーの左側に装填した紅蓮は、ドライバーを勢いよく回転させた。
『アーマータイム! 《Wake up burnning!》 クローズ!』
すると、紅蓮の前に仮面ライダークローズを象った鎧が出現し、自動で分解した鎧は紅蓮の身体の各部に装着される。「くろーず」の文字を額に受けた紅蓮は、クローズドラゴン型の肩鎧が特徴的な形態──"クローズアーマー"へと変身を遂げた。
紅蓮「今の俺は、負ける気がしねぇ!ってな!」
ぐっと拳を握った紅蓮は、再び襲いかかって来たストレッチスマッシュを思い切り殴り飛ばす。雄叫びを上げて全身に青い炎を燃え上がらせた紅蓮は、そこから青と橙の炎龍──"クローズドラゴンブレイズ"を召還し、辺りの怪人たちにけしかける。
『フィニッシュタイム!クローズ!』
ゲイツライドウォッチとクローズライドウォッチのスイッチを押した紅蓮は、ドライバーを勢いよく回転させ、姿勢を低く構える。すると、帰還したクローズドラゴンブレイズが紅蓮を囲うように浮遊する。
『ドラゴニック!タイムバースト!』
紅蓮「おらぁぁぁっ!!」
"ドラゴニックタイムバースト"を発動した紅蓮は、クローズドラゴンブレイズが吐き出した青い火炎に乗ってストレッチスマッシュに突撃。蒼炎を纏ったボレーキックを叩き込み、その余波の炎に周辺の怪人たちを巻き込んで辺りを一掃した。爆煙の中心にいたストレッチスマッシュだった女性は、自分の血と煤にまみれたまま膝から崩れ落ちる。
紅蓮「チッ...くっそぉっ!!」
惨い姿の女性を見た紅蓮は、複雑な表情で近場の怪人を殴り倒す。がむしゃらに戦い続ける紅蓮とミライの前に、禍々しい甲冑に身を包んだ女が現れた。一本の細剣を携えた女は、ゆらゆらと戦場を進みながら二人に問いかける。
甲冑の女「お前たちも、ライダーか...?」
ミライ「えっ...?な、なんの事ですか...?」
紅蓮「こいつ、他のヤツらと違う...!"アナザーオリジン"か!?」
甲冑の女「まぁ、いい...もしライダーなら、望みに近づける。違うのなら、ダークウィングに喰わせるだけだ...」
甲冑の女──"アナザーナイト・オリジン"は、携えた細剣──アナザーダークバイザーの切っ先を紅蓮に向ける。その鉄仮面の下、二人を見据える彼女の瞳は、悲壮な覚悟で満ちていた。
アナザーナイト・オリジン「戦え...!私と、戦え!!」
紅蓮「ミライ、来るぞッ!」
ミライ「う、うんっ...!」
紅蓮たちはそれぞれに武器と拳を構え、迎撃の態勢を取る。蒼き孤高の騎士との戦いが、幕を開けた...
同じ頃、戦場に分散した仲間たちも、それぞれ二人組に分かれて戦っていた。特に突出して戦っていた透歌は、エクステッキの鋭きエクスクラメーションマークを槍の刃として振るい、怪人たちの中を舞い踊っていた。
透歌「ほらほらっ!この私の華麗な槍捌きに刮目なさい!」
ヘルハウンド「フンッ!あなた如き、我が地獄の業火で焼き尽くて差し上げましょう!」
蓮人「なっ!?いつも言ってんのに...ったく、あのバカっ!!」
燃え上がる炎のような容姿のファントム──ヘルハウンドが派手に目立っていた透歌に目掛けて火炎を吐き出す瞬間を目撃した蓮人は、相手にしていた怪人数体をラリアットで豪快に吹き飛ばし、自らの身体を盾にして炎を遮る。
透歌「れ、蓮人っ!?」
ヘルハウンド「なんだお前は!私のショーに飛び入りは許しませんよ!」
蓮人「るっせぇ!この番犬野郎が!!」
怒りを露わにした蓮人は、透歌を庇いながら拳に冷気を蓄積させ、その拳を炎の中に真っ直ぐに突き出した。蓮人の拳に込められた冷気はヘルハウンドの炎を押しのけながら猛進し、ヘルハウンドの身体を一気に凍結させる。
ヘルハウンド「な、にぃ...!?」
透歌「蓮人、ごめん!肩借りるよっ!」
『エクスティング!』
蓮人の肩を足場に飛び上がった透歌は、エクステッキのエクスクラメーションマークの下に備えられた青い宝玉──"アンサーオーブ"に魔力を充填させ、その魔力を刃に注ぎ込むと、氷塊と化したヘルハウンドを鋭く突き刺した。
ヘルハウンド「うがぁぁぁっ!?」
粉々に砕け散ったヘルハウンドの欠片がパラパラと落ちる中、透歌はウィッチハットの鍔を深く下げてその瞳を隠す。欠片の一つをぎゅっと握った蓮人は、その背を心配そうに見つめていた。そんな二人の前に、刺々しい金色の鎧を纏い、大槍を携えた真紅の少女が怪人たちの中からズンと進み出た。
真紅の少女「ふんっ...わざわざ女を庇ったか。」
蓮人「当たり前だ!大事な俺の仲間だからなぁっ!!」
真紅の少女「仲間、か...下らんな。この世界は力が全てだ!仲間など、弱者の戯れに過ぎない!」
透歌「なんですって...!私たちの絆の力、舐めんじゃないわよ!」
自分を護ってくれた蓮人を侮辱され、怒りに駆られた透歌は真紅の少女をキッと睨みつけた。しかし、真紅の少女──"アナザーバロン・オリジン"は冷ややかに鼻で笑い飛ばす。
アナザーバロン・オリジン「どんな言葉を並べたところで、所詮は戯れ言だろう?力を証明したいのなら、お前たちの強さを見せてみろっ!!」
蓮人「お望みとあらば、見せてやるよ!後衛は任せたぜ、透歌ッ!!」
透歌「オッケー!どーんと行くわよッ!」
蓮人と透歌を迎え撃つ、覇道を往く紅き姫騎士の槍──"アナザーバナスピアー"が鈍く輝いた...
誠一「うぉぉぉぉぉっ!!」
雄叫びを響かせながら獣のように暴れ回る誠一は、単身敵の群れにショットライザーを乱射しながら、深く突っ込んでいく。その間に幾度となく攻撃を受けているものの、まるでそれを望んでいるかのように無謀な戦いを続けるのだ。
アイスエイジ「な、なんだコイツ!凍れっ!」
そんな誠一に脅威を感じた敵の一人──"アイスエイジ・ドーパント"は、氷河期の記憶を引き出して絶対零度の冷気を噴射。それを浴びた誠一は全身が凍結を始めてしまう。
誠一「小賢しい真似をっ...!」
忍「まずい...誠一さんっ!忍法、火遁の術!」
『フレイム・忍POW!』
誠一の危機を察知した忍は、持ち前のフットワークの軽さを活かして颯爽と駆けつけると、火遁の術で自身の身体を発火させる。その熱に当てられたアイスエイジ・ドーパントは怯み、誠一の身体にまとわりついた氷はみるみる内に溶ける。
誠一「頭に来るぜ...今すぐ、ぶっ潰してやるよ!!」
『バレット!』
身体の自由が戻った誠一は、すかさずウルフプログライズキーのスイッチを叩き、アイスエイジ・ドーパンに銃口を向けて引き金を引いた。
『シューティング!ブラスト!』
アイスエイジ「うぎゃああっ!?」
ショットライザーから放たれた巨大な青き光弾は、慌てて逃げ出そうとするアイスエイジ・ドーパントの背中を撃ち抜き、アイスエイジ・ドーパントはそのまま爆発する。その中から現れたのは、胸元を黒く焦がした、まだ十五にも満たないであろう少年だった。
誠一「こんなガキまで道具にしやがって...!」
忍「誠一さんっ!一人で前に出るあなたの戦い方は危険すぎる!!ちゃんと仲間と連携を取って...」
誠一「黙れ!"盗人紛い"のことをやってたお前に、指図される覚えはない!!」
怒りに打ち震えていた誠一は、突出していたことを咎める忍に対して怒鳴り散らす。噛み合わない二人の前に、赤錆の着いた全身にバイクのタイヤやマフラーなどを備え、機械的な大剣を引きずる女が現れた。赤錆の女は、冷ややかな視線で二人を静かに睨みつける。
忍「な、なんだ?お前は...?」
赤錆の女「あたいに、質問をするな...!」
忍の問いに囁くような声で返した瞬間、赤錆の女──アナザーアクセル・オリジンは背中のマフラーからジェット噴射し、急激に加速して二人の前に躍り出る。一瞬の出来事で反応出来ない二人を、アナザーアクセル・オリジンは大剣──アナザーエンジンブレードで薙ぎ払った。
誠一「ぐうっ...!」
忍「速いっ...!?」
軽く吹き飛ばされながらも受け身を取った二人は、それぞれ忍者刀とショットライザーを構え、応戦の態勢を整える。
忍「こいつ、強い...!誠一さん、息を合わせて...」
誠一「俺が潰すっ!!」
忍「あっ、ちょっと!?はぁ...俺が合わせるしかないか...!」
提案を最後まで聞きもせず、アナザーアクセル・オリジンに駆け出した誠一にため息をつきながら、忍もそれに続く。
怪人を率いる3人のアナザーオリジンと、未来の守護者たちの激戦が始まったのだった...
お読みいただき、ありがとうございます!いかがでしたでしょうか?
オリジン・ヒストリアは未来のお話ですが、単純な未来ではありません。謎の存在"アナザーオリジン"とは何なのか、ミライの「お母さん」という言葉、忍の過去など、色々と複線を張ってみた第1話でした。本編だけでなく、オリジン・ヒストリアにも乞うご期待!ちなみに、オリヒスの次回予告は今のところ書かない予定です。本編もちゃんと書いてますので、少々お待ち下さいね!
それでは、チャオ~!