Fate/Next Order ~Answer~ 作:黒白椿
「…そうだよ。戦うしかないの…。フィオナ、私は彼を殺して、ラインアークに住まう人々を皆殺しにする。いい?私は自分の答えを成就する。何のために戦うのか、私は己の為に戦う。さぁ、準備して…。」
私はライフルを強く握る。この手で殺めた沢山の人々の血塗られた武器で、戦うしかないのだ。
「……言葉は不要か…。」
そして最後の戦いが始まってしまった。
決着が着くまでに、それ程時間は掛からなかった。およそ15分間の死闘だったが、結果は私の負けだった。
だが、悔いはない。むしろ、解放されて清々しい気分でもある。ただ、生きている限り死の恐怖は免れないだろう。
「やっぱりかー...。私なんか死ぬしか残されてないんだよね。」
私の機体は殆ど大破して水底に沈みつつある。
「結局、君の答えは成就出来たのか!?そこで死ぬような玉じゃないだろう!?」
無線機越しで伝わる怒涛の声。私は遂、彼は優しいのだなと改めて思ってしまう。
「いいんだよ...。これで良かった...。正直に言うとね。私は辛かったんだよ...。一億の人々を殺した。挙句に、私の大切な...大切なセレンさんにだって...この手で...。」
「この空を飛び続け、人々は安心して暮らす。それは仕方ない事なのかもしれない。でもね、私はそれが許せなかった。私たち、リンクスや皆を、この汚染された地上に放置するのが許せなかった。だからね、殺めた代償に、私は死ぬの。」
「.....何のために戦うのか、貴女の答えは、成就出来たのですか...?」
フィオナが聞いてくれた問いに、私は暫し無言になった。
数秒した後に、私はこう答えた。
「きっと、出来たよ...。」
私は笑う。精一杯に笑って答えた。
水底へと沈みゆく私。彼は目の前で見つめている。
水没して死ぬのは嫌なので、お願いをする事にした。
「...一つ、お願いがあるの。」
「...なんだい?」
「水没して死ぬのは嫌だから、
「......。」
「......。」
彼とフィオナは黙りこくる。
やがて決心したのか、彼の機体であるホワイト・グリントはゆっくりと私に近づいてくる。
「最期に何か言い残す事は...あるか...?」
全く、こんな展開は恥ずかしいのに。言い残すことって...あまりないかもしれない。
代わりに、感謝を伝える事にしたほうがいいだろうと思った。
「己の答えを、成就してね......。
直後に、彼の機体を中心に粒子が渦巻くように凝縮して、広範囲に爆発した。
眩しい光の波が、私を飲み込む。私の機体諸共に、消し炭のように爆破した。
私は、人類を最も殺したという罪しか残されていない。それだけを遺して、私は死んだ。
その後、彼はどうなったのか。死んだ私には知る術もない。
どうか、フィオナ達と幸せに生きて、自分の答えを成就して欲しい。
死ぬ直前に心の中で思ったモノは、
これにて、人類種の天敵とまで呼ばれた彼女の人生は幕を閉じた。
残ったのは、汚染された大地のみ。この先どうなるのか、生きる者たちの特権なのである。