異世界食堂 おバカな料理人   作:京勇樹

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今回は沖縄料理


115皿目 ゴーヤチャンプル&ソーキそば

 

 

 

午後の最後の客を送り出し、念のために泥酔状態の客が居ないかを確認してから

 

「よし……今日1日お疲れさん」

 

『お疲れ様でした!』

 

(お疲れ様でした)

 

店長の言葉に、全員が斉唱で返す。

そして店長は

 

「それじゃあ、何時も通りに閉店作業開始」

 

と指示を出した。

霊夢と妖夢はフロアの掃除を始め、早紀やアレッタはシンクに残っていたお皿等を洗い始め、クロは入り口付近に置いてあるボードや掲示板の片付けに取りかかった。

その間に店長と明久は、冷蔵庫を確認し

 

「さて、賄いはどうするかな」

 

と考え始めた。

すると明久が

 

「店長、これらを使いましょうよ」

 

と箱を見せた。

それは、知り合いの店から貰った物。

 

「よし。明久、おかずは任せた」

 

「はい!」

 

そうして、二人は調理に取りかかった。

そして、十数分後

 

「お皿類は食洗機に入れました」

 

「お鍋や包丁も、指定の場所に収めました」

 

「ありがとう!」

 

「もう少しで出来るから、霊夢ちゃん達と待っててな」

 

店長はそう言って、早紀とアレッタに台拭きを投げ渡した。

それから、数分後。

 

「お待たせ!」

 

「今日はゴーヤチャンプルとソーキそばだ」

 

明久と店長は説明しながら、皿と丼を置いた。

 

「ゴーヤチャンプル……」

 

「ソーキそば……」

 

「うん、どちらも沖縄の郷土料理だね。正確には、琉球料理って言うのかな」

 

霊夢と妖夢が不思議そうにしていると、明久が軽く説明した。

今回のだが、何時も野菜とお肉を納品をしてくれる八百屋と精肉店が、奇跡的に沖縄料理向けの野菜とお肉を納品してくれたのだ。

それが、ゴーヤとソーキだ。

因みに、ソーキそばというのは沖縄そばにソーキと呼ばれる骨付きのあばら肉を乗せた料理の通称である。

しかも、何時も麺等を納品してくれる店も、試作品として沖縄そば向けの麺を納品してくれた。

余りにも偶然が重なったが、今回はそれを利用させてもらった形だ。

 

「それじゃあ……いただきます」

 

『いただきます!』

 

そうして、何時も通りに食べ始めた。

 

「うわっ、結構苦いけど美味しいですね、このゴーヤチャンプル」

 

「その緑色で、ちょっとデコボコしてるのが、ゴーヤって野菜。沖縄ではありふれた野菜みたいで、それが苦いけど、食欲が増進されるんだって」

 

初めての苦さにアレッタが驚いていると、明久が苦さの正体を教えた。

ゴーヤの苦さの正体は、モモルデシンという成分が由来で、この成分は強い苦味があるが、食欲増進の効果があり、更にゴーヤにはビタミンCが豊富に含まれている。

因みに苦さ抜きをしている為に、これでも苦さは相当に抑えられている。

元来の苦さは、野生の動物ですら避ける事もあるらしい。

だが、この苦さとビタミンCにより、夏バテに効果的な野菜だ。

後捕捉すると、ゴーヤには他にカリウムという成分も含まれており、むくみや脱水症状、熱中症に効果的でもある。

 

「こっちのソーキそばも美味しいです」

 

「特にこのお肉、凄い柔らかいわ。骨から簡単にお肉が剥がれるし、軟骨も柔らかいから食べられるわね」

 

「そのお肉がソーキって名前でな、ソーキそばって名前は2つの沖縄の郷土料理が合体した名前なんだよ」

 

霊夢と妖夢がソーキそばに驚いていると、店長が軽く説明した。

因みに、ソーキというのは豚のあばらが農具の鋤に似ている事が由来らしく、そこから訛り、ソーキと呼ばれるようになったらしい。

なお戦後にアメリカ軍が統治していた時は、オキナワスペアリブとも呼ばれたそうな。

話を戻し、濃厚だがあっさりとした沖縄そばに、味が濃い目のソーキを乗せたらよく合った為にソーキそばとして有名になったのが、ソーキそばの始まりらしい。

余談だが、沖縄そばの出汁は家庭や各島毎に僅かに差異があるようで、各島で比較するのも面白いかもしれない。

 

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