異世界食堂 おバカな料理人   作:京勇樹

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すいません、今回は短めです


60皿目 炒飯

「さて、朝の賄いはどうするか……」

 

「んー……あ、店長。炒飯にしませんか?」

 

「ああ……昨日のご飯が、ちょうど余ってたな。使うか」

 

店長の呟きを聞いた明久は、軽く確認していくなかで、炊飯器の中にご飯が残っていることに気づいた。そこからは、二人で分担して料理を始めた。

店長が炒飯を作り、明久が付け合わせの汁物と中華風サラダを作った。

そして、数十分後。

 

「ほいよ、今朝の賄いは炒飯だ」

 

「サラダは、既に味があるからね」

 

店長と明久が料理を持っていくと、女子三人が楽しそうに談笑しながら準備していた。やはり近い年な為に、会話が弾むようだ。クロは、三人の会話を静かに聞いている。

そして、店長と明久が

 

「既に自己紹介したかもしれんが、今日から新しくウェイトレスとして働いてくれる、博麗霊夢ちゃんだ」

 

「今日が初めてだから、色々とサポートしてあげてね」

 

と告げた。そして

 

『いただきます』

 

と挨拶してから、食べ始めた。

 

(炒飯……確か、一回だけ美鈴が作ってくれたかしら?)

 

霊夢は、店長が作った炒飯を見ながら、過去を思い出した。

紅美鈴(ホン・メイリン)、霊夢達が住む幻想郷に住む妖怪の一人で、普段は紅魔館と呼ばれる家の門番をしている。(居眠り常習者でもあるが)

その美鈴は中国生まれの妖怪らしく、料理もそちらに精通していて、過去に一度だけ霊夢も料理を作ってもらったことがあった。その時も美味しかったが

 

(この人達は、どうかしら……)

 

霊夢はそう思いながら、スプーンで口に運んだ。その直後、思わず目を見開いた。

 

(凄く美味しい……! ご飯はパラパラなのに、全体に味がまんべんなく行き渡ってる……美鈴とは、比べものにならないわ……)

 

霊夢は驚きながら、今度はサラダを食べた。中華風サラダだが、作り方は至ってシンプル。きゅうりとトマトを乱切りで切ったら、塩で軽く味付けし、最後に胡麻油を和えて味を整えただけだ。

しかし、シンプル故に料理人の腕が判るのだ。

 

(凄い……素材の味を活かしながらもこんな味……妖夢より美味しい……)

 

妖夢こと、魂魄妖夢(こんぱくようむ)

霊夢の数少ない友人の一人で、半人半霊の少女。普段は白玉楼という場所で庭師兼料理人をしており、有事の際には時々霊夢と一緒に解決に動いたるする剣士でもある。

霊夢が知る限り、料理の腕は幻想郷でもトップランクの一人である。なにせ、その白玉楼の主が凄い大食いであり、美食家だ。

その主を満足させるために、量と質を両立した料理を毎日作っているのだから、自然と腕は上がるのだ。

 

(このスープだって、凄い深い味わい……この人達、凄腕の料理人なんだ……)

 

霊夢はただただ、店長と明久の料理人としての腕に驚いていた。この後霊夢は、明久に二杯目をよそって貰って、完食。

 

「……凄く、美味しかったわ……」

 

「うん、よかった」

 

「さて、急いで片付けるか……早いと、そろそろ来る人が居るからな」

 

霊夢の言葉に、明久は笑みを浮かべ、店長は手際よく片付けを始めた。そして、全員分のお皿を片付けた時、カウベルが鳴り

 

「いらっしゃいませ、洋食のねこやにようこそ!」

 

本日の第1来客を、早希が出迎えた。

こうして、霊夢のウェイトレス業務が始まった。

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