アイマスSSに手を出してしまいました…
トップアイドルとして活躍する真がアニマス1話から居ればどうなるかな~って妄想から始まりました。
完全に俺得です!
原作より真のイケメン度をあげてのガールズラブメインで行こうと思いますので、それでもいいという方はお進み下さい
「おはようございます!」
最初は少し古いビルに加えて、故障中のエレベーターと大丈夫かな?と不安にもなったけど、真新しいビルにあると、それはそれで緊張感が増すからこれはこれでいいのかもしれない。
「おはよう、真ちゃん。今日も元気がいいわね」
「はい!元気はボクの取り得ですから!」
アイドルを始めた頃は仕事のをするって意味合いが強かったけど、今では第二の家と言える程安心感がある事務所。
特に、小鳥さんはボク達の仕事がどんなに遅くなっても、ボク達が帰ってくるまで常に居てくれて出迎えてくれる。忙しくなってみんな事務所に居る事が少なくなったけど、小鳥さんが居てくれる事で、ボク達の帰る場所はここなんだって…いつでも待ってるんだからね。って言ってくれてるみたいなんだよね。
小鳥さんは独り身は寂しい、誰か言い人欲しいなって言ってるけど、なんで小鳥さんに良い人が見つからないんだろって不思議に思う。
「真ちゃん?!どどどどど、どうしたの?!」
あれ、ボクの顔を見てから小鳥さんが慌てだしたんだけど…ボクが何かしたかな?それとも、ボクの服装か髪型が変なのかな。
朝のランニングの後にシャワー浴びてきちんと身だしなみを整えたし、変な所は無いと思うんだけど…自分で気が付かないところがあるなら…ここまで色んな人に見られてるし、アイドルというか女の子としてダメだよね。
「い、いえ…なんでもないのよ?急にごめんなさいね」
結局、なんで驚いてたんだろ…?
手鏡で確認してみたけど、特におかしなところは見付かなかったから…甘味をひっそり食べようとした瞬間にボクが来たから驚いたとか?
亜美と真美じゃないんだから、人のモノを食べようなんて食い意地張ってるて思われてたら嫌だなあ・・・
「ま、ま、ま、真ちゃん?!」
「あ、雪歩~ボクに変な所ってあるかな?小鳥さんに凄いビックリされたんだけど」
「真ちゃんが変なんて事は絶対に有り得ないよ!いつもの真ちゃんもカッコよくて好きだけど今日の真ちゃんは可愛いさとカッコよさを兼ね備えてるもん!つまりなにが言いたいかというと真ちゃんカッコイ!!」
雪歩にも一瞬ビックリされたけど、その後はいつも通りの雪歩で安心した。
それに、いつもはカッコイイかイケメンしか言ってこないボクにか、可愛いって…
「えへへ、そっかな。そう言って貰えて嬉しいよ雪歩」
雪歩に言われた言葉が嬉しくて、にやけてだらしなくなってる顔を見られたくないから、ボクは雪歩をゆっくりを抱き寄せつつ、こっちに向いてこないように頭を手をポンと置いた後にゆっくり撫で始める。
アイドルを始めた頃は『いつもと違うボクになりたい』『女の子らしく可愛いアイドルになりたい』そんな考えで一杯だったけど、プロデューサーと色んな仕事をしていくうちに、カッコイボク・可愛いに憧れるボク…全部ひっくるめて『アイドル菊地真』の魅力なんだって思えるようになった。
そう吹っ切れてからは少しずつ、少しずつだけど女の子のアイドルらしい仕事も増えていき、いつもと違うボクが見られるようになって新鮮です。ってファンレターも貰えるようになったけど、どうしても面と向かって”可愛い”って言って貰う事には慣れないというか、くすぐったいんだよね
「真来てたんだ…って!真何してるの!」
「え?なにって、雪歩の頭を撫でてるんだけど?」
「そんなの見れば解るって!それより早く雪歩を放さないと!」
ボクと雪歩の姿を見つけた春香が慌ててるけど、そんなに慌てる事ないのに。お互いに仕事が増えて事務所で会えない日が続くと雪歩の方から、ボクに甘えてもいいかなってくっついてくるのを春香だって見てるのに
「雪歩大丈夫?!」
「真ちゃんが…抱きしめて撫でてくれた…えへへへへ」
顔を真っ赤にして、目を回しながら座り込んだ雪歩の肩を掴んで正気に戻そうとしてるけど、雪歩は『えへへへへ』とうわ言のように呟き続けて春香に反応しない
「ダメだ。幸せすぎて意識が飛んじゃってる…」
「大袈裟だな。こんなのよくあるじゃないか。あれ?それよりも、春香って今日仕事じゃなかったっけ?」
春香はバラエティー方面で引っ張りだこで事務所に居られる時間はほぼないって愚痴ってたし、休みじゃないならこんなにのんびりと事務所に居れる訳ないと思うんだけど…
「何言ってるの真。昨日一緒に何も書かれてないホワイトボード見たじゃん。それより雪歩を運ばないと!」
ん~なんか今日はおかしいな?
小鳥さん、雪歩には驚かれたのと、雪歩の抱擁からの気絶、多忙のハズの春香が事務所でくつろいでるのと、真っ白なホワイトボード…
「ドッキリか」
ここまで手の込んだドッキリをボクに仕掛けてくるなんて予想外すぎるよ。
3人の演技力で騙されかけたけど、バラエティーに富んだ765プロのメンバーならこれぐらい普通にやってくるからね!
ドッキリと解っても、下手に不信感を出したらTV的につまらないから・・・ここは全く気が付いてないフリをして過ごすだけ!
ドッキリはいつも仕掛ける側だったから、こうして仕掛けられ側になるのは新鮮だな…よーし!
「春香じゃ大変だろうし、雪歩はボクが運ぶよ」
床にペタリと座り込んだまま動かない雪歩の体を左腕で支え、右手で膝裏から支えてしっかりと腕の中で抱き上げる。こうなった雪歩を運ぶのはおんぶじゃなくて、こっち(お姫様抱っこ)の方が楽なんだよね。
春香がボクの行動に唖然としてるけど、気にしない気にしない。これも全部台本通りの演技なんだし!
「えっと、ソファーは美希が寝てるだろうから仮眠室に運ぼうかな」
美希は寝たらほぼ起きないし、下手に起こしたりしたら機嫌悪くなってかなり無茶振りを要求してくるんだよなぁ…
美希が仕事ギリギリになっても起きないから、プロデューサーに頼まれて強引に起こした事が1度だけあるけど、その時はおにぎりを何個与えても機嫌直らなかったもの。
真君は美希がおにぎりでなんでも釣られると思ったら大間違いなの!真君はもっと女心を理解した方がいいなあって言われたし。
ボクだって女の子なのに…美希の言う女心がボクには解らないよ
「あら、真来てたのって…なんで雪歩をお姫様抱っこしてるのよ 」
「おはよう伊織、実は…」
伊織にこうなった経緯を簡単にだけど伝えていく。最初は雪歩の体調が悪いのかと心配気味だった伊織だったけど、話を進めていくうちに呆れた表情をボクに向けはじめたのはなんでだろ
「まったく…心配して損したわよ。自分の言葉の破壊力ぐらい把握してなさいよね。ほら、雪歩が起きそうだし降ろしてあげなさい」
「え、完全に意識戻ってからじゃないと倒れちゃうよ」
「あんたがお姫様だっこしてたら、今度こそしばらく起きなくなっちゃうでしょ。立たせて支えるぐらいなら大丈夫だと思うし」
ボクは起きるまでこのままがいいとは思ったけど、言い方は悪いけど伊織は誰よりもみんなの事を思って発言してくれてる事は知ってるし、伊織の言う通りにしようか。
もちろん、降ろしてる時に雪歩が倒れないように慎重に慎重に…
「あれ…私どうしてたんだっけ」
「おはよう雪歩。起きて早々だけど、レッスン行くわよ」
「え、い、伊織ちゃん引っ張らないで~~~」
伊織と雪歩が居なくなり、ポツンと取り残された真は伊織達の姿を見送りつつおかしいなと首をかしげる。伊織は”昔ならともかく”雪歩があの状態になったら基本的には我関せずの態度をとる。それなのに、今回は自分から絡んできた。今日に合わせて演技の練習をしてきたというよりも…
「これ本当にドッキリなのかな?なんかおかしいような」
「遅いわよ真。もうみんな準備出来てるわよ」
「ごめんごめん、アップは済んでるからいつでも行けるよ」
「そう。それじゃあ、遅れてきたから真に最初に踊ってもらいましょうか。昨日の続きから行くわよ」
伊織達より遅れてレッスン場に入ったボクは律子の指名を受けて定位置に立つ。レッスンで使用する曲はボク達の代表曲でありスタートの曲『READY!!』
律子の言う昨日からの続きがどこからか解らないけど…何十回、何百回と練習を続け、ライブでも何度も披露してるんだ…イントロを聞けばボクの体は自然と動き出す
『ARE YOU READY!!I'M LADY!!』
昨日の続きは反復練習だったのか冒頭からのスタート。いまはダンスレッスンの時間だけど、ダンスと一緒に歌を奏でる。
ダンスだけじゃなく、歌い出したボクを見てみんながビックリした表情を浮かべてる。あの律子ですらボクが歌い出した事で目を点にしてる。
ボクの姿を見て驚いたみんな。ボクが知っているみんなより”昔の”態度。もしかしたら、この状況はドッキリじゃなくてボクの理解が追いつかない何かが起きてるのかもしれない…
けど
今はこの歌とダンスを楽しもう
それがボクの目指すアイドルだから